2025年のWACKはどんな動きを見せてくれるのだろうか?
音楽ナタリーでは、それを探るべく恒例の「WACK座談会」を実施。今年はリオンタウン(ASP)、maho(ExWHYZ)、ユメノユア(GANG PARADE)、ナルハワールド(KiSS KiSS)、モモチ・ンゲール(豆柴の大群)、RYUUSEi(BiTE A SHOCK)の6名が参加し、それぞれの活動や成長について語りつつ、各グループが抱える課題や成功体験を共有してくれた。ファンとの絆、ライブの楽しさ、別れの寂しさ、新たな挑戦……普段あまり目のすることのないグループ間での会話を楽しんでほしい。
特集の後半にはWACK全グループのメンバーとアイナ・ジ・エンドの全34名による手書きメッセージを掲載する。
取材・文 / 田中和宏撮影 / 刈馬健太
「WACK座談会」に男性メンバー初参加
──2018年から続く「WACK座談会」ですが、男性メンバーの参加はRYUUSEiさんが初めてです。
RYUUSEi(BiTE A SHOCK) お声がけありがとうございます! 女性ばかりの環境にもだいぶ慣れてきまして、活動2年目にあたる2024年はWACKの一員として楽しくやらせていただきました。でも、本当に最初はどうなるかと思ってました。WACKツアーの楽屋とかだと気まずいので、メンズたちはトイレに隠れてたりして(笑)。
ユメノユア(GANG PARADE) ギャンパレのメンバーなんてまるで気にせず着替え始めるからね(笑)。
RYUUSEi 最近はメンズ用の更衣室を用意していただけているので、ありがたい限りです(笑)。
豆柴の大群の1年「いつ空中分解してもおかしくなかった」
──今日は2024年の振り返り、渡辺淳之介(元WACK代表)さんと交わした会話について、ほかのグループの印象を軸に話していただければと思います。では、まずは1年の振り返りからいきましょう。
モモチ・ンゲール(豆柴の大群) 私たちは、2023年1月は豆柴の大群、2024年1月は豆柴の大群都内某所 a.k.a. MONSTERIDOL(モンアイ)、2025年は再び豆柴の大群に戻ったので、3年連続で前年と違うグループ名で新年を迎えました。去年はモンアイとして始動する前にハナエモンスター、ミユキエンジェルが脱退して、都内某所のミクを含めた5人で始動しましたが、ミクの脱退があったのでほぼ1年は4人体制でした。しかも私とレオナエンパイアは加入してから歴が浅いメンバーだったから4人中2人は新人。いつ空中分解してもおかしくないくらいの崩れ方をした1年でした(参照:いろいろありすぎ!豆柴の大群の感情ぐちゃぐちゃ4周年ライブ大盛況、クロちゃんが誰よりも熱く語った)。
──危機感のある1年でしたね。
モモチ メンバーそれぞれ「本当にこのままで大丈夫かな」という気持ちがあったんですけど、4人とも「辞める」とは誰も言わなかった。それぞれの心の中で「1人が辞めたらグループが終わるときだ」と思っていたんじゃないかなと。だからあきらめずにがんばれました。モンアイになってすべてが変わって、イチからいろいろ構築していく中で、レーベルさんが離れずにいてくれて、曲を作っていただけたり、豆柴の大群時代に出ていたフェスにも呼んでいただけたり。すべてのことが当たり前じゃないと強く思いながら、感謝の気持ちを持って活動を続けられて、1年をひと言で振り返るなら「マジで奇跡」です。そんな1年を走り切って、2025年を豆柴の大群として迎えられてよかったです。今年はハナエモンスターが復帰したので、5人でがんばります!(参照:「水ダウ」発アイドル・豆柴の大群が復活!ハナエモンスター復帰!クロちゃんプロデューサー就任)
ASPの1年「47都道府県ツアー&武道館ワンマン」
リオンタウン(ASP) ASPは2024年10月の日本武道館ワンマンが一番大きな出来事でした。2023年冬の日比谷野音で「武道館ライブをする」と発表してからは、「武道館に来てください」と言い続けながら活動する日々で、Zeppツアーと47都道府県ツアーを回って。2つのツアーは武道館公演のチケットを持っていたら無料で楽しめるようにして、本当に武道館を成功させるのが目的の1年でした。各地でライブをしながら、武道館公演のチケットを手売りしていました。実際に自分たちでチケットを売って、「お客さんがライブに足を運んでくれること」のありがたさを強く感じました。ライブに来てくれる方々に支えられて活動ができたことがうれしかったです(参照:ASPが全力疾走Zeppツアー完走!メジャー1stアルバム発売にファン歓喜、来週から47都道府県ツアーへ)。
──武道館公演の当日は感慨深かったのでは?
リオン はい。前日にステージを設営しているところから見させてもらったんです。会場ではたくさんのスタッフさんがステージを作ってくださって。ライブ本番を終えたあとには片付けをして、スタッフさんたちが寝る時間も惜しんで2日間全力を注いでくださっていた。ファンのみんなだけじゃなく、スタッフさん、一緒に活動してきたメンバーにも支えられながら活動していることを改めて実感した1年でした。(参照:ASPがついに立った日本武道館で堂々パフォーマンス、7人の挑戦は続く)
BiTE A SHOCKの1年「やっと楽しくなってきた!」
RYUUSEi 2023年7月にデビューして、2024年は初めて尽くしの1年でした。WACKツアーがあり、ASPさんとともにZeppツアーを行い、夏にはバイショ初のアルバム「BiTE A SHOCK the FiRST」をリリースしました。自分たちの作品がCDになって、お店に並ぶのがすごく新鮮で感動しました。リリースイベントでは実際にファンの方が僕らのCDを手に取って、喜んでいる姿を目の当たりにもできましたし、うれしい1年でした(参照:“第2のBiSH”・BiTE A SHOCKメジャー1stアルバムの全貌明らかに)。
──オリジナル曲も増えて、持ち前のスキルを生かす場面も増えていますね。
RYUUSEi はい。アルバムを出すまではBiSHさんのカバーを織り交ぜてライブをしていたんですが、オリジナル曲だけでライブができるようになりましたから、変化にも富んでいた1年だったと思います。僕たちのファンであるBiTERさんも、ライブを重ねていくうちに手を上げたり、声を出したりして盛り上がってくれるようになってきたので、バイショならではのライブをやっと作れる段階になったとも言えます。以前はどうしても静観している方が多くて、「どうノッたらいいかわからない」ということがあったんだと思いますが、ファンの方同士でライブをどう盛り上げるか、話し合ったりもしてくれているみたいなので(笑)。メンバーだけでなくファンの方とライブを作るのが楽しくなってきています(参照:WACKの2025年始まる!日比谷野音でツアー開幕、シャッフルユニット7人がBiS「STUPiD」で組体操)。