音楽ナタリー Power Push - 超特急
7つのキーワードで振り返る“ちょっと大人な、超特急。”
Vocal
公演の中盤にはボーカルのみによるパートも用意された。コーイチとタカシは多彩なジャンルの楽曲で豊かな歌唱力を提示。ところどころで遊び心のある歌声の応酬も披露した。
──このツアーではボーカルがフィーチャーされるシーンも多くありましたね。
タカシ そうですね。特に「Starlight」「Billion Beats」のアコースティックパートなんかは、今まで触れていなかった表現に踏み込めた感じがあるなって思う。バンドの演奏には緩急があって、だからこそ自分も勢いだけじゃなくもっと繊細に、具体的に歌いたくて。「ここの語尾はこう歌おう」みたいなところまでイメージしていた記憶があります。
──一番試行錯誤した曲はどの曲でしたか?
タカシ 歌い方をガラっと変えたものだと「EBiDAY EBiNAI」ですね。元々の歌い方でこのツアーの「EBiDAY EBiNAI」に引き継げる表現はほとんどなかったから……もうまったく別の曲と考えて、ブレッシーなボーカルに変えました。
──ちなみに、ボーカルだけのパートをダンサーの皆さんは裏で聴いていたんですか?
タクヤ 聴いてましたよ。
コーイチ 嘘やん。みんなマッサージしてるやん。
ユーキ マッサージっていうか、ストレッチしながら聴いてる。
カイ ジャズパートとか、「コーイチ今日すごい遊んでるなー」とか思いながら聴いてたよ。すごい崩してたでしょ。
コーイチ ジャズパートはそうやなあ。
カイ それがすごい楽しそうだった。「気持ちよさそうだな」って。
リョウガ タカシもけっこう崩してたよな?
カイ 2人で楽しんでたよね。
コーイチ そうね。「タカシ今日こう歌うんや。ほな控えめにしようかなあ」って考えたり(笑)。
ユーキ 僕それすごい感じた! 超面白かった!
タクヤ 自分が攻めたいときに相手に先越されると「うわっやられた」とか思うの?
コーイチ 「うわっ」とは思わへん。違う感じで行く。でもそれ考えるのはタカシのほうが多いんじゃないかな? 俺が1番を歌うことが多いから。
タカシ そうですね。いつも自分は歌い方を事前に固めるんですけど、この「Groovin'」公演の場合、固めすぎるといざアレンジしようと思ったときにほかのフレーズが思い浮かばなくておろそかになってしまう気がしたから、自分の中に引き出しをなるべく多く作っておいてその時々でバッと出していくっていうことをしてましたね。リハとかで、もう毎回時間が足りないくらいにずっと考えてました(笑)。
Synchronism
本編最後に披露されたツアーのテーマ曲「Synchronism」は、壮大なメロディに乗せて人と人とのつながりを歌う楽曲。サビのパートでは、観客がメンバーと同じ手振りをしながら曲を合唱する光景が会場に広がった。
──そうして、本編を締めくくるナンバーとしてこのツアーのテーマ曲である「Synchronism」が披露されました。
ユーキ パフォーマンスしていて、本当に「(会場が)1つになったな」って感じられる曲でした。リョウガが「一緒に!」って呼びかけた瞬間、8号車のみんなが手を動かして一緒に踊ってくれて。
タクヤ ツアー最初のうちはやっぱりまだ浸透してないところもあったんですけど、最後の横浜公演では本当にみんなが踊って歌ってくれていて、すごく「“シンクロ”できた!」って印象深かったです。
ユースケ また1つ大切な曲ができたって感じがしますね。8号車さんとのつながりがわかるような楽曲というか。うん。「Synchronism」いい曲ですよね……。
タクヤ あと「Synchronism」で記憶に残ってることと言ったら、コーイチの「Number one, two, three……」のパートだね。
ユーキ ああ、そこね!
リョウガ コーイチ、そのパートずっと練習してて。彼の中での1つの壁だったと思う。
コーイチ そうね。僕、脱走までしてるからね(笑)。
──脱走ですか!?
コーイチ うまく歌えなくてリハで暴れたりとか(笑)、2回ほど脱走したりとか。もうこの曲は話せば事件がありすぎて……。
リョウガ 暴れたの!?(笑)
カイ ビッグベビー……。
リョウガ いや、でも本気で悩んでましたね。
タクヤ コーイチが大丈夫なら言うけど、ライブで思うように歌えなかった日、彼公演が終わったあとにトイレで泣いてました。
コーイチ ……(笑)。
ユーキ そうだ、聞いてください! 僕がそのときなんとなく「Number one, two, three……」って歌ってたんですよ。そしたらリョウガがすぐ、超真剣に「おい、それはやめとけ」って。
コーイチ あはははは!(笑)
ユーキ 僕はそれで気付いて「ああ、ごめん!」って……。
リョウガ やめてよ。それ言うなよ(笑)。
コーイチ リョウガめっちゃ優しいやん!
カイ そのライブ、特に気にしてたからね。
リョウガ そう。終わったあとに、ずっと1人で練習してたんですよ。で、裏では完璧に歌えていて、そのたびに「できるねん!」って悔しそうにしていたから。本当に大変そうだなって。
カイ 本編ずっと歌ってきてラストの曲だし、体力的にもいろいろあるからね……なのにユーキはほんっとそういうの気にしないから!
