SHARP 「AQUOS QD-OLED」GS1ライン 「AQUOS XLED」GP1ライン|DREAMS COME TRUE 中村正人 再登場|「なんと言っても黒の美しさ」「ひと言で、いい音です」自腹購入したテレビ2機種の使い心地は

中村正人(DREAMS COME TRUE)が、SHARPの4K有機ELテレビ「AQUOS QD-OLED」GS1ライン、4K mini LEDテレビ「AQUOS XLED」GP1ラインの特集に帰ってきた。

昨年7月に中村は「AQUOS QD-OLED」GS1ライン、「AQUOS XLED」GP1ラインの特集に初登場。4年に一度のグレイテストヒッツライブ「史上最強の移動遊園地 DREAMS COME TRUE WONDERLAND 2023」のライブ映像を視聴し、鮮烈な映像美と立体的な音響を実現した2機種について“家電好きアーティスト”の視点でその魅力をたっぷり語ってくれた(参照:“家電好き”ドリカム中村正人「ワンダーランド2023」をSHARP新型「AQUOS」2機種で振り返る)。

この取材後、中村はXを通じてSHARPにラブコールを送り、なんと「AQUOS QD-OLED」GS1ラインと「AQUOS XLED」GP1ラインを自腹で購入し、プライベートで愛用しているという。今回は中村にそんな2機種の使い心地はもちろん、家電を好きになったきっかけ、開催中の「ウラワン」ツアー、新曲「ここからだ!」の制作秘話について聞いた。

取材・文 / 谷岡正浩撮影 / 曽我美芽

特集公開記念
インタビュー動画

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SHARP「AQUOS QD-OLED」GS1ライン

最新の量子ドット有機EL(QD-OLED)パネル、立体音響システム「AROUND SPEAKER SYSTEM PLUS」を搭載し、立体音響技術「Dolby Atmos」に対応した4K有機ELテレビのプレミアムモデル。新世代の量子ドット有機ELパネルと独自技術で輝きの表現力を高めている。量子ドットリッチカラーによる光波長変換で純度の高い3原色(赤、緑、青)を生み出して明暗豊かで鮮やかな色を映し出す。本体には合計11個のスピーカーを搭載し、総合音声出力100Wの高出力を実現。クリアでパワフルな音声を再生する「パワーボイススピーカー」をすべてのスピーカーユニットに採用し、音を斜め前方向に放出する前傾20°のハイトスピーカーを画面上部に配置してユーザーを包み込むような立体音響を実現する。また放送映像のみならずインターネット配信動画の画質・音質も自動で最適化する「AIオート」を搭載している。

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SHARP「AQUOS QD-OLED」GS1ライン

SHARP「AQUOS XLED」GP1ライン

高密度に敷き詰めたmini LEDのバックライトで「AQUOS」史上最高の明るさ(※)と豊かな発色を実現する新開発「N-Black Wideパネル」や新世代の画像処理エンジン、GS1ラインと同仕様の立体音響システム「AROUND SPEAKER SYSTEM PLUS」を搭載。さまざまな映像コンテンツをリッチに体感できる4K mini LEDテレビのプレミアムモデルだ。GS1ラインと同様に量子ドットリッチカラーによる光波長変換で光の3原色(赤、緑、青)を生み出し、広色域かつ高純度な色再現を実現する。またコントラスト性能を高める「フレアブライトネス」によって漆黒の闇から光のまぶしさまで豊かに再現することが可能。広い視野角特性によってテレビの正面だけでなく、斜めからでも色調が乱れにくく、美しい映像を楽しめる。GP1ラインにも放送映像のみならずインターネット配信動画の画質・音質も自動で最適化する「AIオート」が搭載されている。

※SHARPが発売した「AQUOS」ブランドのテレビにおいて、同サイズの輝度(面)の値。

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SHARP「AQUOS XLED」GP1ライン

映像紹介

史上最強の移動遊園地
DREAMS COME TRUE
WONDERLAND 2023

「ドリカムワンダーランド」は1991年より4年に一度開催されているグレイテストヒッツライブ。吉田美和と中村正人のこだわりが詰まった豪華絢爛な演出と、ファン投票によるセットリストをもとにしたパフォーマンスで多くの観客を魅了してきた。2023年7月~10月には北海道・札幌ドーム、愛知・バンテリンドーム ナゴヤ、大阪・京セラドーム大阪、福岡・福岡PayPayドーム(現:みずほPayPayドーム福岡)、東京・東京ドームという5大ドーム、宮城・セキスイハイムスーパーアリーナと沖縄・沖縄アリーナのアリーナ2会場で計13公演が行われ、約44万人を動員した。

※本記事で紹介しているライブ本編(Blu-ray)の音声は「STEREO / リニアPCM ステレオ(96kHz/24bit)」「5.1ch / Dolby True HD 5.1ch サラウンド(96kHz/24bit)」。

中村正人インタビュー

中村正人

65V型サイズの2機種を自腹購入

──SHARPの4K有機ELテレビ「AQUOS QD-OLED」GS1ライン、4K mini LEDテレビ「AQUOS XLED」GP1ライン特集への2回目のご出演となりましたね。

