太陽とシスコムーン×フィロソフィーのダンス|家系図たどればつながっている?好相性ツーマン実現 (2/3)

「太シスさんはフィロのスのご先祖様」

──フィロのスからの熱烈な愛を受け取りましたが、太陽とシスコムーンさんは、これまでフィロソフィーのダンスさんの存在はご存知でしたか?

小湊 私は大きなきっかけがありまして。ずいぶん前、小田さくら(モーニング娘。'25)とランチを食べに行ったとき、帰りがけに「これからどこか行くの?」と聞いたら「フィロソフィーのダンスのライブ観に行きます」と話してくれて。

奥津日向 へえー!

フィロソフィーのダンスの日向ハル(左)と奥津マリリ(右)。

フィロソフィーのダンスの日向ハル(左)と奥津マリリ(右)。

小湊 音楽的にカッコいいグループだって噂程度には耳にしていたので、「どういう人たちなんだろう?」と思い聴いてみたら、「本当だ、カッコいい!」と。

稲葉 私はSNSで「フィロソフィーのダンスには、太陽とシスコムーンを感じる」という感想をよく見かけていたので、すごく気になっていたんです。でも最初は、こんなにかわいい子たちとウチらにどんな共通があるわけ?と思っていました。

奥津 それが、ハロプロのオタクちゃんたちは、私たちの曲を聴いたときに「太陽とシスコムーンっぽさがある」と絶対ひと言目に言うんですよ。これ、失礼に聞こえるかもしれませんが、太シスさんは私たちのご先祖様みたいな気持ちがあるんです。

信田稲葉小湊 アハハハ!

奥津 私たちはハロプロさんとはまったく違う家系の存在なのに、なぜか先祖の写真を追っていくと、シスコムーンさんがいた!みたいな。そんな不思議な感覚なんです。……失礼な伝わり方だったら、本当に申し訳ありません!

稲葉 オモロい! どんな家族構成なのか、家系図を作りたいですね(笑)。

太陽とシスコムーン

太陽とシスコムーン

「カッコいい歌、歌っているじゃん!」が私たちの共通点

──ではその共通点のお話を掘り下げたいなと思います。真っ先に挙がる点としては、2組ともR&B、ファンク、ディスコといったブラックミュージックがベースの楽曲を歌っています。

小湊 そうですね。まず、私たちがデビューした1999年頃は、アイドルの定義が今と違っていましたし、つんく♂さんからも「アーティスト」という呼ばれ方をされたので、自分たちをアイドルと一度も認識したことなかったんです。

稲葉 アイドルと言えば、松田聖子さん、小泉今日子さんのような方たちだったからね。

小湊 そう。だけど、私たちが活動していない間にアイドルの幅がすごく広がり、皆さんのように音楽のカッコいいアイドルが登場したことで、私たちもアイドルという枠に入れていただくようになって。昔の私たちなら「アイドルじゃない!」と反発していたかもしれませんが、こうして「一緒に歌ったら楽しそう!」と思える存在がいて、「アイドル」として競演できることがうれしい。ブラックミュージックどうこうという難しい話は置いて、「カッコいい歌、歌っているじゃん!」というのは大きな共通点だと思います。それでよくない?って。

一同 おお~!(拍手が巻き起こる)

稲葉 私も、今回のお話をきっかけに映像を拝見して、素直にカッコいいと思ったの。皆さんの曲を私たちが一緒に歌っても相性がいいんじゃないかなと思えて。太陽とシスコムーンっぽいなと言われるのがわかりました。曲を作っている方は当然違うのですが、すごく感じるものがあって。自分たちも一緒に混ざったら絶対楽しいだろうなって思える感覚があるんです。

日向 太シスさんが道を切り開いてくださったからこそ、今の私たちがあると思うんです。本当にありがとうの気持ちでいっぱいです!

──2組のライブを観ていると、根底に圧倒的な“陽”の力が流れているなと感じます。根がファンキーだなって。

日向 確かに! お話ししていて、本当に皆さん陽気で素晴らしいんですよ!

