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BRIAN SHINSEKAI特集 第5回|BRIAN SHINSEKAI×ROLLY 「君の存在は今や希少」先輩が語るBRIANの魅力

BRIAN SHINSEKAIが本日1月24日にビクターエンタテインメントのAndRecレーベルよりデビューアルバム「Entrée」をリリースした。2017年9月のプロジェクト始動以降、5カ月続けてサブスクリプションサービスで新曲を発表してきたが、アルバム発売日である本日、サブスクリプションサービスでもアルバム全収録曲が配信された。

BRIAN SHINSEKAIというプロジェクトを解き明かす連載の最終回は、彼と以前から交流のある先輩アーティスト・ROLLYとの対談を掲載する。「Entrée」に関する話題はもちろん、両者のルーツミュージックであるグラムロックについて語り合ってもらった。

取材・文 / 森朋之 撮影 / 草場雄介

“どこにいても場違いに感じる”がBRIANのよさ

左からBRIAN SHINSEKAI、ROLLY。

ROLLY 最初にBRIAN SHINSEKAIという名前を聞いたとき、「どのBRIAN?」って思ったんだよね。

BRIAN SHINSEKAI なるほど(笑)。

ROLLY ブライアン・メイなのか、ブライアン・イーノなのか、はたまたブライアン・フェリーなのか。まあ、それはいいとして(笑)、初めて会ったのは確かスペースシャワーTVの番組だったよね。そのときに「本当に興味深い人だな」と思ったんだよ。あのとき君は僕にいろんな質問をしたよね。

BRIAN はい。人生にかなり悩んでいたときだったので、音楽とは関係ない質問をさせてもらって。

ROLLY そうそう。「どこにいても場違いで孤独を感じる。交わろうとしても交われないんですが、どうしたらいいですか?」と。どこにいてもそう感じるのは君に個性があるということだし、そのまま自分らしく、好きなようにやっていけばいいんじゃないかなって答えたんだよね。

BRIAN そうですね。どこにいても場違いで、浮いてる感じは今も変わらないんですけど(笑)。

ROLLY それこそが君のよさなんだよ。その後、2度ほどライブの現場で会ったけど、そのたびにやってる音楽がガラッと変わっていたのもビックリした。Zher the ZOO YOYOGIで一緒になったときの君は“華麗なるグラムロック野郎”だったでしょ? ただ、完全になり切れていない雰囲気もあって……。

BRIAN 確かに120%やり切っていたわけではなくて、「これ、どうなんだろう?」と思っていたところもありました。気持ち的には「直球のグラムロックをやりたい」という感じだったんだけど、自分自身のマインドはちょっと違うと言うか、別にプライベートまでロックンロールな生活をしていたわけではないので。

左からBRIAN SHINSEKAI、ROLLY。

ROLLY うんうん。そういえばライブが終わったあと、「これからREDSHOES(東京・南青山の老舗ロックバー)に行こうぜ」って言ってたよね。

BRIAN 言ってましたね(笑)。

ROLLY 僕は全然そういう感じではなくて、「ライブのあとはコンビニで焼うどん買って食べます」みたいなタイプだから(笑)、「打ち上げでREDSHOESって、すごいな」って思って。

BRIAN 僕も本来はそういうタイプではないんですけど、当時は「グラムロックをやるためには、私生活からなり切らないといけない」と思い込んでいたところがあったんですよ(笑)。

表現方法がボウイみたいだし、グラムロックっぽい

ROLLY そのあと、西川口のライブハウスで対バンしたときも雰囲気が違ってたよね。そのときの君のバンドには技巧派のギタリストとジョン・ディーコン(Queenのベーシスト)のような弾き方をするベーシストがいて。

BRIAN ベースは僕の弟ですね。

ROLLY え、弟さんなの? 

