五感で楽しんでもらえる自信作

──ジャケット写真は、アルバムタイトルにちなんで紅茶缶をモチーフにしたデザインです。洗練されたアートワークが目を引きます。

やっぱり、ジャケットもタイトルの「chayTEA」から連想できるものにしたくて、私の写真が真ん中に入った紅茶缶のパッケージにしてみました。しかも初回限定盤は開けると私の香りがするんですよ！

──え、どういうことですか？

ブックレットに私が選んだ香りが付けてあって、それは開封してからのお楽しみ……ということで（笑）。いつも「五感で楽しんでもらいたい」と言っているんですけど、今回はまさに耳でも目でも鼻でも楽しんでもらえる自信作になりました。

──こればっかりは文章で伝えることができないので、本当に香りを嗅いだ人のお楽しみですね。

ふふふ（笑）。いい香りにしておきました。

──同じく初回限定盤付属のDVDには、昨年9月にスタートした弾き語りライブ「chay's room」のvol.3～5から厳選したパフォーマンスを収録。改めて「chay's room」はどんなライブですか？

その名の通り、私のお部屋に皆さんを招待したようなリラックスした雰囲気の弾き語りライブです。実際に自分の部屋から家具も運んでいるんですよ。

──そうなんですか？

毎回自分で車で家具を運んで、軽く引っ越しみたいなことをしています（笑）。私のリアルな部屋をできるだけ再現した空間で、みんなに肩の力を抜いて楽しんでもらえたらいいなと思ってます。

修業のような弾き語りライブ

──「chay's room」を始めて変わったことってありましたか？

弾き語りはデビュー前から路上でもやっていたし、イベントで披露することも多かったんです。でもワンマンとなると……こんなにも大変だとは思いませんでした！ ギター1本と自分の声だけで約2時間パフォーマンスするのは、想像以上にいろんな技術が必要になってくるんです。ギターの弾き方1つにしても、フィンガーピッキングでやったり、普通にストロークでやってみたり、いろんなことをやって曲に変化を持たせなきゃいけないので、自分の成長につながります。

──修業の場みたいな？

そうですね。毎回学ぶことがありすぎです（笑）。Vol.5までやっても「次はこうしたい」っていうのがどんどん出てくるので、これに挑戦するのとしないのとでは全然違いましたね。でも、ただただ必死にやるわけじゃなく、まずは自分が楽しんでやることを心がけています。最初は私が盛り上げることに気を取られすぎて、お客さんも少しカタい感じだったんですけど、そういうふうに意識を変えてからは皆さんもだいぶリラックスして盛り上がってくれるようになりました。

──8月には今作をひっさげた全国ツアーがスタートします。1年8カ月ぶりのツアーですが意気込みはいかがですか？

今回のアルバムはとにかく1曲1曲が濃いので、それぞれのよさをしっかり歌とパフォーマンスで伝えられるステージにしたいです。いつも通り衣装や演出にもこだわって、そのライブの時間だけは嫌なことや面倒くさいことを全部忘れて楽しんで帰ってほしいです。

──このような通常のライブと「chay's room」は今後も並行してやっていくんですか？

やっていきたいです。通常のライブは耳だけじゃなく目でも楽しめるステージを目指していて、弾き語りはそれと真逆の、歌と演奏に特化したことをやっています。でもその両方やっちゃう感じというか、二刀流みたいなところも今後は自分らしさとして突き詰めていきたいです。まだまだですけど、がんばります！