いい意味でベリグっぽくない曲ができました
──新曲「コウノトリ」は曲名が神戸ストークスの名前にかかっていて(stork=コウノトリ)、歌詞に出てくる「We are stoked」(ワクワクする)にもかけてありますね。
Rover はい。一生懸命チームのために作らせていただきました。応援するブースターの人たちが歌って熱くなれるように作った感じですね。HiDEXを中心に練っていって、3人で何回も話し合いながら作りました。
──ベリーグッドマンには珍しいタイプの曲調だと思いました。カノン進行で荘厳、静謐な感じで始まって、途中からロック調になるという。
Rover 実際にバスケの試合を見せてもらって、「かなりエンタメやな」「いろんな展開をつけてるな」と感じたので、いろんな見え方がするような曲にしたいと、HiDEXがこだわっていました。
──アリーナ映えする曲、みたいなことですね。
Rover 野球だと曲が流れる尺がもっと短いんですけど、バスケではガッツリめに使うんで、作り方が全然違いますね。BMXとかスケボーにも通じるような、ストリートカルチャーの匂いがありますし。
──歌詞に出てくる「stoked」という言葉はカリフォルニアのサーファーたちが使い始めた表現で、「興奮している」とか「ワクワクしている」という意味のスラングだそうですが、そうした意味も忍ばせていますよね。
Rover 「テンション上がる」みたいなニュアンスですね。プレイヤーの皆さんは熱い気持ちで真っ向勝負をしつつも、テクニックが問われる競技だから、ナイスプレイを何秒かごとに展開しているイメージがありました。そのイメージを楽曲に還元することで、新しいタイプの曲が生まれたんだと思います。
MOCA 神戸ストークスに100%寄り添いながら、みんなの高揚感をひとつにする思いで作りました。後半はテンポが上がって、バスケならではの目まぐるしく入れ替わる攻守や、熱くぶつかり合う感じを表現してます。英語詞はアメリカで生まれたバスケという競技にマッチする気もするし、「響きがカッコいいな」「なんて言ってんねやろ」と調べたくなるようにできたかなって。いい意味でベリグっぽくない曲ができましたね。ロックサウンドはHiDEXが今ハマっている感覚が出たんかなと思います。
──「"HAKOBE" like a stork」という言葉が「神戸」にもかかっていて、さりげなくしゃれているなと思いました。
Rover GLION ARENA KOBEは神戸港の第二突堤にあって、270°が海に囲まれてるんですよ。だから港、船みたいなイメージや、兵庫県の県鳥でもあるコウノトリを詰め込めたらいいなと。かつ、さらに上を目指す神戸ストークスの突破口になるような曲として、「とにかく勝ち進んでほしい」「ボールをリングに運んでほしい」という思いをめっちゃ込めましたね。
──全体的に集団戦のイメージが強い印象です。
Rover そうなんです。神戸ストークスの選手や運営の方々、GLION ARENA KOBEの人たち、ブースターのみんなと全員で戦って勝っていこう!ということことを一番のテーマに置いてます。
800人とレコーディング
──先ほど少し話に上りましたが、GLION ARENA KOBEで合唱パートのレコーディングをされたんですよね?
Rover はい。レコーディングにはストークスのブースターの人たちと我々のファンの皆さんに協力していただきました。「オーオーオー」の部分はみんなで合唱するイメージで作ったんですが、実際に聴いてみてやっぱり「みんなで歌いたいな」と感じたんです。
──レコーディングは総勢何人ぐらいで?
Rover 800人くらい来てくださいました。その前にストークスの公開練習をやってたんですけど、そこにいらした方がほとんど残ってくださって。
──お三方も参加されたんですか?
