=LOVE「ナツマトぺ」特集|夏のニューシングル全収録曲を語るメンバーインタビュー+≒JOYミニインタビュー

=LOVEの14thシングル「ナツマトぺ」がリリースされた。

表題曲のタイトル「ナツマトぺ」は“夏”と、擬音語、擬声語、擬態語を意味する“オノマトぺ”を掛け合わせた造語。このタイトルからイメージされる通り、夏の空気感を詰め込んだサマーチューンだ。センターを務めるのは佐々木舞香と野口衣織の2人。ミュージックビデオは楽曲の内容に合わせ、“夏のオノマトペ”にあふれたメンバーの女子旅というテーマのもとフィリピンの島々にて撮影された。

音楽ナタリーでは今回もメンバーを2組に分けてインタビュー。残念ながら野口衣織は体調不良のため不参加となったが、シングルの全収録曲についてたっぷりと話を聞いた。また特集の後半には、カップリング曲の1つ「大空、ビュンと」を歌唱する指原莉乃プロデュース第3のグループ≒JOYより、逢田珠里依、天野香乃愛、市原愛弓、江角怜音、小澤愛実、山田杏佳のインタビューも掲載する。

取材・文 / 近藤隼人撮影(P1~4) / 上野留加撮影(P5) / 近藤隼人

大谷映美里・齋藤樹愛羅・佐々木舞香・瀧脇笙古・山本杏奈
インタビュー
左から瀧脇笙古、齋藤樹愛羅、佐々木舞香、大谷映美里、山本杏奈。

左から瀧脇笙古、齋藤樹愛羅、佐々木舞香、大谷映美里、山本杏奈。

明るい曲でセンターになるのはびっくり

──「ナツマトぺ」では佐々木さんと野口さんがダブルセンターを務めています。前作「この空がトリガー」のミュージックビデオでも“いかりんぐ”の2人が大きくフィーチャーされましたが、大きな期待を寄せられているという感覚はありますか?(参照:=LOVE「この空がトリガー」発売記念インタビュー

佐々木舞香 「ナツマトぺ」は「全員ではしゃぐぞ!」という感じの曲なので、「この空はトリガー」「あの子コンプレックス」といったシングルの表題曲でセンターを務めたときのような“センター感”をあまり自分で感じていないというか……なんだか不思議ですね。今回の曲ってすごく明るいじゃないですか。でも私と衣織ってどちらかと言うとダークな世界観が合うイメージなのかなと感じていたので、こういう明るい曲で私たち2人がセンターをやらせていただけることに、少しびっくりしています。

佐々木舞香

佐々木舞香

山本杏奈 でも実際に曲を歌うと、どんな曲調でも合うのが2人のすごいところだと思います。舞香と衣織はダークな曲や恋愛の曲ももちろん似合うんですけど、「ナツマトぺ」のような友情を歌った曲や元気な明るいアイドルソングもぴったりです。

瀧脇笙古 MVも、2人が並んで歌っている冒頭のシーンから曲の世界観とぴったりです。

山本 =LOVEはどんな曲を歌っても、誰がセンターをやっても安心できるグループなんです。

──佐々木さんは最近、個人仕事での活躍も目立ちます。ソロ仕事にはどんな思いで臨んでいるんでしょう? グループを背負っているプレッシャーを感じていたりするのでしょうか。

佐々木 プレッシャーはないですけど、観てくださっている人の印象にできる限り残るようにしたいという気持ちで毎回臨んでいます。でも私、慣れていない場所だといい子ぶるところがあるんですよね。その反動なのか、イコラブの冠番組の現場では逆に「うわっ!」と思わせることをしなきゃいけないって考えちゃうんです(笑)。今までは、いい子ぶる面とそうじゃない面が並行して表に出ていたと思いますが、1人でお仕事をするとなるとやっぱり普段通りにはいかないんですよね。それが最近の悩みではあります。

──「うわっ!」と思わせることというのは、具体的に言うと?

