秋葉原に通う中村正人少年
──前回の記事をご覧になった方々から、「中村正人さんってこんな家電好きだったんだ!」という驚きの声が多く寄せられました。
皆さん、僕、家電好きなんですよ(笑)。でもね、スマホの時代になって自分から「家電好き」を公言することは止めました。最先端のテクノロジーはやはり今はスマホなので、フリック入力がいまだにできない身としてはもう「家電好き」と言うのは止めようと(笑)。でも、このGS1ラインとGP1ラインに出会って、ひさしぶりに燃えましたね。知識を深めるために、オーディオビジュアルのマガジンやWebサイトを見てみようかなと思いましたもん。最近のハイエンドのアンプはどんな感じなんだろう?って。
──そもそもオーディオビジュアル好きになったのはいつで、きっかけはなんだったんですか?
中学生のときですね。僕らの学生時代は今ほど趣味の範疇が広くなかったので、「趣味はなんですか?」と聞かれたら、極端に言えば音楽鑑賞、スポーツ、山登りくらいしかなかったんですよ(笑)。その中で僕は音楽が大好きで、中学生の頃は千葉に住んでましたから、秋葉原が身近で憧れの街だった。秋葉原に行って、オーディオの新機種のカタログをいっぱいもらうのが楽しくてしょうがなかったんです。スペック表をつぶさに見比べたりするのが大好きで、自分でプリアンプ、パワーアンプ、スピーカーも作ったりしました。それからスピーカーを集めて部屋中に配置して、今で言うDolby Atmosみたいな立体音響で、吉田拓郎さんの曲を聴いていました(笑)。
──すごいですね(笑)。
週末は必ず秋葉原に行って、いろんな家電を見て。欲しいオーディオ機器がありすぎて夢に見るほどでした。
会場では確認できないような色彩を
GS1ライン、GP1ラインで
──今回のGS1ライン、GP1ラインの店頭プロモーションでも引き続き「史上最強の移動遊園地 DREAMS COME TRUE WONDERLAND 2023」から「大阪LOVER」と「決戦は金曜日 - DOSCO prime Version -」のライブ映像を楽しんでいただけます(※店舗や期間により上映されていない場合があります)。この2曲の見どころ、聴きどころを教えてください。さらに今後、店頭にて順次公開される予定のプロモーション映像では、中村さんの新たなコメントも視聴できるそうですね。
そうなんです。「大阪LOVER」を発表したのは2007年なので、ドリカムの中でも古い曲の部類に入ってきているとは思うんですけど、今もなお多くの皆さんに愛していただいているのがすごくうれしいです。しかも、それを僕の思い描いたサウンドデザインとして表現し、最新の「ドリカムワンダーランド」でのパフォーマンスとして映像と音に残すことができたことに、とても大きな喜びを感じますね。
──「ドリカムワンダーランド」では、床面に敷き詰められたLEDビジョンの演出でも会場を大いに盛り上げていました。そこも、この2機種のテレビではくっきりと表現されていますよね。
本当に助かりました。LEDビジョンの映像をデジタルで撮影するのって大変なんですよ。そこをGS1ラインとGP1ラインは解決してくれて、本当にきれいに映っているんです。僕らがなし得なかったことをこの2機種が補完してくれている。LEDビジョンに映し出された通天閣や東京タワーのアニメーションが気持ちよく見えます。ぼやんとしているものでもないし、かと言ってクリアすぎて頭が痛くなるようなものでもない。音と一緒で、すごくスムーズで人間的な感性でまとめ上げてくれていますね。
