超特急が7月21日に新曲「CARNAVAL」を配信リリースした。
真夏の到来を前に5人が新曲で挑むのは、情熱のサンバ。本格的なサンバ衣装に身を包んだ5人は「ニッポンを元気に」という信念のもと、底抜けに明るいサウンドに乗せてお祭り騒ぎを繰り広げている。
楽曲のジャンルを軽々と飛び越え、常に新しい表情を見せる5人が抱く、自身のパフォーマンスに対しての思いとは? 音楽ナタリーではメンバー全員にインタビュー。「CARNAVAL」やグループの近況について話を聞いた。
取材・文 / 三橋あずみ
暗い世の中をとことん明るく照らしたい
──新曲の「CARNAVAL」、ものすごくサンバですけど、今回はなぜこのようなコンセプトに……?
ユーキ ニッポンを元気にしたかったからです!
タクヤ それだけ!(笑)
ユーキ バカみたいに明るい曲で、この暗い世の中をとことん明るく照らしたいと決心しまして。
タクヤ ユーキがそういう思いをスタッフさんにリクエストして、結果的にサンバをやることになりました。
──そうだったんですね。ちなみに、4月に皆さんの“妹分”のBULLET PINKがリリースした「Guilty」は、前作という位置付けで話をしてもいいものでしょうか(参照:超特急メンバーがキュートに変身、“妹分ユニット”BULLET PINKの全貌)。
タクヤ はい。というか、僕の中ではBULLET PINKと地続きなんですよ、今回の「CARNAVAL」って。
──企画シリーズのような感じ?
タクヤ そう、そうです。BULLET PINKにすごく反響をもらえたこともあって、「その流れでもう1曲発表しよう」という。だから、名義は超特急ではあるんだけど、純粋な新曲リリースというより……。
──スピンオフシリーズの続編みたいな。
タクヤ そうですね。そう思っていただけたらと思います。
全編、ちゃんとサンバ
──曲自体の仕上がりについてはどう感じましたか?
カイ コンセプトを聞いた当初は、“サンバテイスト”の曲かと思っていたんですよ。そしたらテイストどころか、まんまサンバだったのでビックリしました。全編、ちゃんとサンバ(笑)。
──サンバホイッスルにレゲエホーンに……全部盛りという感じですよね。
タクヤ 1回聴くだけで耳に焼き付くような曲だと思います。曲の長さも絶妙にいい感じで、バランスの取れた曲なのかなとも思いますけどね。
──作詞作曲は「Fantasy Love Train〜君の元までつながるRail〜」や「gr8est journey」を手がけた浅利進吾さんですから、ド派手な賑やかさがありつつも流れるようなメロディが印象的でした。
リョウガ 歌詞もところどころにポルトガル語が入っている、面白いバランスでね。僕らが最初に決めたテーマのとおり、聴くとイヤでもテンションが上がりますし、きっと海外の方にも受け入れてもらいやすい曲になったと思います。
タカシがアントニオ・バンデラスになった日
──この曲の底抜けな明るさを表現するうえで、ボーカルのタカシさんが準備したことなどはありますか?
タカシ 曲はハンパないくらい明るいし、ラップパートもダンサーのみんながかなりテンション高く歌ってくれていたので、逆に僕はテンションを上げすぎず、落ち着いて歌うことを意識していました。全部の要素がアゲアゲになってしまうのも、バランスが悪くなってしまう気がして。
──そうだったんですね。ポルトガル語はどうでしたか?
タカシ これまで挑戦したことがなかったので……発音については事前に調べて、音声で聞いて予習はしましたね。
──ちなみに、歌声を作っていくにあたって具体的なイメージなどはあったのでしょうか?
タカシ 僕の中でイメージしていた人物像は、元気ハツラツというよりも、たくましくてリードしてくれるような男性で……。
カイ アントニオ・バンデラスです。
──え、本当ですか?
カイ いや、そういうイメージなのかな?って(笑)。
タカシ 確かにアントニオ・バンデラスかもしれん。
リョウガ 誰? アントニオ・バンギラス?
一同 あははは!
タクヤ ポケモン出てきちゃったよ!(笑)
タカシ (笑)。とにかく、心の中は熱いんだけど、ドシッと構えている感じというか。そんなイメージで歌いましたね。
歌割りオーディション、燃えるユーキ
──タカシさんの言葉にもありましたが、ダンサーチームのコーラスとラップはすごくテンションが高いですね。
リョウガ テンションを突然200%にして歌うのはちょっと大変でしたけどね(笑)。
カイ 今回は1人ずつ、号車順に歌入れしました。最初に歌入れをして現場を出た僕は知らなかったんですけど、僕の次のリョウガから「ダンサーの歌パートは、オーディション形式でよかったメンバーの声を使います」と言われたらしくて。
タクヤ ユーキはそれを聞いた瞬間スタジオの外に出て、音楽チームのスタッフさんをつかまえて……。
ユーキ 猛練習、猛練習。何も準備しないままだと苦しいと思ったので、一生懸命練習しました(笑)。
タクヤ いつもはだいたい歌割りが決まっているんですけどね。ラップパートも「もしかしたら1人だけになるかも」なんて言われてたんですけど……結果いい感じにバランスが取れた配分になっちゃったんで、ちょっと面白くないなあと……。
──もっと偏ってほしかったですか?
タクヤ もっと偏ったらネタになったのになあって。全部ユーキとかね(笑)。
タカシ 平和にちりばめられてしまったな(笑)。
派手に踊っています
──続いて、ダンスパフォーマンスについても聞かせてください。
ユーキ ダンスも完全にサンバですね。サビが特にそうで、サンバのステップや腰使いで派手に踊っています。逆にAメロやBメロはわりと普段のダンス寄りというか。歌詞の意味を取る動きで踊っている感じですね。
──今回ユーキさんは振り付けに携わっているんですか?
ユーキ いえ、動く量のバランスについて、踊る側の立場から少しリクエストをさせてもらったくらいですね。今回は初めてお願いする女性ダンサーさんが振りを付けてくれて。なので女性らしさも感じられると思います。
タクヤ 腰使いがすごいんですよ。先生に「ここ、もっと腰動かして」と言われても、サンバは初めてだし自分は男性だしで、腰の動きをキレイにコピーして寄せていくのが難しかったです。
──サンバと普段のダンスを比べると、体の使い方などはやっぱり違います?
ユーキ サンバは上半身をそんなに動かさないのが特徴ですね。ヘッドドレスを付けているから、肩から上は固定して、やっぱり腰。腰の使い方や手の使い方で表現する感じでした。常にステップを踏んで、腰を回してという感じでセクシーさを表現しましたね。
──1曲を通して、こんなところに注目したら面白いというポイントはありますか?
ユーキ もう、最初から面白いと思いますよ。
タクヤ あと、ダンサーメンバーが1人ずつ掛け声をかける部分はその人がフィーチャーされていますし……あとは顔ですね。顔でも踊ってるんで、そこは見てほしいです。
──サンバは表情も大事な要素なんですね。
タクヤ そうなんです。
ユーキ サンバダンサーの皆さんのキレイなスマイルはすごいですよ。ホントに輝いてますもん。
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ステージ衣装とかいうレベルじゃない。もう、イルミネーション
2021年7月21日更新