前回、この企画をきっかけに「AQUOS」の最新機種に触れて、本当に素晴らしいなと思いました。

──その後、実際にご購入されたんですよね。

そうなんです。僕らのYouTubeでも公開しましたけど、SHARPさんの社内に「AQUOS」の販売店を特別に作っていただいたんです。丁寧な説明をうかがいながら、すべての機種を見比べたうえでGS1ラインとGP1ラインの65V型の2機種を購入させていただきました。まさに、この企画で出会えた最高の機材となりました。

──2台買いはすごいですね。

僕はオーディオビジュアルが大好きで、ホームシアターも2セット持っているほどなんですけど(笑)、そういう人間が今まで大画面のテレビであきらめていたこと、例えば画質の解像感や音質の問題に対して、どうしても「うーん……」と納得できずにいたところ、このGS1ラインとGP1ラインの2機種に出会いました。もちろんそれなりの出費ではありますが、これは自分への投資だなと素直に思えました。実際、スタジオ用のモニタとしてGP1ラインを使用しているんですけど、あまりにもぜいたくなモニタで(笑)。デリケートなデータを映すこともあり、そうした仕事面での実用的な場面と、趣味的な場面の両立を叶えてくれるテレビというのはこれまでなかなかなかったんですよね。

──GP1ラインをスタジオで、GS1ラインを寝室でお使いになっているとお聞きしました。どういった理由からそのような振り分けにされたんでしょうか?

GS1ラインは4K有機ELで、寝室では主に映画や配信系のドラマを観たかったんです。GP1ラインはmini LEDなんですけど、スタジオではデータを映したり、映像に合わせて音を作ったりするので、明るいところでより視認性の高まるGP1ラインを置くことにしました。

中村正人の寝室で使用している「AQUOS QD-OLED」GS1ライン。

中村正人の寝室で使用している「AQUOS QD-OLED」GS1ライン。

中村正人がスタジオで使用している「AQUOS XLED」GP1ライン。

中村正人がスタジオで使用している「AQUOS XLED」GP1ライン。

──実際にお使いになっていかがですか?

面白いです。テレビとやりとりができるというか、当然オーディオビジュアルファンとしては設定の奥深くまで理解したくて、「どこまでどうできるんだろう?」と延々と操作するんですよ、プロジェクターと同じ感覚で。それはそれは楽しくて、睡眠時間が削られていくほどです(笑)。一方で、配信系の映像ってクオリティにバラつきがあるじゃないですか。例えば一般の方がスマホで撮ったようなものからプロが撮ったものまで。そういう映像の質によってガチャガチャしないところが本当に素晴らしいんです。解像度の低い映像も自動で補正してくれる。これを可能にしているのがGP1ラインにもGS1ラインにも搭載されている「AIオート」という機能ですね。自分好みの設定を探すんですけど、寝室で夜は映画を観て、朝はワイドショーを観るとすると、設定をいちいち変えるのも手間なので、最終的にはAIに任せてます(笑)。僕が好きな設定に自動調整してくれてすごく便利だし、テレビが自分と同じ気持ちになってくれたような感覚もあって楽しいですよ。

中村正人

中村正人

“AIオートちゃん”に感謝しないとね

──「AIオート」は「AQUOS」の特徴的な機能の1つですが、オーディオビジュアル好きの中村さんときちんと“対話”ができるほどに優れているんですね。

僕より先に行ってるかもしれない(笑)。映像ごとに僕好みの設定を深掘りしていくと、どうしても「ここは至らない部分だな」とか、「ここはやりすぎちゃったな」と思うことがあるんですよ。でも「AIオート」を使うと、かゆいところに手が届くというか、SHARPさんがこれまで積み上げてきた膨大なデータと経験値が生かされているので、僕がこだわって選んだ設定よりも、色彩や明暗を最適化してきれいに観せてくれる。僕よりも全然プロフェッショナルなんですよ。リスペクトしています(笑)。「さすがだな!」って感じです。

──音質も「AIオート」に任せることができるんですよね?

そうなんですよ。でも僕は古いタイプのオーディオビジュアル好きなので、まずは設定したがるんです。特に音に関しては。高音はここでミッドはここ、低音はもうちょっとこうして……とか(笑)。そうやって最初は自力で調整していくんですけど、やっぱり映像と一緒で音も“AIオートちゃん”に任せたほうが、実は全然いいですね。でもこれ逆に、自然すぎるというか、使ってるとわかるんですけど、用途によってジャストの音質や画質を知らず知らずのうちに提供してくれるので、「AIオート」のことを忘れそうになるんですよ。ちゃんと感謝しないとね(笑)。

SHARP「AQUOS」のハイトスピーカーを確認する中村正人。

SHARP「AQUOS」のハイトスピーカーを確認する中村正人。

──それにしても、音質の設定で中村正人を納得させるというのはすごいですね。

例えばドリカムのライブをU-NEXTさんの配信で観たりすると、自分の設定ではちょっといきすぎてるなと思うんですけど、「AIオート」にしておくと、スーッと低音が締まってきて僕のベースがよく聴こえ始める。「これはなかなかやるな」と感心します。日常ではいろんな映像を観るじゃないですか。ライブ映像もそうですし、YouTubeのゲーム実況やライバーさんの配信を観たり、そうしたさまざまな場面でのチグハグ感が音質の面においても本当に気にならなくなるんですよ。Vtuberさんやライバーさんを観ていると、音声が出たり入ったりすることがあって。専門的に言えばコンプレッサーとかリミッターという、音声をある程度まで出して引っ込めるという調整が入るから、ちょっとタイムラグが起こる。配信者さんの良し悪しということではなく、それがけっこう気になったりするんですけど、「AIオート」に任せておけば、気にならなくなるんです。すごくナチュラルなんですよね。

──音楽制作の現場にもAIが導入される場面はあるんですか?

