人生なんて、矛盾ばかりなんだ!
──カップリング曲についても聞かせてください。「がむしゃらロケンロー」はどのような楽曲に?
土田 ボイメンらしいがむしゃらな応援ソングで、振付にも応援団っぽい動きが入っていたりするんです。見てもらったら元気になれると思う!
勇翔 でもこの曲、歌詞の一部が「帆を上げろ!」と真逆なんだよね。
全員 あはははは!(笑)
辻本 おいー!(笑) そんなマイナスなこと言うなよ、勇翔ー!
勇翔 いや、いい意味で対照的で面白いから、ぜひ聴いてほしいなって。
田中 勇翔、今日ようしゃべるな? たぶんこのあと雪降るぞ。珍しいからしゃべらしたって(笑)。
勇翔 「斜に斜に 構えて キメろ!」っていうところなんですけど、「帆を上げろ!」のセリフパートでは「そうやって斜に構えてる方が痛ぇんだよ」って言ってる。
水野 勇翔さん、それはなぜ?
勇翔 な、なぜ?(笑) やっぱり、僕らもいろんな面を見せていかないとっていうことですよ!
全員 あはははは!(笑)
田村 これは誰もが納得の答えだな!(笑)
辻本 矛盾解消されてないけどいいの!?
勇翔 人生なんて、矛盾ばかりなんだ!
短期間で詳しくなった日本
──ボイメンの多面性がここに表れているわけですね(笑)。で、もう1曲の「NAGOOOOOYA」は47都道府県を回るツアー「社長が言ったから有言実行!ボイメン47都道府県ツアー」で披露されていた、沢田研二「TOKIO」のカバー曲ですよね。
辻本 はい。歌詞をその土地その土地でアレンジして、47都道府県全部でやりました。
──きっとそのぶん皆さんの思い出も詰まっている曲だと思います。短期間で全国を回るツアーはなかなかハードそうでしたが、実際はいかがでしたか?
辻本 それはもう、過酷を極めました(笑)。
田村 72日間で47都道府県回ったから……。
辻本 もうこのツアーの思い出に関しては、しゃべりだしたら止まらないと思います、みんな。
小林 しかもさ、「それぞれの土地で印象に残ることをしてこよう」って言って各地を回ってきたから、いろんな思い出があるよね。
本田 岩手でライブ終わったあとにわんこそば食べに行って、1人100杯以上食べたりね。
田村 各県のグルメや文化に積極的に触れてね。
本田 そういう意味では、この短期間ですごく日本に詳しくなったと思います(笑)。
水野 あとこのツアーは5人ずつ、変則的な組み合わせで移動してたんで、毎公演メンバーが違ったんですよ。だから1曲で18パターンくらい立ち位置があって、それを毎回変えないといけないのも大変でした。普段歌ってないパートを歌ったりだとか、特にね。でも、そこで結束力が一層強まったと思ったし、やってて楽しかったですね。
本田 トークを仕切る人がまったくいない5人とかね(笑)。本当に、その日限りのライブを連日していたなと思います。
──そうだったんですね。で、CDには名古屋バージョンが収録されます。
辻本 僕らは名古屋のグループだから、こうやって名古屋の曲を歌えるのはうれしいし、このCDはいろんな人が手に取ってくれると思うので……“名古屋の町おこしお兄さん”的には本当に、いいPRになればなという思いです。
──メロディは誰もが知っているものだから耳に留まりますよね。
平松 僕らの若いファンの子とかが家で流しててさ、この曲が流れたときにご両親が「あれ?」って思ってくれたりしたらいいよね。
手漕ぎのいかだ
──ここからは「帆を上げろ!」に話を戻したいのですが、皆さんの言葉にもあったように「帆を上げろ!」の歌詞にはボイメンらしさが詰まっているということで……これまでのボイメンの歩みを航海に例えるとするなら“順風満帆”だったのか“荒波”を乗り越えてきたのか、皆さんの感覚を教えていただけたらと思うのですが。
辻本 もう、大しけだよな(笑)。
田中 そうだね。でも、結成当初は大しけですらなかったかも。まったく波がない、凪の状態の中にいかだがぽつんと浮いてて、みんなで手で漕いでるみたいな。オールもない状態ですよ。
全員 (頷く)。
田中 ただ水平線が広がっているだけで、周りには島も何も見えない。だけど「あっちのほうに夢の大陸があるから」って言われて、その言葉をただただ信じて、真面目に一生懸命、手で漕ぎ続けていたと言うか。
辻本 その途中で大しけがあった感じだね。
水野 絶対転覆するよな(笑)。
──どんな大波がありました?
