「BLEACH」[ALEXANDROS]インタビュー|何度でも這い上がる黒崎一護の姿とバンドの成長を重ねて

自分たちが一番いいと断言できる曲を提供するのがバンドとしての正義

──川上さんは1年間で観た映画を羅列して点数を付ける「カワカミー賞」を毎年ブログ「あれきさんどろす日記」(参照:第104日:モスキートバイト とか色々。 | 川上洋平オフィシャルブログ「あれきさんどろす日記」Powered by Ameba)で発表していますが、「BLEACH」に点数を付けるなら?

川上洋平(Vo, G)

川上 生意気ながら180点を付けさせていただきます。

──高得点! 「カワカミー賞 2018」入賞の有力候補ですね。

川上 そうですね。主題歌も素晴らしかったですし……(笑)。

──[ALEXANDROS]の「Mosquito Bite」ですね(笑)。もともと監督は「ワタリドリ」のイメージで[ALEXANDROS]にオファーしたそうですが、「Mosquito Bite」は「ワタリドリ」のようなさわやかなムードの曲ではなく、重厚感のあるロックチューンになりました。

川上 曲作りのためにニューヨークに旅立つ直前にラッシュを観て、監督といろいろお話ししたんです。それで「じゃあニューヨークで主題歌作ってきます」と監督とお別れをした翌日に旅立って。そうは言ったものの一旦「BLEACH」のことは忘れて曲作りをしようと思ったんですよね。

──それはなぜですか?

川上 映画がよかったので、あまり意識しすぎると内容に引っ張られてしまうと思ったからです。全員作品も観ていたし、自分たちが今、最強にカッコいいと思える曲を作れば自然と合うものができるという自信があったんですよね。むしろ自分たちが一番いいと断言できる曲を提供するのがバンドとしての正義だと思った。監督に曲を渡したら「こういうのじゃなくて『ワタリドリ』みたいな曲がいいんですけど……」って言われるかなという不安はあったんですけど、実際はそんなことはなくて一発でOKをもらって、うちらの考えは間違っていなかったなと。

白井眞輝(G)

──もともと川上さんの中にあった「BLEACH」のイメージや映画の雰囲気など、そういったものが自然と表れた曲になったんですね。

川上 そうですね。うちらはすごいものを観るとすぐに「負けねえぞ」みたいな感じになっちゃうんですよ(笑)。でも一旦意識から外して曲を作ったら、しっかりと映画と同じ方向を向いた強い曲ができてよかったです。

一護と[ALEXANDROS]の共通点

映画「BLEACH」より。

──川上さんは「Mosquito Bite」について「“へこたれねえぞ”っていう感情が上手くマッチした」とコメントされていましたが(参照:[ALEXANDROS]“へこたれねえぞ”の気持ち込めた「BLEACH」主題歌、特別コラボ映像)、これは黒崎一護が打ちのめされても何度も這い上がっていく姿勢についてですよね。「へこたれないための自分たちの主題歌」「[ALEXANDROS]にとっても成長を表す楽曲」ともお話しされていましたが、映画を観ていて一護と自分たちの心境がマッチした感覚があったんでしょうか?

川上 自分たちは常に高みを目指しているし悔しいなと思うこともたくさんあるので、そういうところがものすごくマッチしたんじゃないかなと思います。

磯部寛之(B, Cho)

磯部 俺が一護と[ALEXANDROS]とで共通してると思ったところは、責任を背負いすぎないところなんですよね。一護は最初「俺は別に関係ないんだけど……」という感じで全然死神を代行することに乗り気じゃない。家族は大事だけど、みんなを守る気なんてさらさらなくて。でも一護は徐々にみんなを引っ張って、民衆を守る存在になっていくじゃないですか。なんかそれって俺らがやりたくて始めたバンドが、いつの間にかみんなに応援される存在になっていく様と似ているのかなと思いました。