信田稲葉小湊 陽気!(笑)

腕を組む太陽とシスコムーンとフィロソフィーのダンス。

腕を組む太陽とシスコムーンとフィロソフィーのダンス。

小湊 私たちは楽屋がうるさいことで有名なんです(笑)。イベントで後輩と一緒になると「ずっとお話しされているんですね」と言われるぐらい、永遠に話を止めないから。

日向 その陽気さが、見事パフォーマンスに出ていらっしゃいますよね。

稲葉 当初はそこに悩んでいたよね。

小湊 そう。活動当初はカッコつけようと、睨みを利かせたり笑顔を作らず歌ったりしていたんです。

信田 それが自分たちの気持ちと嚙み合わなくて。いろいろともがきながらやっていてね。

小湊 それで一度は辞めることになったの。その後、再始動する際に「とにかく私たちの好きなことをして楽しもう」と決めたんです。今、笑顔でいることを否定する人がいない世界で、楽しみながら私たちの思う最高のパフォーマンスを届けたいという気持ちで毎回ステージに立っています。

奥津 年々、圧とグルーヴが増していらっしゃるのがすごいですよね。結成当初の映像も音も素晴らしいのですが、新しいライブ映像を拝見すると「今の太陽とシスコムーン、最高!」みたいな、新たなよさがキュイーン!と心に降りてくるんです。

信田 無理していないのも大きいよね。「こうしなきゃ!」じゃなく「今の自分たちでいいじゃん!」って。年齢を重ねるといろいろ変わっていくけれど、それがいいんです。「これが今日の私たちです!」って。

稲葉小湊 今日の私たち、で~す!(手を広げてポーズ)

奥津日向 アハハハ。

日向 アイドルにせよアーティストにせよ、その前に人間じゃないですか。みんなが好きな偶像でいるのも大事だと思うんです。けれど、それぞれメンバーがやりがいを感じて「楽しいな。幸せだな」って思いながら活動を続けていることが一番の幸せで。太シスさんはまさにその理想を体現されていますよね。今日お話を聞いて、今が一番“太陽とシスコムーンらしい”太陽とシスコムーンでいらっしゃるんだと勝手に受け取り、とっても幸せな気持ちになっています。

日向ハル(フィロソフィーのダンス)

日向ハル(フィロソフィーのダンス)

ともに「Live Synergy」で上がっていくツーマンに

──本番までまだ日にちがありますが、ツーマンに向けて「こんなことしよう」と、内容について考えていらっしゃいますか?

信田 私たちはもともと1年半しか活動していないから、レパートリーは全部集めても20曲ほどしかないんですよ。

稲葉 だから毎回披露する曲はガチガチに決まっているんです。「これが私たちのすべてです!」と、あるものを全出しする以外ない。

奥津 その手札が全部キラーカードですから! 私たちはまだ具体的なことは決めていませんし、生半可なことしたらもうケチョンケチョンにやられるので、プルプル震えながら「どうする? どうしよう?」と話し合っています。

奥津マリリ(フィロソフィーのダンス)

奥津マリリ(フィロソフィーのダンス)

稲葉 そんなに怖がらないで(笑)。

小湊 フィロのスさんのファンと、私たちのごく少数のファンが、それぞれのグループを観るわけです。その観に来た方たち全員の心が動くほどの出来事を起こすことが、このツーマンを開催する意味だと思う。来た方を最大限、楽しませられたらうれしいですね。

──この流れで、お互いのファンに向けて「私たちの競演を、こう観て楽しんで!」という“取扱説明書”の事前公開をお願いいたします。

信田 これはもう、何も考えずに観てほしい。きっと「予習しなきゃ!」とか「こう観なきゃ!」と考えちゃう人が多いと思うけど、凝り固まって考えなくていいから。「太陽とシスコムーン、興味ないんだけどなあ……」と思いながら観てもらえればいい。きっと、観ている中でいろいろ感じることが出てきますから、それをそのまま楽しんでほしいですね。

太陽とシスコムーン

太陽とシスコムーン

奥津 私たちの「ダンス・ファウンダー」という曲に「ここに間違ったステップなんてないんだ」という歌詞があるんですよ。楽しみ方は人それぞれ、自由に踊れ!というのが私たちのスタンスで。まさにおっしゃっていただいた通り、感じたままに、音楽が好きなら踊ればいい!くらいの気楽な気持ちで来てほしいですね。

信田 何も考えなくても自然に楽しめるし、自然に混ざり合いそうだもんね。

奥津 あと私たち、自主企画ツーマンに「Live Synergy」というタイトルを付けているんです。よくツーマンになると「vs」と書かれたりして、対決!感が出ますよね。ガチガチのバチバチから生まれる力もあるけれど、ともにズズズッ!と重なり合い、相乗効果で上がっていくライブにしていきたい、というのが基本の思想なんです。太陽とシスコムーンさんの力を借りて、私たちも普段以上の力が出せるライブにできたらいいなあと思っています。

──このツーマンを通じて、今までにない太陽とシスコムーンとフィロソフィーのダンスの姿が見られるかもしれませんね。

日向 はい。確実にそうなると信じています。

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