ユーキ だってライブ終わって気分が上がってて楽しいじゃん! 僕は自然体でいただけなんですよ(笑)。
──それほどに悩んでいたんですね。
コーイチ 長かったですね。「Synchronism」は、僕にとってはなかなかの壁でした。
リョウガ すごいぶっちゃけだなあ。
──その壁は超えられましたか?
コーイチ まあ、ツアーは終わったので。こうして振り返ってみると、自分の中で変化したところはいろいろあるなあと思います。
──それを皆さんは見守っていたわけですね。
リョウガ 脱走って、もう動物だよね(笑)。
カイ でも、僕らが気にしてもっていうところもあるので。
コーイチ どうすることもできないもんな(笑)。
ユーキ そう、どうすることもできないんですよ。代わりに歌ってあげるなんてできないし!
カイ それにコーイチは慰められて立ち直るタイプの人じゃないからね。
リョウガ 彼が自分自身で解決させないとね。
カイ うん。自分の中で葛藤して、最終的に解決できるのがいいんじゃないかなあと思っていました。
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- ライブBlu-ray「超特急 LIVE TOUR 2016 Synchronism」 / 2017年2月15日発売 / SDR
- 初回限定盤 [Blu-ray+ブックレット+PlugAir] / 8200円 / ZXRB-3018
- Loppi・HMV限定盤 [Blu-ray+CD+ブックレット] / 7480円 / ZXRB-3019
Blu-ray収録内容
- No.1
- DJ Dominator
- STYLE
- Star Gear
- panipani
- Kiss Me Baby
- Beautiful Chaser
- Time Wave
- Turn Up
- Starlight~Billion Beats
- スターダスト LOVE TRAIN
- EBiDAY EBiNAI
- Rush Hour~Secret Express~Shake body~Drive on week
- バッタマン
- Keyword
- FLASHBACK
- refrain
- Burn!
- OVER DRIVE
- fanfare
- Yell
- Synchronism
<アンコール>
- 走れ!!!!超特急
- Signal
Loppi・HMV盤付属CD
- DJ Dominator
Bullet Train 5th Anniversary Tour 2017「Trans NIPPON Express」
- 2017年4月29日(土)
- 北海道 わくわくホリデーホール
- 2017年5月3日(水・祝)
- 大阪府 大阪国際会議場 メインホール
- 2017年5月4日(木・祝)
- 大阪府 大阪国際会議場 メインホール
- 2017年5月6日(土)
- 山口県 周南市文化会館
- 2017年5月7日(日)
- 広島県 JMSアステールプラザ 大ホール
- 2017年5月12日(金)
- 神奈川県 よこすか芸術劇場
- 2017年5月20日(土)
- 石川県 本多の森ホール
- 2017年5月21日(日)
- 富山県 高周波文化ホール
- 2017年5月27日(土)
- 静岡県 静岡市民文化会館
- 2017年5月28日(日)
- 岐阜県 土岐市文化プラザ サンホール
- 2017年6月3日(土)
- 和歌山県 和歌山市民会館 大ホール
- 2017年6月17日(土)
- 鹿児島県 鹿児島市民文化ホール
- 2017年6月18日(日)
- 福岡県 福岡サンパレス
- 2017年6月24日(土)
- 千葉県 森のホール21 大ホール
- 2017年7月1日(土)
- 山形県 酒田市民会館 希望ホール
- 2017年7月2日(日)
- 宮城県 東京エレクトロンホール宮城
- 2017年7月15日(土)
- 香川県 サンポートホール高松
- 2017年7月17日(月・祝)
- 愛知県 名古屋国際会議場センチュリーホール
- 2017年7月23日(日)
- 兵庫県 神戸国際会館
- 2017年8月8日(火)
- 東京都 東京国際フォーラム ホールA
超特急(チョウトッキュウ)
ボーカル2人の美しいハーモニー、奇抜で独特なダンスパフォーマンスで人気を集めている“史上初!! メインダンサー&バックボーカルグループ”。コーイチ(1号車 / Vo / お父さん担当)、カイ(2号車 / Dancer / 神秘担当)、リョウガ(3号車 / Dancer / ガリガリ担当)、タクヤ(4号車 / Dancer / 筋肉担当)、ユーキ(5号車 / Dancer / ドジっ子担当)、ユースケ(6号車 / Dancer / 元気担当)、タカシ(7号車 / Vo / 末っ子担当)の7人で構成されている。2012年6月に1stシングル「TRAIN」でCDデビュー。2014年3月には6thシングル「ikki!!!!!i!!」を発売し、ホールツアーを実施する。同年12月に1stフルアルバム「RING」を発表。2015年6月にはデビュー3周年記念の9thシングル「スターダスト LOVE TRAIN / バッタマン」をリリースし、インドネシア・ジャカルタでのライブイベントに出演して海外“開通”を果たす。さらに12月23、24日には東京・国立代々木競技場第一体育館でのワンマンライブを成功させた。2016年3月に関西テレビ・フジテレビ系ドラマ「お義父さんと呼ばせて」の主題歌を表題曲とするシングル「Yell」を発表。10月26日に2ndアルバム「Dramatic Seven」をリリースする。2017年2月に、前年の春に行われたツアーの最終公演を記録したBlu-ray「超特急 LIVE TOUR 2016 Synchronism」を発売。