日本のファンも海外のファンも中身は何ひとつ変わらないと思う

──Alice Nineは海外でも人気がありますが、どういう部分が支持されてるんだと思いますか？

沙我　難しいね（笑）。

虎　マーティ・フリードマンが「Alice NineはUKに行ったら成功する」って言ってたよ（笑）。ホントかよ！

ヒロト　「80年代にUKで流行ったポップ音楽のエッセンスが、このバンドにはたくさん入ってる」ってね。

将　でも音楽の前に、単にヴィジュアル系っていう文化が珍しがられてるんじゃないかな。

虎　たぶんエキゾチックなものに見えるんでしょうね。日本のアニメがウケているのと一緒の感覚じゃないですかね。

沙我　アニメやゲームの文化が広がっていく中でヴィジュアル系もほかの国にはない文化として一緒に派生して広がっているので、その中の1つの存在として認めていただいてる気もしますね。でも海外はドイツとロスでライブしたことがあるんですけど、だいぶ雰囲気が違ったよね。ドイツは確かにアニメやサブカルチャーと同じ感覚で捉えられて歓迎されたけど、ロスはなんか海軍みたいなお客さんとか、メタラーとかがいっぱいいるんですよ。まあ、ロスはYOSHIKIさんが主催のライブイベントだったからそれが多少影響してるんでしょうけど。

虎　でも客層を見てる限り、日本も海外も変わらないですよ。来てる女の子たちはやっぱり、学校ではちょっと特殊なんだろうなっていう。海外の人のほうが顔立ちの彫りが深いだけで、中身は何ひとつ変わらないんだと思いました。

──どこの国のファンが多いんですか？　やっぱりドイツやフランスですか？

虎　意外とメールが多く届くのはタイだったり。

将　中東からも結構来ますね。あとブラジルとかベネズエラの人もいますよ。

ヒロト　実際、日本のライブに中東から観に来てくれた人もチラホラいるもんね。

将　だからTwitter上では結構いろんな言語が飛び交ってます（笑）。

男の子的な感じで「スレイヤーズ」とか好きでした

──アニメといえばAlice Nineも、海外で名前が知られるようになったのはアニメ主題歌が影響していそうですよね。ちなみに皆さん自身はアニメを観るんですか？

将　観てるメンバーは多いですよ。僕とかNaoさんは結構アニメの話もわかります。

──例えば今放送中のもので観てるアニメはありますか？

Nao（Dr）　少し前までのアニメだったら名の通ってるものはだいたい観てたんですけど、今期はまったく観てないんですよねー。たいてい秋葉原の友人から面白かったって評判を聞いてから、時間差で観てます。

将　最近では「魔法少女まどか☆マギカ」が熱くってバンド友達の間でも結構盛り上がったんですけど、タイトルが「魔法少女」だし、ちょっと人には言いづらいんですよねえ（笑）。

──でも最近、アニメ好きを公言するアーティストが増えてきている印象がありますよね。

将　そうですね。西川貴教さんとか、そこまで言うのかってぐらいアニメの話をされてるんで、以前のような「アニメの話はNG」みたいな空気はだいぶ薄れてますね。

ヒロト　あ、「侵略！イカ娘」が面白かったです！

将　それだって西川さんが推してたら人気が出たらしいよ？

──はははは（笑）。みなさんは昔からアニメが好きだったんですか？

ヒロト　まあ、男の子的な感じで「ガンダム」とか「エヴァンゲリオン」とか、「NG騎士ラムネ&40」「スレイヤーズ」とかは好きでしたけど……。

虎　いや「スレイヤーズ」は全然男の子的な感じじゃないだろ（笑）。

沙我　「眼が超でかい系」だよね？（笑）

将　そういえば「ガンダム」は5人とも共通でかじってるよね。あと「（週刊少年）ジャンプ」系はみんな好き。考えたら俺も、いろんなものにハマった入り口は「BLEACH」だったと思うし。ヴィジュアル系には「NARUTO -ナルト-」に出てくるキャラを参考にメイクしてる人とかいっぱいいますよ。バンドやっててアニメが好きな人って結構いるんじゃないかな。