BRIAN はい(笑)。あのときはパワーポップをやりたかったんですよ。

ROLLY

ROLLY BRIANくんが歌ってる内容もすごかったな。「自分はこの宇宙を生んだ神だ」みたいな。

BRIAN 「世界と友達になりたい」って歌ってましたね(笑)。西川口のライブは2016年の10月くらいだと思うんですけど、その頃から演じることをやめて、自分のエモーションをそのまま吐き出す方向になってたんです。

ROLLY 自分の思いを吐き出した結果があの歌詞っていうのは、相当ヤバイね(笑)。でもね、そうやってカメレオンみたいにどんどん表現のスタイルを変えるのは素晴らしいと思う。まさにデヴィッド・ボウイみたいだし、グラムロックっぽいよ。君の存在は今や希少ですよね。

BRIAN 自分では表現の方法を変えようと意識していたわけではなかったんです。当時はとにかくグラムロックが好きで、どんどんそっちに向かってたんですよね。で、ムリに自分を合わせようとしてがんじがらめになって。今はそこから解放されて、すごく自由にやれていますね。

ROLLY インディーズの頃を合わせると、音楽活動は10年くらいになるでしょ? これはもちろん褒めてるんですけど、かなりしぶといよね。すごいと思います、ホントに。

内側にいるショボい自分を隠すために着飾ってた

BRIAN 十代の頃、グラムロックに傾倒した時期があって。いろいろ聴いたんですけど、没頭できるバンドとそうじゃないバンドがあったんですよ。そのアーティストのパーソナルがあまりにも自分と違いすぎると、あまりのめり込めないと言うのかな。グラムロックのアーティストはきらびやかですけど、どうしてそうなったか?という理由が大事だったんです。中でもすかんちは衣装も歌詞の世界観も、僕にとっては理想のグラムロックで。特に「OPERA」「GOLD」の2枚のアルバムは何回聴いたかわからないです。

ROLLY ありがとう。「きらびやかになった理由が大事」っていうのもわかるよ。もしかしたら君も同じかもしれないけど、僕の場合は、内側にいるショボい自分を隠すためにやってたんですよ。きっとそこを感じ取ってくれたんだろうね。ギンギラギンに飾ってはいるけど、その中には情けない自分がいる。もともとグラムロックって、そういうものだと思うんです。

BRIAN SHINSEKAI

BRIAN そうですよね。ただ美しいだけではなくて、そこに至った過程が想像できないと。

ROLLY コンプレックスを解消するためにド派手に着飾って、スターになっていくっていう……僕は子供の頃、肥満児でいじめられてたんです。毎日学校で泣かされていたんだけど、ギターと出会い「これはイケる!」と思って。それからいろんなことがあってすかんちとしてデビューしたわけだけど、結局、情けない自分はどうしても隠せなかったんです。デビューアルバム「恋のウルトラ大作戦」のときの歌詞なんて、全曲ストーカーみたいなヤツばっかり出てくるからね(笑)。もしくは「自分ではモテてると思ってるだけ」とか。

BRIAN (笑)。僕は「レターマン」(すかんちが1995年にリリースしたラストアルバム「DOUBLE DOUBLE CHOCOLATE」収録曲)がすごく好きなんですよ。

ROLLY あ、そうなんだ。「レターマン」というのは、テレフォンカードを偽造して道端で売ってる怪しい外国人の歌なんですよ。その男がコンビニのレジの女の子に恋をして、全部カタカナの手紙を書いて渡すんです。「コニチワ ハジメマシテ コノタビ ワタクシ アナタノ コトガ スキニ ナリマシタヨ」って。リリースしたときはコミックソングだと思われたんですけど、あの曲にグッときてくれる人がときどきいて、その人は深いところですかんちの音楽をわかってくれてるんですよね。例えばTHE COLLECTORSの加藤ひさしさんが「あれはコミックソングだと思われてるけど、実はものすごいメッセージソングだよね」って言ってくれたり。言わば踏み絵みたいな曲なんだけど(笑)、BRIANくんが「レターマン」の話をしてくれたことはとてもうれしいです。

BRIAN いえいえ。本当に素晴らしい曲なので。

ROLLY すかんちはコミックバンドみたいに振る舞っていたけど、わかる人にはわかるメッセージを込めていましたからね。ただ、それを汲み取ってくれる人はそんなにたくさんいなかった(笑)。

