コアラモード.がニューシングル「大旋風」をリリースした。
今年2月リリースの1stアルバム「COALAMODE.」でグループとしての音楽性をしっかり確立したことから、新たな風を巻き起こさんとする思いで制作したと言う本作。結果、表題曲の「大旋風」はこれまでのコアラモード.のイメージをいい意味で裏切るエッジィなロックナンバーに仕上がった。
クールな表情を見せるアートワークも含め、新たなコアラモード.像を打ち出した本作はいかにして生み出されたのか? あんにゅ(Vo, G)と小幡康裕(Key, G, B, Dr, Programming)の2人に話を聞いた。
取材・文 / もりひでゆき 撮影 / 塚原孝顕
宣言通り不良に
──1stアルバム「COALAMODE.」のリリースインタビューであんにゅさんが「今後はちょっと不良になります!」とおっしゃっていて(参照:コアラモード.「COALAMODE.」インタビュー)。
あんにゅ(Vo, G) はい(笑)。そろそろ優等生から不良になってもいいかなって。
小幡康裕(Key, G, B, Dr, Programming) あー、確かにそう言ってましたね。
──で、今回届いた新曲「大旋風」を聴いて「なるほど!」と。今までにないクールでロックなサウンドで、かなり攻めた仕上がりになっていますからね。“ロック=不良”かどうかはさておき、ですが(笑)。
あんにゅ 「コアラモード.、どうした?」みたいな感じですよね(笑)。
小幡 先日、YouTubeにミュージックビデオのショートバージョンが上がったんですけど、「コアラモード.がものすごくカッコよくなってるんだけど!」みたいな反応がすごく多くて(笑)。僕らとしては、これまで築いてきたコアラモード.像をどんどん上回っていきたい気持ちが強いんですよ。だからそういう反応は純粋にうれしいし、自分たちにとっても新たなターニングポイントになる楽曲になるんじゃないかなとは思ってますね。変な言い方ですけど、ここからまたメジャーデビューし直すくらいの新鮮さがあったりもして。
──こういう攻めた楽曲をリリースできるのも、アルバムでコアラモード.としての音楽的根幹をしっかり見せることができたからこそですよね。
小幡 本当にそうだと思います。
あんにゅ 今の時点でのコアラモード.はこういうグループなんだっていうことをアルバムで再確認できたので、「じゃあ、ここからどんなものを作っていきたいか?」ということをすぐにイメージするようになって。もっともっといろんなことをやってみたいなっていう気持ちがあふれてきているんですよね。
小幡 アルバムが完成した直後からそういうことをずっと考えていましたね。だからこそ「次は不良になりたい」みたいな発言をしたんだとも思うんですけど。
あんにゅ その発言だけピックアップするとなんか面白いけど(笑)。
小幡 そんな中で抱いていた「みんなをビックリさせたい」、さらには「自分たちがビックリしたい」という気持ちを今回の楽曲ではしっかり体現できたかなと思います。
笑顔を見せないあんにゅ
──「大旋風」は具体的にどのように制作していったんですか?
あんにゅ 「次にシングルを出すとしたらどんな曲がやりたいかな?」っていうイメージで、小幡さんと私でそれぞれに曲を作った期間があって。そこで出てきたものには、今までのコアラモード.の延長線上にある曲はもちろん、かなり実験的な楽曲もあったりしたんですよ。
小幡 でも「ちょっとそれはないんじゃない?」っていう曲は1つもなかった。
あんにゅ そうだね。ちゃんと同じ方向を見れていたと言うか。で、その中に「大旋風」もあったんですけど、スタッフの方々に聴いてもらった瞬間に「次出すならこれだ!」ってみんながうなずいた感じで(笑)。
小幡 鋭いロックサウンドで、自分の内なるエネルギーを呼び起こすような楽曲をコアラモード.としてやることに誰も違和感を持たないでくれたことが幸せだなと思いますけどね。
──これまでの楽曲群と比較するとインパクトは強いですけど、確かにコアラモード.としてロックサウンドを鳴らす姿はしっくりくる感じもあって。
小幡 ありがとうございます!
あんにゅ よかったね(笑)。小幡さんはもともとロックバンドでドラムを叩いていた人ですし、私も軽音楽部でロックな曲をシャウトして歌ってたこともあるんですよ。
小幡 そうそう。意外と2人共ロック畑出身なんです。そういう意味では、ちゃんと僕らの血の中にあるものが楽曲として表せたのかなとも思ってますね。
あんにゅ うん。こういうサウンドはすごく好きだし、自分たちとしてすごく納得のいく仕上がりになったと思います。
小幡 CDジャケットやMVなどでの見せ方を含め、「お、なんか違うな」ってビックリさせられたと思いますしね。あんにゅが笑顔を作らずに歌う楽曲は今までなかったですから。
あんにゅ 笑わずに歌うということに関しては、自分的にだいぶ違和感ありましたけどね(笑)。
──クールな表情を作るのは難しいものですか?
あんにゅ 曲に合わせて歌うのであれば、サウンドに導かれるようにそういった表情になるんですよ。でも、ジャケット写真やアーティスト写真の撮影のときは歌うわけではないのでなかなか難しくて。ちょっと別人になったような気持ちで表情を作りましたね。ある種、演技をするような感覚で「私、どう?」「私を見て!」みたいな(笑)。
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いい風が巻き起こせたら
- コアラモード.「大旋風」
- 2017年10月25日発売 / アリオラジャパン
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初回限定盤 [CD+DVD]
1620円 / BVCL-838~9 -
通常盤 [CD]
1080円 / BVCL-840
- CD収録曲
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- 大旋風
- ごらんください
- We Are Coalamode.4!! ~ゆ~かり音頭ver.~
- 初回限定盤DVD収録内容
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- 「大旋風」ミュージック・ビデオ
We Are Coalamode.!!2017~ソーレ♪ソレソレ秋祭り~
- 2017年10月28日(土)神奈川県 大さん橋ホール
- コアラモード.
- ボーカルのあんにゅとサウンドクリエイターの小幡康裕からなる神奈川・横浜出身の男女2人組ユニット。2013年の結成以来、横浜を拠点に精力的なライブ活動を行い徐々に注目を集める。2014年11月には自主制作の4曲入りシングル「メモリーズ」をリリース。2015年2月にフジテレビ系“ノイタミナ”アニメ「四月は君の嘘」後期オープニングテーマ「七色シンフォニー」でメジャーデビューを果たした。愛知学院大学のCMソング「拝啓、5年後の私」を収めたシングル「さくらぼっち」や、tvk「saku saku」のエンディングテーマとしてオンエアされていた「雨のち晴れのちスマイリー」などを発表。「ママのママのママのママ」がNHKみんなのうた2016年12月~2017年1月に決定した。2017年2月にこれらの楽曲を収めた1stアルバム「COALAOMODE.」をリリース。10月にシングル「大旋風」を発売した。なお小幡は中孝介のサウンドプロデュースや、カサリンチュのアレンジも手がけている。