佐々木 執拗に共演者の方に絡んでしまうことや、少しきつい言い方になってしまうところです。共演者の芸人さんの方が笑いに変えてくださるんですけど、帰ったあとに「失礼だったかな……」と反省しがちです。

山本 1人のときは、普段とは逆で少し猫を被っているかもね。

齋藤樹愛羅 いつも以上にニコニコしているイメージ(笑)。

──“いかりんぐ”の2人については、ほかのメンバーから見てどんなイメージがありますか?

瀧脇 それぞれセンターが似合うけど、シンメ(シンメトリー。立ち位置が左右対称となること)が一番しっくりくる2人かなと。魅力が倍増する感じです。

大谷映美里 なんだか「プリキュア」みたいなんですよね。もともとそれぞれが存在として強いけれど、2人が並ぶとまた違った魅力や雰囲気が出て、さらに強くなるイメージ。初期の頃は「#いかりんぐの暴走」というハッシュタグを使って、ツーショット写真をSNSによく載せていて。アニメが好きなオタク友達というイメージだったんですけど、イコラブ全体が成長していくにつれて、2人の関係がさらに深まっていっているのを感じています。なんだか2人の関係性に憧れますね。

大谷映美里

大谷映美里

齋藤 2人が並ぶと空気が変わる感じがします。

佐々木 育ってきた環境が似ているのかもしれないです。観てきたアニメもだいたい同じだし、お互いの話を一番理解できるのが衣織なのかなって。性格が似ているようで真逆、真逆なようで似ているという感覚があります。

──そういうお互いの印象って、イコラブの結成当初からあまり変わらないですか?

佐々木 そうですね。変わらないんですけど、最初はどちらかと言うと同じメンバーでありながらも友達という感じで。“いかりんぐ”という名称は活動初期の頃からあって、特に話が合うメンバーが衣織だったんですよね。今はグループについて話すことや、意見を出し合うことも増えました。

──距離感が変わったタイミングなどはあったんですか?

佐々木 きっかけがあったわけではないんですけど、お互い大人になっていろんなことを客観視できるようになったんだと思います。自分に対しても、グループに対しても。衣織がいろんなことを考えながら活動しているのが、一緒にいて伝わってきますね。

=LOVEだからこその関係性

──「ナツマトぺ」は「王子様は要らない プリンセスだけでいようよ」という歌詞をはじめ、女性同士、メンバー同士の友情が感じられる夏曲です。イコラブは女性ファンが多いですが、佐々木さんと野口さんの関係性のようなメンバー間の空気感や仲のよさが普段からファンに伝わっていますよね。そこに魅了されてファンになった方も多いんじゃないでしょうか。

山本 メンバー同士の関係性って私たち自身はあまり意識していなくて。やっぱりメンバーの入れ替わりがなく、長く活動をともにしているとこういう関係性ができあがってくるんだと思います。女の子の大人数のグループに仲のいいイメージを持たない人もいるかもしれないですが、メンバー同士はそれぞれのことを尊敬し合っているし、その気持ちがお互いに伝わっているんです。自分ができないところはほかのメンバーがカバーしてくれる安心感もありますし、そういう信頼関係は年々増していってると思います。

山本杏奈

山本杏奈

瀧脇 最初から仲良しではあったんですけど、さらに絆が深まって、助け合うことや支え合うこともより増えました。

──そういうメンバーとの距離感って、プライベートの友達との距離感とはまた違う種類のものですよね。一緒に夢を追う仲間でもありますし。

山本 メンバーとは物理的な距離感が近いんですよね(笑)。撮影や振付でギュッと近付く場面が活動の中であるけど、友達とそんなふうにして抱き合ったりすることはないですし。

大谷 メンバーとは無言でいても居心地がいいんですよ。いい意味で気を使わない関係。みんな細やかで優しい心の持ち主なので、そのときの相手の気持ちを読み取れるんだと思います。常にメンバーからの愛情を感じています。

齋藤 最初の頃はみんな少し気を使っていたと思いますが、初期から変わらないのはいつも誰かしら笑っていることですね。今はみんな大人になってきましたが、楽屋では相変わらず笑いがあふれていて、さなつん(諸橋沙夏)は特にメンバーを笑顔にしてくれるんです。わいわいしているメンバーもいれば、そうではないメンバーもいるけど、みんなの空気はひとつ。グループ全体に優しい空気感があふれているんです。