Devil ANTHEM.「GOD BLESS YOU!!」インタビュー|メジャー2ndシングルで広げる新たな可能性

Devil ANTHEM.のニューシングル「GOD BLESS YOU!!」が10月10日にリリースされる。

5月にビクターエンタテインメントより念願のメジャーデビューを果たしたデビアン。その勢いに乗ってこの夏を全力で駆け抜けてきた彼女たちは、次の一手として、BABYMETAL「ギミチョコ!!」を手がけたことで知られる上田剛士(AA=)が楽曲提供とサウンドプロデュースを担当した「GOD BLESS YOU!!」と、ライブで盛り上がること必至のキャッチーなナンバー「モンブラン TO GO」を世に放つ。音楽ナタリーでは今回もメンバーにインタビューし、この夏に得た経験や新曲の聴きどころについて語ってもらった。

取材・文 / 近藤隼人撮影 / 下山春香

夏の主役になれたと胸を張って言える

──5月に念願のメジャーデビューを果たしましたが、今年の夏は例年とは何か違いましたか?

竹越くるみ 今年の夏は「TIF」(「TOKYO IDOL FESTIVAL」)で声出しやジャンプが解禁されたり、私たちが大好きな夏フェスが帰ってきて。そんな中で「TIF」や「@JAM EXPO」のメインステージに立てたのがすごくうれしかったです。デビアンはここ数年でそういった夏フェスのメインステージに立たせていただけるようになったんですけど、声出しなどの規制がある中だったので、やっぱりちょっと物足りない気持ちもあったんですよ。今年はファンの皆さんが自分の好きな応援の仕方で、自分らしくライブを観れる環境で、私たちも自分らしく自信を持ってステージに立つことができました。コロナ禍で試行錯誤してきた成果を目いっぱい見せることができたのかなって。「今年こそデビアンの夏にしたいと思います!」って毎年毎年言ってきたんですけど、2023年は「#でび夏」と銘打ってポップアップショップやフリーライブとかいろんな企画を展開してきたし、胸を張って夏の主役になれたんじゃないかなと思います。

Devil ANTHEM.

Devil ANTHEM.

──夏を通して自信を付けることができたと。

くるみ はい。フェスのタイムテーブルで、メインステージのところにデビアンの名前が当たり前のように載っているのもうれしかったです。

──確かに、もはや大抜擢という印象はなく、デビアンならメインステージに立って当然という認識がアイドルファンたちの間にあると思います。

くるみ 「TIF」のメインステージでは「でびぱっぱ夏祭」というデビアンの主催企画もやらせていただけましたし、すごくありがたいです。

竹越くるみ

竹越くるみ

竹本あいり 「でびぱっぱ夏祭」ではメインステージの枠を1時間たっぷりいただいて。私、6年前の「TIF」でステージデビューして、そのとき両親が観に来たんですよ。親はアイドルの世界を何も知らなかったんですけど、メインステージに出演しているアイドルさんとそのファンの方の熱量を目の当たりにして圧倒されたらしいんです。当時は自分が立つことを想像もしていなかったメインステージで主催企画ができるなんて、その成長ぶりに自分でも驚きで。両親からも「すごいね、がんばっとるんだね」と言ってもらえました。6年前はもっと小さいステージで心臓がバクバクになっていたし、そう考えると「ここまで来たのか。がんばってきてよかったな」と思いました。

──当時はまだ15歳で、デビアンに加入するまでアイドル活動は未経験でしたよね。

あいり ここまでしんどい思いもいろいろしてきたんですけど、自分の中に残ってるのはいい思い出しかないんです。つらいことを乗り越えつつ、アイドルとして順調に成長できてるなと感じています。

竹本あいり

竹本あいり

メジャーデビュー曲が吹かせた新しい風

安藤楓 私は「@JAM EXPO」がこの夏の中で特に思い出に残っています。センターステージにずっと立ちたかったんですよ。

──今年の「@JAM EXPO」では、4年ぶりにメインステージの花道と、アリーナ中央のセンターステージが復活しましたね。

 今年やっと花道とセンターステージを歩くことができて、すごくうれしかったです。ファンの方に「デビアンは横アリが似合うね」と言われたことにも喜びを感じました。大きくなれたんだなって。

