楽屋にも置きたい1台
金澤 「OK Google」って呼びかけて、電化製品が動かせたりするんだよね?
加藤 実際に「電気を点けて」とかできるもんね。
山内 うちの電動自転車、Panasonicだから充電しといてくれへんかなあ(笑)。
金澤 それは自分でやってください(笑)。あと何ができるんだろう?
山内 アラームも設定できますよね。
金澤 ええ! そうなんだ。
山内 けっこうデカい音が出るから起きられるよ。
金澤 レシピとかも教えてくれたりするのかな?
山内 聞いてみたら? じゃがバターは?
金澤 OK Google、じゃがバターの作り方を教えて?
GA10 検索結果が見つかりました。じゃがいもに十字の切り込みを入れて……(スピーカーからレシピが読み上げられる)。
金澤 おおっ!
──同時に詳しい作り方がスマートフォンに届きます。
山内 すごい! 楽屋にも欲しいですね。大きすぎないので、楽屋用の荷物に紛れ込ませられるし。「何か音楽をかけて」と言えば楽屋で音楽を聴けるし、本番前に自分たちの曲を聴いて確認することもできますしね。
金澤 知らない機能がまだいろいろありそうなので、これからもっと仲良くなりたいです。
ずっと作りたいと思っていた曲がようやくできた
──ここからはフジファブリックの活動についても聞かせてください。4月から3カ月連続で新曲を配信リリースされました。これはどのような意図からだったんでしょうか?
山内 タイアップ曲も含めて、前のリリース以降曲がたまっていたので、まずは配信でリリースしようと。
──4月はスポーツテレビ局・J SPORTSのプロ野球中継番組「J SPORTS STADIUM」のテーマソング「電光石火」、5月はNHK Eテレ「メディアタイムズ」のテーマソング「1/365」、そして6月はGA10でミックスを確認していたという「手紙」です。それぞれどんな曲になりましたか?
山内 オファーをいただいて作ると「こういう曲が書けるんだ」って自分たちで驚くこともあって。「こんな前向きな曲も書けるんだ」とか(笑)。そういう意味で「電光石火」「1/365」の2曲は、普段はインドアな僕たちにしては、外に出かけたくなるような曲になったと思いますね。夏に向けて聴いてもらうとちょうどいいなと思って。
──「手紙」についてはいかがですか?
山内 僕は大阪出身なんですけど上京して15年以上経ったんですね。それで、自分が率直に話したいことや誰かに語りかけたいことを曲にしたいなと思って。故郷に住む家族や会わなくなってしまった友達など、いろんな人に手紙を送るような気持ちで書きました。フジファブリックは来年で結成15周年を迎えるんですけど、その集大成と言いますか。
──このタイミングでようやく曲にできたと。
山内 はい。完成するまでにはずいぶん時間がかかりましたけど。去年、大阪でやった弾き語りのワンマンライブ(参照:フジファブリック山内総一郎、自身のルーツたどった大阪弾き語りワンマン)で原型となる曲を披露して、そこからだいぶ変わって今の形に着地しました。タイアップのように何かをテーマに書くのと違って、この「手紙」という曲に関しては、自分の思いや経験から音楽を生み出すという所で、体力的にも精神的にも大変だったので途中で匙を投げそうになりました。でもライブでお客さんを前にすると、なんとしてでもこの曲を完成させないと、という気持ちになってようやく完成しました。
──大阪の弾き語りライブでは「昨日、地元を歩いてできた曲がある」とおっしゃって、「手紙」の原型となる曲を披露していました。
山内 はい。できた翌日だったので、完全にお客さんに甘える形で、メロディを思い出しながら。自分に向けた曲と言うよりは、それぞれの故郷や実家を思い浮かべながら聴いてほしいです。あとは会わなくなった友達がいる人にも聴いてもらいたいですね。「あいつ今、どうしてるだろう?」とか「あいつがいたらこういうことを話したいなあ」とか手紙にしたためるようにして書いたので。ずっと聴ける曲、ずっと歌える曲になったと思っています。こういう曲をリリースできるのはすごくうれしいですね。ミュージシャン冥利に尽きます。
初の大阪城ホールライブに向けて
──来年10月19日には初の大阪城ホール公演が控えていますね。
山内 大阪城ホールでライブをやるというのは、音楽を志したときからの1つの夢でもあったので、たくさんの人に観に来ていただきたいです。そこで故郷への思いを伝えたいという気持ちがあって、「手紙」を書いたんです。がんばっていいステージにしますんで、ぜひ観に来てほしいです。
金澤 当日はファンの皆さんとお祝いができるようなステージになればと思います。
加藤 1人じゃ観れない景色が、メンバーがいることによって観れるのはうれしいです。忘れられない日にしたいなと思います。
金澤 そのほかにも僕らは15周年に向けて精力的に活動しますので、ぜひナタリーで情報をチェックしてください。あとはこのスピーカーに聞いてもらえれば!
山内 わかるか!(笑)
Panasonic「GA10」
Google アシスタントを搭載したスマートスピーカー。ハンズフリーでの音楽再生やマルチルーム機能などが楽しめる。また力強い低音が響くデュアルボイスコイルウーファー、広い空間を豊かなサウンドで満たすソフトドームツイーター、クリアな低音を再生するロングバックバスレフポートなどを採用しており高音質の音響が堪能できる。
- フジファブリック「1/365」
- 2018年4月15日発売
Sony Music Associated Records -
[配信シングル]
- フジファブリック「電光石火」
- 2018年5月23日発売
Sony Music Associated Records -
[配信シングル]
- フジファブリック「手紙」
- 2018年6月30日発売
Sony Music Associated Records -
[配信シングル]
- フジファブリック
- 2000年に志村正彦を中心に結成され、2004年のデビュー以降「銀河」「茜色の夕日」「若者のすべて」などヒット曲を生み出す。2009年、志村が急逝し、2011年夏より山内総一郎(Vo、G)、金澤ダイスケ(Key)、加藤慎一(Ba)の新体制で本格始動する。2010年にリリースしたアルバム「MUSIC」の収録曲「夜明けのBEAT」が「モテキ」のテレビドラマ版の主題歌、映画版のオープニングテーマとして採用される。その後、「つり球」「宇宙兄弟」「銀の匙 Silver Spoon」「アオハライド」「マギ シンドバッドの冒険」など数多くのアニメ作品主題歌も担当。2017年リリースのシングル「カンヌの休日 Feat. 山田孝之」は俳優の山田孝之がボーカルで参加し、疾走感あふれるサウンドとインパクトのある歌詞が話題になった。2018年4月より3カ月連続配信シングルを発表中。2019年10月20日にデビュー15周年を記念して大阪・大阪城ホールにてライブ「フジファブリック 15th anniversary SPECIAL LIVE at 大阪城ホール2019『IN MY TOWN』」を開催する。