BRIAN すかんちのやり方には僕もずっと影響を受けています。包み隠すと言うのかな。今僕が書いている歌詞はかなり抽象的で、神話的なところもあるし、サウンドはシティポップ的なんだけど、それはある意味“仮面”なんですよね。その中には本当に伝えたい本質というものがあるので。アウトプットの方法として、シティポップだったり、シンセポップを選んだところもありますね。

ROLLY すごくアーティスティックだよね。生々しい感情をそのまま出すのではなくて、BRIAN SHINSEKAIという虚像を作り上げて、それを本物の君が操っていると言うか。巨大なロボットを少年が操縦する「マジンガーZ」みたいだね。

BRIAN その話に乗らせてもらうと、BRIAN SHINSEKAIはまだ完成してないんです。形はあるし、装甲もあるんだけど、内部の機械はまだ整備されてないと言うか。

ROLLY でも、すごいよ。僕はそこまで仮面をかぶれないし、わりと垂れ流しているので(笑)。BRIAN SHINSEKAIはすごい!

BRIAN SHINSEKAI「Entrée」
BRIAN SHINSEKAI「Entrée」

2018年1月24日発売
Victor Entertainment / AndRec

Amazon.co.jp

iTunes

収録曲
  1. 首飾りとアースガルド
  2. TRUE/GLUE
  3. 東京ラビリンス ft. フルカワユタカ
  4. FAITH
  5. ゴヴィンダ
  6. バルバラ
  7. ルーシー・キャント・ダンス
  8. CICADA
  9. クリミアのリンゴ売り
  10. Loving the Alien
  11. 2045(Theme of SHINSEKAI)
  12. トゥナイト

プレイリスト

BRIAN SHINSEKAI(ブライアンシンセカイ)
BRIAN SHINSEKAI
2009年、17歳のときにブライアン新世界名義で出場した「閃光ライオット」でファイナリストに。2011年に1stミニアルバム「LOW-HIGH-BOOTS」、2012年に2ndミニアルバム「NEW AGE REVOLUTION」を発売した。2013年にはバンドBryan Associates Clubを結成してライブ活動を展開。2016年11月に活動を休止したのち、2017年9月に新プロジェクトとしてBRIAN SHINSEKAIを始動させた。2018年1月にビクターエンタテインメントよりデビューアルバム「Entrée」をリリース。その収録曲をアルバムの発売に先駆けてサブスクリプションサービスで順次先行配信するという試みで話題を集めた。
ROLLY(ローリー)
ROLLY
大阪府高槻市出身のグラムロッカー。バンド・すかんちのフロントマンとして、1990年にメジャーデビュー。希代のビジュアルと、ポップで親しみやすい音楽性で人気を博す。1996年のバンド解散後は、ソロアーティストとしてのキャリアをスタート。音楽活動にとどまらず、ミュージカルやバラエティ番組、CMなどさまざまな分野でその才能を披露している。2008年には佐藤研二、高橋ロジャー和久と共にバンド・The MANJIを結成。2017年7月に約8年ぶりにして通算3枚目のオリジナルアルバム「TRIPLED」を発売した。またROLLYは2月にOrquesta Libre+ROLLYとして、横浜・MOTION BLUE YOKOHAMAでライブを行う。

ROLLY ライブ情報

Orquesta Libre+ROLLY
with Special Guest 武田真治&太田裕美
「Rock Opera Week End」
  • 2018年2月24日(土)神奈川県 MOTION BLUE YOKOHAMA
    [1回目]OPEN 15:45 / START 17:00
    [2回目]OPEN 18:45 / START 20:00
    出演者 Orquesta Libre+ROLLY / 武田真治
  • 2018年2月25日(日)神奈川県 MOTION BLUE YOKOHAMA
    [1回目]OPEN 14:45 / START 16:00
    [2回目]OPEN 17:45 / START 19:00
    出演者 Orquesta Libre+ROLLY / 太田裕美