橋本侑芽 「TIF」や「@JAM EXPO」も含め、この夏の出来事はメジャーデビュー曲の「ar」とともに乗り越えてきました。ライブをやるたび、ほぼ毎回セトリに入っていたんですけど、「ar」がきっかけでデビアンを好きになってくれた人もいて。グループに新しい風を吹かせてくれたなと感じています。

橋本侑芽

橋本侑芽

くるみ 「ar」は今年の5月にリリースしたばかりのなのに、すでにライブで60回ぐらいやってるんですよ。

 フジテレビ前の「お台場冒険王」のステージでライブをやったとき、たまたま観てくださっていたご夫婦の方が「ar」のCDを買いに特典会に来て、「最後にやっていた曲がよかったです」と言ってくれたんです。もともとデビアンの名前も知らない方たちで、すごくびっくりしました。

安藤楓

安藤楓

あいり 「ar」がカラオケに入ったことも私たちにとって大きいことですね。期間限定なんですけど、本人映像入りでしたし。私の友達が、デビアンのことを知らない別の友達にカラオケを通して布教してくれたりして、メンバーもスタッフさんもたくさん力を入れて作り上げたメジャーデビュー作品なので、思い出に残る曲になってよかったです。

くるみ 1回、自分もカラオケで「ar」を歌ったんですけど、めちゃくちゃ難しかったです(笑)。

あいり カラオケって、自分たちの曲は歌いづらいんだよね。

くるみ ライブでは余裕で歌えるのに、カラオケだとなんか緊張しちゃうんです。本家なのに低い点数が出たらどうしようと思って(笑)。ファンの方のほうが高い点数を出してると思います。

水野瞳 あと、この夏はライブ中に雨が降らなかったことが印象に残ってますね。今までは夏の野外フェスに出ると毎回のように雨が降ってきて、それが当たり前になってたんですけど、今年はずっと晴れで。大阪と福島の野外の会場で開催した「でびぱっぱ夏祭」も暑すぎるくらいで、本当に天気に恵まれました。これもメジャーデビューしたおかげなのかな(笑)。夏を感じながらライブができました。

くるみ メンバーみんな晴れ女になりました。去年まではデビアンがステージに出てる時間帯に雨が降って、それ以外は晴れるという、雨女っぷりを発揮してたんですけど(笑)。

グラビアもグループへの貢献につながっている

──水野さんと竹本さんが水着のグラビアに挑戦し始めたことも最近のデビアンに起きた変化の1つだと思いますが、反響はいかがですか?

 そうですね……(あいりのほうを向いて)“グラビア新規”、来た?

あいり 来た!

 やっぱり。けっこういるんですよ。グラビアを見たことがきっかけで、デビアンのライブや特典会に来てくれる人が。雑誌にグラビアと一緒にインタビューの記事も載せていただいたんですけど、それを見て興味を持ってくれた人もいました。ファンの方たちみんなが最初からグラビアに賛成してくれたわけじゃなくて。「やらなくてもいいんじゃない?」という声もあったんですけど、デビアンの活動に貢献できている実感がありますし、グラビアの仕事を楽しめています。

水野瞳

水野瞳

あいり 私の場合も「グラビアやるのどうなの?」って、疑問を持つというか、心配してくれるファンの方はいました。最初は興味本位で挑戦してみた感じだったんですけど、やるからにはグループに貢献しなきゃいけないし、自分なりに覚悟を持って臨んでいる仕事なので、結果的にファンの方たちがその気持ちを応援してくれてうれしかったです。

──ほかのメンバーも2人のグラビア仕事を応援しているようで。くるみさんがSNSに投稿するクセのあるコメントが毎回面白いです。

くるみ デビアンにはグラビアをやるイメージがなかったし、言わば今まで見えてなかった部分があらわになるわけじゃないですか。男性のファンの方からしたらうれしいことだと思うんですけど、メンバー的に本当はそういう仕事をしたくないんじゃないかって、心配してくれてたんですよね。ファンの方たちは優しいので。でもそこは盛り上げて話題にしなきゃ意味がないわけで、私はSNSで「おっぱい」とか直球なことを言ってもそんなにおかしくないキャラクターだし、2人のことを盛り上げようと思ったんです。結果的に、普段の自撮りの投稿よりも「いいね」の数が多くなりました(笑)。

──くるみさんなりの考えがあっての投稿だったんですね。

くるみ あと個人的にもおっぱいが好きなので(笑)、2人のグラビアを見れてうれしかったです。アー写とは違う顔が見れますし。