音楽ナタリー PowerPush - アルスマグナ

「踊ってみた」からメジャーへ 九瓏ノ主学園ダンス部の挑戦

自分たちが踊る意味ができた

──今まで踊った曲の中で一番自分たちにハマった曲ってどれでしょう?

アキラ やっぱり「ギガンティックO.T.N」ですね。先生がどういうジャンルを踊れば反響があるか試行錯誤している中でこの曲を見つけて、5人で踊ってみて「これだ!」となったんです。あのダンスがなかったら、ここでインタビューを受けてないと思います。

──あのダンスの動画はニコニコ動画で試聴数が200万回を超えるなど、すごく話題を呼びましたよね。

アキラ あの踊りで僕らの存在意義が明確にわかったんですよね。視聴者の子が僕らの踊りを観て「なんかわかんないけど元気になれた」とか「顔がうるさいけどパワーもらえた」とか。そういった反応をもらって自分たちが踊る意味ができたんで、反響をもらえたことは自分たちにとって大きかったです。

どんなことがあっても僕たちにとってはチャンス

──そして今回いよいよCDをリリースされます。アルスマグナとして歌はこれまでにも発表してはいますが、今回メジャーデビューが決まったときのお気持ちは?

ウィト 僕らを知ってもらえるきっかけ、ルートができたっていうことが何よりうれしかったです。がんばる気持ちがさらに湧いてきました。

神生アキラ

アキラ 俺はうれしさに加えて奮い立つような思いがありました。本当に、チャンスだなって感じます。僕たちのいいところはライブだと思っているので、「CDで僕らを知ってくれた人がどれだけライブに来てくれるかが勝負だ!」とか考えていますね。

 正直に話してしまうと不安もありますが、僕らを知ってもらえたらその人を笑顔にする自信はあるので。ぜひいろんな人にCDを手に取っていただきたいなという気持ちと、自分たちもよりがんばらなければいけないなという気持ちです。

タツキ ええと、これから先にはまだ見ぬ景色が広がってると思うんですけど、その分新しい僕らのファンの……“アルスメイト”さんが増え、そのメイトさんの笑顔も見られると思うので! 僕はもうすべてをがんばろうと思います!

ケント 僕らはもともとダンスが好きでやっているグループ。だから初心を忘れないことが大事だと思うんです。1人ひとりがしっかり一生懸命やっていれば、何をやってもなんとかなる。どんなことがあっても僕たちにとってはチャンスだと思って、それを楽しむのがアルスなのかな。知らない世界だから楽しいと思うんですよ。楽しめる5人であり続けたいと思います。

──踊りと歌って、近いところにあるけれどやはり違うジャンルなので、歌でメジャーに挑戦するということはかなり大きな決断だったんじゃないかと思いました。

アキラ まあ、いろんなことをやってみたいお年頃なんですよ(笑)。目の前にうまそうなモノがあったら取りにいきますよね。

ケント ダンスを捨てて歌で勝負をするわけではないのでね。「ダンスという武器を持った上で歌に挑むんだから僕たちのほうが強い」って思わないと勝負にならないから、気持ちで勝たないとね。

日本の文化を背負っているんだ

──「ミロク乃ハナ」という和テイストの楽曲をメジャーデビュー曲に選んだ理由は?

アキラ アルスマグナって、国内だけにとどまらず世界にいきたいんです。なのでアルスマグナが生まれた日本を背負いたい。そういった思いから「和テイストで攻めよう、和楽や日本の文化を取り入れた音楽を作ってみようよ」と、今回の楽曲になりました。

──ニコニコ動画でも海外の方から反応があったりするんですか?

アキラ ありますあります。感覚は日本の方と一緒ですよね。アジア圏の方が多いんですけど、日本のカルチャーが好きみたいで。去年は2回シンガポールに行かせてもらったんですけど、こんなに現地のファンがいたんだって驚くくらいにお客さんが来てくれたり。だからやっぱり、日本の文化を背負っているんだっていう思いがありますね。

泉奏

──この曲、テンポがすごく速いですよね。これはやはりアルスの真骨頂である高速ダンスを見せることを意識して?