実際にAIが作った音楽というのは存在しますからね。具体的に、こういう雰囲気でこんな歌詞を乗せて……と指示を与えると、もうミックスまでした状態で曲が仕上がってきますから。しかもものすごい速さで。そうやってAIが作った音楽をアナライズして帯域や音域を理解することで僕らの作る音楽のヒントになるという側面もありますよね。とは言え最近気付いたのは、1970年代とか80年代、もっとさかのぼれば50年だとか60年代のものまで今やサブスクで聴けるわけですけど、配信の音源の世界では、そういった時代のもののほうがいい音が鳴っていますね、実は。だから今まさに新曲ができたばかりなんですけど、80年代から90年代の音の作り方でやりました。1音1音をアナログで録って、ハイディフィニション(高解像度)で取り込んで、それをまたミックスしていく。だからそのへんは過渡期なのかもしれませんね。我々がそういう工夫をするとAIにいい経験値を提供できて、AIはまた進化して豊かな音を作るようになる──その相乗効果はエンタテインメント的にはいい関係だなと思います。

SHARP「AQUOS」のリモコンを持つ中村正人。

SHARP「AQUOS」のリモコンを持つ中村正人。

GS1ラインとGP1ライン、本当に甲乙つけがたい

──前回もGS1ライン、GP1ラインの画質と音質についての感想を語ってもらったのですが、プライベートでも使用されているということで、改めて画質における特長をうかがいたいと思います。どんなところに魅力を感じていますか?

GP1ラインは、太陽光が差し込んだり、照明の明るい / 暗いといういろんな環境に対して常に最高の画質を提供してくれるのが最大の特長ですよね。あとは画のもたつきがない。その点において、ほかの液晶テレビには物足りなさを感じていたんですけど、GP1ラインは見事にクリアしています。そして有機ELのGS1ラインはなんと言っても黒の美しさなんですよ。「史上最強の移動遊園地 DREAMS COME TRUE WONDERLAND 2023」をGS1ラインで観ていただければわかるんですけど、オーディオビジュアルファンの夢だった漆黒をこの目で確かめることができます。黒って暗いわけじゃないんですよ。黒という色なんです。GS1ラインはフェイクじゃない黒色をはっきりと出してくれる。

──なるほど。ひと口に黒と言っても、さまざまなバリエーションがありますからね。

「ドリカムワンダーランド」のオープニングでお客さんが手にしたペンライトを振っている場面があって、そのライトとライトの間の黒がくっきりと映し出されることで画面全体に奥行きが加わるんですよ。黒にもいろんな種類がありますから、その黒の違いもわかる。それがGS1ラインの最大の特長ですよね。GS1ラインとGP1ライン、本当に甲乙つけがたい。どっちもいい(笑)。個人的には、液晶テレビはなんとなく白っちゃけてるなと思ってたし、有機ELテレビはどんな調整をしても暗いなーという印象で、どこかあきらめていたんですけど、この2機種はそのあきらめていた部分を見事に払拭してくれましたね。モノクロ映画がただ暗かったら困るんですよ。さまざまな黒で奥行きが表現されることによって、しっかり暗い世界観として映し出されてこその白黒映画なんです。そう考えると、GS1ラインとGP1ラインはあらゆるテレビの中でも突出して素晴らしいですね。家電業界に起きた、突然変異なんじゃないかっていうくらい。

中村正人

中村正人

──そして音質ですが、とてもクリアに聴こえますね。

先ほどもお話ししたように、素材がなんであれ、つまりDolby Atmosでもハイデフ(High Definition Audio)でも多少劣化したものでも本当にシームレスに音が整えられる。クリアという感覚だと、高音がキンキンして中域が狭まっているイメージなんですけど、聴き心地がよくて豊かなんですよ。クリアだけど豊かってなかなかないんです。あとはダイナミクスですね。AIが調整するとどうしても音が狭く感じるところもあるんですけど、それが一切ないです。ちゃんと「AIオート」が「これがダイナミックな音でしょ」と提示してくれる安心感がありますね。オーディオの世界で言うと、スピーカーのエイジングに近い感覚の音を出してくれます。エイジングというのは、スピーカーの振動板などを使い込むことによってより豊かな音が再現できるようになることを言うのですが、まさにそのようなハイエンドのオーディオが醸し出す豊かな音がテレビで体験できるということですね。ひと言で、いい音です。