Chu-Zが11月4日に東京・マイナビBLITZ赤坂でワンマンライブ「Chu-Z My Live 2018～マイナビBLITZ赤坂に停車Chu♡～」を開催する。7月に活動開始7年目に突入した彼女たちは、10月3日にリリースしたシングル「パリロッ！」で約3年ぶりとなるオリコン週間シングルランキングトップ10入りを達成。2年ほど前から掲げている合言葉の“V字回復”を実現させた勢いそのままに、グループ史上2度目のマイナビBLITZ赤坂公演に挑む。

音楽ナタリーではメンバー7人にインタビューを実施。再び勢いを取り戻した現体制のChu-Z、そしてワンマンライブに対する心境を語ってもらった。

取材・文 / 近藤隼人　撮影 / 塚原孝顕

またスタート地点に立てた

──10月3日に発売されたOTODAMA RECORDS移籍後初のシングル「パリロッ！」はオリコン週間シングルランキングで10位にランクインしました。トップ10入りは2015年7月発表のシングル「Tell me why 生まれて来た意味を知りたい / #PANAiii」以来とのことですが、メンバーもプロデューサーであるPaniCrewのYOHEYさんもV字回復という言葉をイベントのMCやTwitter上で掲げていますね。

LUNA　今のメンバーになって初めてトップ10にランクインしたんです。3年前もうれしかったんですけど、当時はトップ10入りする大変さを今ほどわかっていなくて、私以外のメンバーやスタッフさんががんばってたんだと思います。そのあとメンバーが入れ替わってCDの売上枚数がガクッと下がっちゃって、ライブに来るお客さんの数も明らかに減っていって「あっ、このまま落ちていくんだな」と感じることもありました。新メンバーとしてMAYUと萌が加入してV字回復を目標として掲げ始めて、ちょっとずつファンの方が多くなってきても、まだ胸を張ってV字回復してるとは言えなくて。やっぱり結果がすべての世界なので、今回ちゃんと数字で結果を残せたことは自信になったし、今はまさに上昇している最中と言うか、またスタート地点に立てたと感じています。

KANA　今回、CDの売上枚数が過去一番多かったんですよ。それが素直にうれしかったです。

ミク　今年、ベイビーレイズJAPANさんをはじめ多くのグループが解散していく中で、Chu-Zは結成7年目を迎えて。私たちは1回勢いが落ちたものの、LUNAが作詞作曲した最新曲の「未来カクレンボ」で歌っているように、お客さんも「もう1回夢に向かってがんばろう」と思えるようなグループになってきてるんじゃないかな。「パリロッ！」では私たちならではのジャンルを確立できたとも思うし、得たものがすごく多かったです。

──ベビレのほかにも、今年は長く活動を続けてきたアイドルや中堅どころのグループの解散のニュースが続いていますが、結成7年目に突入したChu-ZがV字回復を実現させていることはほかのアイドルにとって励みになると思います。

KAEDE　私はChu-Zを始めるまでアイドルに詳しくないどころか、ライブにも行ったことがないくらいこの世界に疎かったんですが、競演するアイドルさんを見ていくうちにチャオ ベッラ チンクエッティさんが好きになって、自分たちの道を進んでいる姿にカッコよさを感じるようになったんです。Chu-Zはいろんなジャンルの曲を幅広く歌っているのもあって「どこに向かっているの？」みたいに思われることもあるんですけど、チャオベラさんの熱く人間味あふれるライブを観て「自分たちのスタイルを貫いていっていいんだな」と自信をもらいました。チャオベラさんやベビレさんといったライブで熱いものを伝えられるグループがいなくなっちゃったのは悲しいんですけど、その代わりに私が観て感じてきたものを今後Chu-Zで生かして、お客さんに与えていけたらと思います。

トップ10に入るのがこんなに大変だったとは思わなかった

──この3年のうちにグループに加入したMAYUさん、双葉さん、萌さんにとっては初めてのトップ10入りですね。

MAYU　私は2年前にChu-Zに加入したんですが、トップ10という数字がこんなに重いものだとは知りませんでした。Chu-Zに入ってくれてよかったとファンの方に感じてもらいたいと思いつつ、当時は自分に自信がなくてメンバーに付いて行くだけの毎日で。今回トップ10という数字を見てすごくうれしかったですし、「バズリズム02」のようなテレビ番組に出させていただいたり、いろんなところでリリースイベントをやったり、初めて経験できたことがたくさんあって、自分の夢がどんどん叶っていくことがすごくうれしかったです。

双葉　私が入った去年の3月くらいからChu-ZはV字回復という言葉を掲げているんですけど、その頃にはお客さんはちゃんといたし、歌のソロパートももらえたし、オリジナルメンバーと比べたら苦労をしていない部分があって恵まれていて。シングルの順位がだんだんと上がっていくこともそんなに重要なことだとは捉えずに過ごしてきたんですけど、今回のリリースイベントではうれしいことも悔しいこともいろんな気持ちを経験して、すごく濃い3カ月でした。10位にランクインするのは本当に大変なことなんだと初めて知ることができたので、次のリリースのときにはもっと自分の力を発揮していきたいです。

萌　今年6月に加入した私にとっては、「パリロッ！」が初めてのシングルなんです。メンバーは「萌が入ってみんなに火が点いたんだよ」と言ってくれるんですけど、自分はChu-Zに影響を与えられたとは思っていなくて。これからはパフォーマンス面を磨いてもっともっとファンの方を増やして、Chu-Zの新メンバーはすごいなってみんなに思ってもらいたいです。V字回復しているところからの恵まれたスタートだったので、ちゃんとオリジナルメンバーが経験してきた苦労も心に刻んで、さらに上を目指していきたいです。

──ほかのメンバーから見て、萌さんはどんなメンバーですか？

KAEDE　萌の無邪気な笑顔はChu-Zに光を灯しています。ステージ上ではもちろん、普段も明るいんです。

LUNA　面白いよね。

ミク　パフォーマンスがすごくパワフルで、広いスタジオでもぶつかることがあるんです（笑）。

LUNA　メンバーや壁に激突して。部屋の隅に置いていた携帯を踏まれて壊されたこともあって、面白かったです（笑）。

KAEDE　新メンバーって普通は萎縮しがちじゃないですか。萌はまだそんなに歌が上手じゃないんですけど、パワーはオリジナルメンバーに勝っているくらい圧倒的なものがあります。

萌　私にできることは全力でパフォーマンスして、必死にしがみついていくことだと思っているので。あと自分では歌は下手だと思ってないんですよ！ 歌うの好きですし。

ミク　まだ18歳なのでこれからがすごく楽しみですね。