──「決戦は金曜日」についてはいかがでしょうか。
今回観ていただくのは“DOSCO prime Version”と言って、ドリカムの楽曲をディスコサウンドに変換したものなんです。音楽的な迫力もそうですし、吉田美和が提案した“盆踊り調のディスコ”というコンセプトで作っているので、この2機種で観るとお祭り的な世界観がより明確に伝わってくると思います。昨日、観返してみて改めて感じたんですけど、キックの音がぼやけずに存在していて、ベースの音がダラーッと広がらずに──ミックスでは会場の臨場感を出すためにリバーブは多めなんですけど、そのリバーブ感を残しながら芯の部分はキュッと締めてくれているので、僕の弾いているベースもきちんと聴こえます。
──あと、吉田さんのカラフルな衣装も鮮烈に映りますね。
あれは本当に、衣装そのままの色彩がそのまま映っていると言ってもいいくらいですね。会場では確認できないような色彩をこの2機種のテレビでは見ていただけると思います。すごく細部まで見えますから。
「ウラワン」開催中に新曲誕生
「きっと皆さんの人生につながるものだと思います」
──最後にDREAMS COME TRUEの最新の活動にも触れたいのですが、今年は35周年イヤーということで今まさに「DREAMS COME TRUE 35th Anniversary ウラワン 2024/2025 supported by U-NEXT」のツアー中で、そのほかにもさまざまな企画やイベントを展開してきました。中でも話題となったのが、昨年7月6日と7日に吉田美和さんの故郷である北海道池田町で行われた「池田ワイン城 50周年感謝祭 × DREAMS COME TRUE 35周年 ドリカムの日 - 前夜祭-、ドリカムとドリカムの日」でした。
そうですね。彼女の作詞の背景には池田町を含む十勝の風景がたくさんあるんです。そこで何かできないかなということで、ちょうど池田町にある池田ワイン城が50周年だったので、周年同士タッグを組んでイベントを実施しました。同じく池田町出身の造形芸術家である村瀬継蔵さんが監督をした「カミノフデ ~怪獣たちのいる島~」の主題歌「Kaiju」を作らせていただいて、映画のプレミアム上映と「Kaiju」の初披露を行ったり、とても思い出に残る2日間になりました。そして「ウラワン」はおっしゃったように今まさに開催中で、「『大阪LOVER』や『決戦は金曜日』だけじゃないんですよ、ドリカムは」という思いで2、30年前にやったきりやってこなかった楽曲を多くセットリストに組み込んでいます。今はサブスクの時代なので、2、30年前の曲も気軽に楽しんでいただけますが、まだまだ皆さんに届いていない曲も含めて35周年をきっかけにきちんと生でお届けできたらなと思っています。
──「ウラワン」の感触としてはいかがですか?
今までの「ウラワン」は、“裏”の楽曲を中心にしつつも、さすがに何曲かは皆さんが知っている、心待ちにしているであろう曲をやらないとマズイだろうということで、ちょっとなよっとしてたところがあったんですけど(笑)、今回は徹底的に僕らが皆さんに聴いてほしいという曲だけを並べています。おかげさまで評判はいいですね。初めてドリカムのライブに来てくれた人も楽しんでくれているみたいです。僕らはやっぱりライブバンドなので、究極を言えば、曲を知っていようがいまいが絶対楽しいライブにするっていうのが普遍的なコンセプトとしてあって。そういう意味では最もそのコンセプトに忠実なライブだと言えると思います。
──デビュー35周年ということへはどのような感慨を持たれていますか?