本田 150人キャパくらいの会場でライブをやっていたようなときに「1年後に1万人規模の会場でライブやります」って言われたりな。そのときは……しけましたねえ(笑)。いかだがひっくり返る寸前でした。それから1年間、みんなで必死にがんばって成功したからよかったけど……あのときはけっこう大変だった。
──具体的には、どうやって危機を乗り越えたんでしょう。
本田 一緒にいかだを漕いでくれるファンの方がいたから、ここまでなんとか来れたかなっていうところがあります。大波が起きるたび、よく必死になって一緒に漕いでくれたなって……しかも、手で(笑)。
辻本 そう、ファンの子もオールじゃないんよ。手なんだよなあ。
本田 ファンの皆さんをボイメンファミリーって呼んでいますけど、本当に文字通り、家族になってくれたからかなって思います。
──なるほど。では逆に、追い風を感じた瞬間はあったりしますか?
田村 名古屋で初めて、地上波の冠番組を持ったときかな。そこで一気に仲間を増やして勢いを付けてっていう流れが生まれたかなと思います。
辻本 あとはオリコンで1位取れたこととか?
田村 そうだね。そのときは追い風を感じたと思います。
──では、今ボイメンが乗っているのは……いかだよりも立派な船になっている?
辻本 いや、いかだに帆が付いたくらいだと思う(笑)。
吉原 そしてまだ手で漕いでるよね。
田中 ベースは変わってないですね。でも、ここまで手で漕いできたぶん、みんなタフにはなってると思う(笑)。
全員 筋力がね!(笑)
田中 少々の荒波が来ても跳ね返せるパワーは付いたかなとは思いますし……最近は個人でもいろんな場面で活動させてもらっているので。それぞれが力を付けてきているのはいい傾向だと思いますね。
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ボイメンには医者はいない
- BOYS AND MEN「帆を上げろ!」
- 2017年8月2日発売 / Virgin Music
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初回限定盤A [CD+DVD]
1800円 / UICV-9254 -
初回限定盤B [CD+DVD]
1800円 / UICV-9255 -
初回限定盤 ピクチャーレーベル [CD]
1080円 / UICV-9256 -
通常盤 [CD]
1350円 / UICV-5066
- 初回限定盤A、B CD収録曲
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- 帆を上げろ!
- がむしゃらロケンロー
- NAGOOOOOYA
- 初回限定盤A DVD収録内容
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- 「帆を上げろ!」-Music Video-
- 「帆を上げろ!」-Making of Music Video-
- 初回限定盤B DVD収録内容
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- 47都道府県ツアー ロードムービー long ver.
- 「帆を上げろ!」-Making of Jacket Photos-
- 初回限定盤 ピクチャーレーベル CD収録曲
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- 帆を上げろ!
- がむしゃらロケンロー
- 通常盤 CD収録曲
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- 帆を上げろ!
- がむしゃらロケンロー
- NAGOOOOOYA
- 帆を上げろ!(カラオケver.)
- がむしゃらロケンロー(カラオケver.)
- NAGOOOOOYA(カラオケver.)
- ボイメン真夏のがむしゃらライブinNAGOOOOOYA ~乗り込め!船出だ!アイアイサー!!!~
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2017年8月5日(土)愛知県
名古屋国際会議場センチュリーホール
- BOYS AND MEN(ボーイズアンドメン)
- 2010年に東海エリア出身・在住のメンバーで結成されたエンタテインメント集団。メンバーは水野勝、田中俊介、田村侑久、辻本達規、小林豊、本田剛文、勇翔、平松賢人、土田拓海、吉原雅斗の10名。東海エリアを拠点に精力的な活動を重ね、歌やダンスのみならず、芝居やミュージカル、テレビやラジオなどのメディアでの活動にも幅広く取り組んでいる。2015年2月には愛知・日本ガイシホールで約1万人集客のライブを成功させ、大きな注目を集めた。2016年1月発売のシングル「BOYMEN NINJA」、2月発売のシングル「Wanna be!」では2作連続でオリコン週間シングルランキング初登場1位を獲得。同年8月にはメジャー移籍第1弾シングルとして「YAMATO☆Dancing」を発表する。さらに12月にはアルバム「威風堂々~B.M.C.A.~」をリリース。第58回日本レコード大賞の新人賞を受賞する。2017年1月には東京・日本武道館で初の単独公演を開催し、成功に収めた。8月にはMBS・TBS系ドラマ「マジで航海してます。」の主題歌を表題曲とするシングル「帆を上げろ!」をリリースした。