──この曲の歌詞は和訳を読むと「ガキの頃『醤油くさい』と言われてた」という言葉で始まります。これは川上さんが海外に住んでいた子供時代の話なのかなと思いました。

川上 そうです。海外に住んでいた頃、「smelled a like soy」、つまり「醤油くせえな」ってけなされたことがあって。海外だと日本人はそうやって差別されることが多いんですよね。海外に行く機会が増えて、その頃のことを思い出して書きました。

庄村聡泰(Dr)

──「亡霊だった頃 気分は最悪だった 誰でもいいから 気付いてもらえるように 聴こえるように叫んでいた」という歌詞はバンドが日の目を見なかった頃のことですよね。

川上 はい。いつかこういう歌詞を書きたいと思っていて。なんとなくここだなと思って書いたらバシッとハマった感じでした。

アルバムは8割できています

──[ALEXANDROS]は秋にアルバムをリリースすることが決定していますが、今どれくらいできあがっているんですか?

川上 8割くらいできています。でもあと2割で終わるからラッキーと言うわけじゃないんですよ。むしろその2割が重要で。最高の作品にしたいので、最後の最後までこだわり抜きたいんです。曲順とかも含めて[ALEXANDROS]チーム全員が「これだ!」と言い切れるまで、世の中に出したくない。だからギリギリまで粘らせてもらいます。

──8月16日には千葉・ZOZOマリンスタジアムでワンマンライブ「VIP PARTY 2018」が開催されますね。チケットはすでにソールドアウトしていますが、ここでその新しい曲たちを聴けるのでしょうか?

川上 もちろん。ここで聴けなかったらどうするんだって感じでしょ? 来る人は楽しみにしていてください。

「BLEACH」特集
福士蒼汰×吉沢亮インタビュー福士蒼汰×吉沢亮インタビュー
6年経っても変わらないもの
佐藤信介×早乙女太一×下村勇二インタビュー佐藤信介×早乙女太一×下村勇二インタビュー
一護VS恋次、“執念の肉弾戦”を語るアクション座談会
au×ナタリー「BLEACH」スペシャルサイト|インタビュー続々更新予定! チェキプレゼントも|福士蒼汰×吉沢亮 佐藤信介×早乙女太一×下村勇二 [ALEXANDROS] ほか
「BLEACH」
2018年7月20日(金)全国公開
「BLEACH」
ストーリー

高校生・黒崎一護はユウレイが見える霊感の持ち主。ある日、家族が人間の魂を喰らう悪霊・虚<ホロウ>に襲われてしまう。そこに現れたのは、死神を名乗る謎の女・朽木ルキア。彼女は一護に究極の選択を迫る。このまま家族とともに殺されるか、世の中のすべての人を虚<ホロウ>から護る<死神>になるか──。<死神>として生きていく道を選んだ一護の先には、想像を超えた闘いが待ち受けていた。

スタッフ / キャスト

監督・脚本:佐藤信介

原作:久保帯人「BLEACH」(集英社ジャンプコミックス刊)

脚本:羽原大介

音楽:やまだ豊

アクション監督:下村勇二

主題歌:[ALEXANDROS]「Mosquito Bite」(UNIVERSAL J / RX-RECORDS)

キャスト:福士蒼汰、杉咲花、吉沢亮 / 真野恵里菜、小柳友 / 田辺誠一、早乙女太一、MIYAVI / 長澤まさみ、江口洋介

ビデオパスで「BLEACHフェス」の模様を独占配信!詳細はこちら
au×ナタリー「BLEACH」スペシャルサイト|インタビュー続々更新予定! チェキプレゼントも|福士蒼汰×吉沢亮 佐藤信介×早乙女太一×下村勇二 [ALEXANDROS] ほか

※スマホ、タブレットよりアクセスしてください。

[ALEXANDROS]「Mosquito Bite」
2018年7月18日発売 / UNIVERSAL J
[ALEXANDROS]「Mosquito Bite」完全生産限定盤