とにかく必死な毎日で、それが積み重なっただけというのが正直な思いですね。僕はドリカムが大好きで、一生懸命ドリカムとして活動してきた。もちろん一生懸命やればそれでいいっていうわけじゃないんですけど、そんな毎日だったかなという35年です。
──先ほどチラッと新曲のお話がありましたけど、完成したばかりなんですね。
ツアー中に新曲を書くことは、ドリカムではなかなか難しいんですけど、吉田美和ががんばってくれました。3月16日に開催される「大阪・関西万博開催記念 ACN EXPO EKIDEN 2025」という大会がありまして(参照:DREAMS COME TRUE、大阪・関西万博記念駅伝のテーマソングを担当)、実業団と大学の選手が初めて一緒に走る注目のレースで、そのテーマソングを書きました。「ここからだ!」という曲です。いい意味で、とても変な曲に仕上がりました(笑)。ちょっと大阪の匂いもありつつ、リズムは最新形で、とは言え80年代の歌謡曲風でもあり、歌詞はピュアな応援歌という側面だけではなく、試合やレースの不安とか喜びといった複雑な気持ちが表現されています。きっと皆さんの人生につながるものだと思います。何歳になっても、何かを始めたり、何かから立ち直ったり、「ここからだ!」という瞬間に僕らの音楽が支えになるような曲になったと思うので、ぜひ聴いてもらいたいです。
公演情報
DREAMS COME TRUE 35th Anniversary ウラワン 2024/2025 supported by U-NEXT
- 2024年9月22日(日)埼玉県 さいたまスーパーアリーナ
- 2024年9月23日(月・祝)埼玉県 さいたまスーパーアリーナ
- 2024年10月1日(火)東京都 国立代々木競技場第一体育館
- 2024年10月2日(水)東京都 国立代々木競技場第一体育館
- 2024年10月12日(土)福岡県 マリンメッセ福岡 A館
- 2024年10月13日(日)福岡県 マリンメッセ福岡 A館
- 2024年10月26日(土)大阪府 大阪城ホール
- 2024年10月27日(日)大阪府 大阪城ホール
- 2024年11月2日(土)広島県 広島グリーンアリーナ
- 2024年11月3日(日・祝)広島県 広島グリーンアリーナ
- 2024年11月23日(土・祝)宮城県 セキスイハイムスーパーアリーナ
- 2024年11月24日(日)宮城県 セキスイハイムスーパーアリーナ
- 2024年12月7日(土)愛知県 Aichi Sky Expo(愛知県国際展示場)ホールA
- 2024年12月8日(日)愛知県 Aichi Sky Expo(愛知県国際展示場)ホールA
- 2024年12月14日(土)神奈川県 横浜アリーナ
- 2024年12月15日(日)神奈川県 横浜アリーナ
- 2024年12月28日(土)愛知県 Aichi Sky Expo(愛知県国際展示場)ホールA
- 2024年12月29日(日)愛知県 Aichi Sky Expo(愛知県国際展示場)ホールA
- 2025年1月18日(土)大阪府 大阪城ホール
- 2025年1月19日(日)大阪府 大阪城ホール
- 2025年1月25日(土)福岡県 マリンメッセ福岡 A館
- 2025年1月26日(日)福岡県 マリンメッセ福岡 A館
- 2025年2月8日(土)東京都 国立代々木競技場第一体育館
- 2025年2月9日(日)東京都 国立代々木競技場第一体育館
- 2025年2月15日(土)大阪府 大阪城ホール
- 2025年2月16日(日)大阪府 大阪城ホール
- 2025年3月1日(土)北海道 北海道立総合体育センター 北海きたえーる
- 2025年3月2日(日)北海道 北海道立総合体育センター 北海きたえーる
- 2025年3月22日(土)沖縄県 沖縄アリーナ
- 2025年3月23日(日)沖縄県 沖縄アリーナ
DREAMS COME TRUE 35th Anniversary ウラワン 2024/2025 supported by U-NEXT
プロフィール
DREAMS COME TRUE(ドリームズカムトゥルー)
ベーシストでコンポーザー、アレンジャーの中村正人と、ボーカリストでコンポーザー、パフォーマーの吉田美和からなるバンド。時代に合わせて楽曲をクリエイトし、吉田が生み出す歌詞は世代を超えて多くの人に愛されている。2024年1月にはライブBlu-ray / DVD「史上最強の移動遊園地 DREAMS COME TRUE WONDERLAND 2023」をリリース。2025年3月まで全国ツアー「DREAMS COME TRUE 35th Anniversary ウラワン 2024/2025 supported by U-NEXT」を行っている。2025年3月に大阪エリアで開催される駅伝大会「大阪・関西万博開催記念 ACN EXPO EKIDEN 2025」に、テーマソング「ここからだ!」を書き下ろした。
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