Rover 公開練習は見ることができなかったんですが、レコーディングにはもちろん参加しました。「Tuff Rider」という歌詞にもあるように、歌いながら走ってる感じですね。とにかく燃えて燃えて「いくぞ!」「がんばるぞ!」っていうだけじゃないんですよ。ワクワクも興奮も楽しみもありつつ、「イケる気がする」という余裕を見せるのがバスケっぽいなと僕は思ってます。
──バスケットボールには競技の性質的に、昭和っぽいスポ根とは違う、カラッとした明るさみたいなものがありますよね。
Rover そうですよね。やっぱりバスケといえば「スラムダンク」じゃないですか。10-FEETさんの「第ゼロ感」(映画「THE FIRST SLAM DUNK」エンディング主題歌)はめっちゃ聴いていました。ただ「バスケってすごいな。カッコいいけど、自分にはあまりない感覚やな」と思ってたので、まさか自分がバスケットボールチームの曲を書くことになるとは。
「下克上したらあ」
──ソロパートでは、英語でバン、バンとリズムを打ち出していくMOCAさんのヴァースが勇壮で盛り上がりそうだと感じました。
MOCA B2リーグだった神戸ストークスが2026年シーズンからプレミアリーグに上がることが決まったんですよ。でもチームの方たちは「今はプレミアリーグでは自分たちが順位的に一番下」だと言っていて、そこから「下克上したらあ」みたいな気迫を感じました。俺たちもメジャーシーンの最下層から「見とけよ」という気概で活動し始めたので、神戸ストークスと自分たちと重ねて歌えると思って。神戸ストークスがこの先リーグ1位になれたら、そのときに歌詞の深みも加わってくることも意識しました。
──歌詞で語っていない部分がこれからストーリーになっていくということですね。
Rover そういうことですね。曲がチームと一緒に育っていくと。これからたくさんの人に聴いてもらって、どう化けるのかがめっちゃ楽しみです。なにせ800人分の熱が入ってますから。
HiDEX コメント
TOYOTA ARENA TOKYOワンマンへの意気込み
2023年甲子園ライブが無事成功して、次の目標を模索してる中でこのTOYOTA ARENA TOKYOライブが決定しました。
ベリーグッドマンとしては関東でのライブが苦手意識というわけではないですが、まだ地盤があるみたいな感じではないので正直不安でした。
ただ日を重ねるごとにワクワクが押し寄せて夢に見るくらい楽しみになりました!
いつものベリーグッドマンをぶつけたいと思いますのでぜひ皆さんお越しください!!!
新曲「コウノトリ」について
この曲は僕が昔から好きなジャンルというか得意としてるジャンルなので作り始めのときから楽しく制作できました。
静けさと壮大さと勢いがギュッと詰め込まれた曲になったので、気合を入れたいときや走り抜きたいときに聴いてもらいたいです!
公演情報
メジャーデビュー10周年記念 ベリーグッドマン ARENA LIVE 2026 ~全員集合!!~
- 2026年1月11日(日)東京都 TOYOTA ARENA TOKYO
- 2026年2月11日(水・祝)兵庫県 GLION ARENA KOBE
プロフィール
ベリーグッドマン
Rover、MOCA、HiDEXの3人により2013年11月に大阪で結成されたボーカルユニット。2014年3月に配信シングル「コンパス」でデビューし、同年4月に初のアルバム「SING SING SING」をリリースした。その後も精力的にライブや楽曲リリースを続け、2016年3月にシングル「ありがとう~旅立ちの声~」でメジャーデビューを果たす。2020年8月にレーベル・TEPPAN MUSICを設立した。2023年8月に結成10周年を記念したベストアルバム「GOOD GOOD GOOD」を発表。同年11月に念願の兵庫・阪神甲子園球場でワンマンライブを行った。2025年8月に神戸ストークス応援アンバサダーに就任し、10月に応援ソング「コウノトリ」を配信リリース。2026年1月に東京・TOYOTA ARENA TOKYOで、2月に兵庫・GLION ARENA KOBEでそれぞれ1万人規模のワンマンライブを開催する。
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