アキラ もちろんその狙いはあります。「高速で踊っているときのスピードで歌えるんだろうか?」という疑問が生まれて、高速ダンスを踊りながら歌うことのできる最速のテンポで作った「ミロク乃ハナ」です(笑)。アルスがミディアムテンポの曲を歌ったってねえ。「早送りか!」って観ている人に突っ込まれるようなパフォーマンスを、僕らを初めて知る人にも観てもらいたいので。

──自分たちの持ち歌と、それ以外の曲を踊るときでは心持ちが違ったりしますか?

アキラ あまり変わらないですね。「踊ってみた」のほうでは、先生の掲げたテーマをダンスで表現する課題がある。自分たちの歌にはその歌のテーマがあって、今度はそれを歌とダンスで表現するっていうことなので、区別はしていないですね。

一同 そうだね。

アキラ 歌とダンスってジャンルが違うかもしれないんですけど、僕らの中では同じカテゴリーなんです。もともとダンス好きで踊って、動画を観てもらってみんなに知ってもらって。活動の幅をさらに広げようっていうときに歌があった。表現のツールとして一直線上にあるものなんです。

メジャーデビューシングル「ミロク乃ハナ」2015年2月18日発売 / UNIVERSAL MUSIC
初回限定盤A [CD+DVD] 1728円 / UPCH-9986 / Amazon.co.jp
初回限定盤B [CD+DVD] 1728円 / UPCH-9987 / Amazon.co.jp
通常盤 [CD] 1080円 / UPCH-5832 / Amazon.co.jp
初回限定盤A / B CD収録曲
  1. ミロク乃ハナ
  2. HIGH FIVE ~Type A.R.S~
  3. ミロク乃ハナ(オリジナル・カラオケ)
  4. HIGH FIVE ~Type A.R.S~(オリジナル・カラオケ)
通常盤 CD収録曲
  1. ミロク乃ハナ
  2. HIGH FIVE ~Type A.R.S~
  3. SupaStar
  4. ミロク乃ハナ(オリジナル・カラオケ)
  5. HIGH FIVE ~Type A.R.S~(オリジナル・カラオケ)
初回限定盤A DVD収録内容
  • 「ミロク乃ハナ」Music Video
  • 「ミロク乃ハナ」メイキング映像
初回限定盤B DVD収録内容
  • 「最強☆青春ボーイズ」Dance Video
  • 「最強☆青春ボーイズ」メイキング映像
ヒストリーアルバム「アルスマグナ In The Box」 / 2015年2月18日発売 / 2160円 / UNIVERSAL MUSIC / UPCH-2015 / Amazon.co.jp
「アルスマグナ In The Box」
収録曲
  1. 姫(キミ)に届け
  2. Real Day's
  3. GAN×2!ACTION
  4. 桜の樹の下で~姫色~
  5. SWEETS☆TIME
  6. おやすみのサイン~お月様は雲のふとんに~
  7. 学園英雄(ヒーロー)
  8. 勝手に親衛隊
  9. ARS-TRAVEL
  10. 私立九瓏ノ主学園校歌~ゴキゲンROCK Ver.~
アルスマグナ

アルスマグナ

2011年結成の“2.5次元コスプレダンスユニット”。全寮制の共学高校「私立九瓏ノ主(クロノス)学園」を舞台に、オリジナルの学園ストーリーを展開しながら活動する。メンバーは九瓏ノ主学園生徒の神生アキラ(カノウアキラ)、泉奏(イズミソウ)、朴ウィト(パクウィト)、榊原タツキ(サカキバラタツキ)と科学教諭の九瓏ケント(クロウケント)、うさぎのぬいぐるみのコンスタンティンで構成。素早い動きの振り付けを高いシンクロ率で踊るダンスが持ち味で、ニコニコ動画の「踊ってみた」カテゴリに投稿された彼らの動画は大きな話題を集める。中でも「ギガンティック O.T.N」の視聴数は200万回を突破した。2月にメジャーデビューシングル「ミロク乃ハナ」と、既発の10曲を集めたアルバム「アルスマグナ In The Box」をリリースする。