完全生産限定盤 [CD+ラバーバンド]
1944円 / UPCH-7438

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[ALEXANDROS]「Mosquito Bite」通常盤

通常盤 [CD]
1296円 / UPCH-5949

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CD収録曲
  1. Mosquito Bite
  2. MILK(BLEACH version)

"Premium V.I.P. Party 2017" live at Nippon Gaishi Hall

  1. Stimulator
  2. Grand Daddy~Dance With the Alien~Onion Killing Party
  3. ムーンソング
VIP PARTY 2018
  • 2018年8月16日(木) 千葉県 ZOZOマリンスタジアム
[ALEXANDROS] 全国ツアー
  • 2018年12月4日(火) 愛知県 Zepp Nagoya
  • 2018年12月5日(水) 愛知県 Zepp Nagoya
  • 2018年12月10日(月) 東京都 Zepp Tokyo
  • 2018年12月11日(火) 東京都 Zepp Tokyo
  • 2018年12月20日(木) 大阪府 Zepp Osaka Bayside
  • 2018年12月21日(金) 大阪府 Zepp Osaka Bayside
  • 2019年1月11日(金) 香川県 高松festhalle
  • 2019年1月12日(土) 香川県 高松festhalle
  • 2019年1月18日(金) 福岡県 Zepp Fukuoka
  • 2019年1月19日(土) 福岡県 Zepp Fukuoka
  • 2019年1月24日(木) 岡山県 CRAZYMAMA KINGDOM
  • 2019年1月25日(金) 岡山県 CRAZYMAMA KINGDOM
  • 2019年1月30日(水) 新潟県 NIIGATA LOTS
  • 2019年1月31日(木) 新潟県 NIIGATA LOTS
  • 2019年2月4日(月) 石川県 金沢EIGHT HALL
  • 2019年2月5日(火) 石川県 金沢EIGHT HALL
  • 2019年2月9日(土) 沖縄県 ナムラホール
  • 2019年2月10日(日) 沖縄県 ナムラホール
[ALEXANDROS](アレキサンドロス)
[ALEXANDROS]
川上洋平(Vo, G)、磯部寛之(B, Cho)、白井眞輝(G)、庄村聡泰(Dr)の4人からなるロックバンド。2007年より[Champagne]名義で本格的に活動を始める。2010年1月にRX-RECORDSから1stアルバム「Where's My Potato?」でデビュー。2014年3月の東京・日本武道館公演でバンド名を[Champagne]から[Alexandros]に改名した。同年6月に改名後初めての作品となるシングル「Adventure / Droshky!」と、武道館公演の様子を収めたライブDVD / Blu-ray「[Alexandros] Live at Budokan 2014」をリリースした。11月にはユニバーサルミュージックとパートナーシップを結んだことを発表し、2015年に3月にシングル「ワタリドリ / Dracula La」、6月にアルバム「ALXD」を発表。7月に2度目の日本武道館公演、12月には千葉・幕張メッセ国際展示場でのワンマンライブを成功に収めた。2016年11月にはニューアルバム「EXIST!」をリリース。本作を携えた全国ツアー「[Alexandros] Tour 2016~2017 ~We Come In Peace~」のファイナル公演として、2017年4月に千葉・幕張メッセ国際展示場にて2DAYS公演を開催した。映画の主題歌も多く手がけており、2015年公開の「明烏」、2016年公開の「ターザン:REBORN」の日本版、2017年公開の「きょうのキラ君」に楽曲を提供。2018年7月公開の久保帯人のマンガ原作の実写映画「BLEACH」には主題歌として「Mosquito Bite」を書き下ろした。同映画の主題歌と挿入歌「MILK」を収録したシングル「Mosquito Bite」を7月にリリース。8月には千葉・ZOZOマリンスタジアムにてキャリア最大規模のワンマンライブ「VIP PARTY 2018」を開催し、12月からは全国ツアーを実施予定。