AKB48が11月28日に通算54枚目のシングル「NO WAY MAN」をリリースした。今作は日韓合同グループIZ*ONE(アイズワン)の専任メンバーとなった宮脇咲良、矢吹奈子、本田仁美への“壮行シングル”という位置付けの作品で、ミュージックビデオではAKB48の最高難度を更新したというアグレッシブなダンスが話題を集めている。
音楽ナタリーでは「NO WAY MAN」の発売を記念して、岡田奈々(AKB48チーム4、STU48、柏木由紀(AKB48チームB、NGT48チームNIII)、白間美瑠(NMB48チームM)、荻野由佳(NGT48チームNIII)、倉野尾成美(AKB48チーム8、チームK)、下尾みう(AKB48チーム8、チームA)、菅原茉椰(SKE48チームE)へのインタビューを実施。力強いメッセージが込められた楽曲の歌詞にちなんだエピソードを振り返ってもらったほか、IZ*ONEメンバーについての思いなどについても話を聞いた。先日公開されたIZ*ONEの3名の独占インタビューとあわせて、楽しんでもらいたい。
取材・文 / 小野田衛 撮影 / 藤田二朗(photopicnic)
激しいダンスで筋肉痛
──まずは新曲「NO WAY MAN」の聴きどころや注目ポイントから教えてください。
菅原茉椰 一番のポイントは激しいダンスだと思います。ミュージックビデオでは髪をバサバサなびかせていますし、カット割りも激しくてクールな仕上がりになっています。
白間美瑠 実際、ダンスはすごく苦労しました。ものすごく速い曲調なのに振りが大きくて、最初は身体が全然ついていかなかったです。みんなレッスンでも苦戦していたし、「できひーん!」って叫んでいました。
荻野由佳 本当についていくのがやっとでした!
倉野尾成美 単純にダンスの難易度が高かったこともありますが、今までのAKB48の曲とは使う筋肉が違うんです。「アイドルらしくないダンス」と言うか、思いっきり腰を落とした動きもありますし。実はこの取材の前に「NO WAY MAN」のテレビ番組収録があったんですが、すでに筋肉痛になっています。
──筋肉痛が当日に来るのは若い証拠かもしれませんね。
倉野尾 「UZA」のダンスも難しかったんですが、あの曲とは違う大変さがあって。「UZA」が技術だとしたら、「NO WAY MAN」は体幹の強さが求められる感じで。
菅原 この曲の振り付けは全身をフルに使うんです。SKE48のダンスも激しいと言われることが多いんですが、今回のようなダンスは初めての経験でした。
下尾みう 衣装はシックなテイストですが、メイクにはオレンジのアイシャドウとリップを使っているので、メンバーそれぞれ普段とは違った雰囲気になっていると思います。ダンスが激しいのでわかりづらいかもしれませんが、表情にも注目していただけたらうれしいです。色っぽい表情だったり、大人っぽい目線だったり、試行錯誤しながら撮影に臨んだので。
岡田奈々 今回のMVはモードと言うか、おしゃれなイメージです。衣装も撮影セットもグレーとオレンジの2色で統一されていて、すごく洗練された仕上がりになっています。
今のAKB48のいいところ
──長い歴史の中で、AKB48はそれぞれの時代ごとに変化して続いてきました。皆さん自身は現在のAKB48のどういったところに特徴や魅力があると考えていますか?
荻野 たくさんのアイドルさんがいる中で「AKB48グループならでは」と思える要素は、イベントの豊富さにあると思います。いろんなことに挑戦していく姿勢こそ、AKB48グループ最大の特徴だと思います。AKB48グループは過去に大ヒット曲を数多く出してきましたが、姿勢はがむしゃらなままなんです。ファンの方に喜んでもらおう、驚いてもらおうといった考えは、次から次に企画されるイベントの多さに表れている感じがします。
下尾 私は劇場公演がAKB48だけでなく、AKB48グループ最大の魅力だと思います。今でこそ当たり前のように感じるかもしれませんが、やっぱりすごいことです。自分たちの公演をするためだけの劇場を持っているグループなので。劇場にはライブハウスやホールにもない独特の空気感があるし、ファンの方たちの熱気も直に感じられます。何よりメンバーからもファンの方からも大切にされている特別な場所があるのは素敵なことだと思います。
柏木由紀 私は気付いたらAKB48グループの中で最年長メンバーになりましたが、最近のAKB48はすごくまとまりが出てきたと思います。私の上にまだ先輩がたくさんいた頃は、メンバーそれぞれの個性がものすごく強く出ているグループでした。もちろんそれも素晴らしいことですけど、最近のAKB48はみんなで一丸となって目標に向かっている感じ。今回のダンスレッスンやMV撮影でも「みんなでがんばろうね!」と声を掛け合っていました。誰か1人が率先して引っ張るという感じでもなくて、みんなで自然に声を掛け合う雰囲気が、今までになかった強みだと感じます。
白間 そういえば最近、気付いたことがあるんです。今のAKB48グループは今までよりも黒髪率が高いんじゃないですかね?
岡田 そう言われれば、そうかも。……ん? でも、それって私に対する嫌味かな?(笑)
白間 違いますよ(笑)。
岡田 確かに。今、人気が出てきている若手メンバーは清純派タイプが多いかもしれませんね。チーム8を見ても、ゆいゆい(小栗有以)をはじめ、黒髪の清純派という印象のメンバーが多くいますし。
──チーム8で言えば、倉野尾さんも黒髪ですよね? 今の岡田さんの意見はいかがですか?
倉野尾 私はむしろ髪を染めたい気持ちがあるので、清純派と違うポジションかもしれません(笑)。清純派と言うより熱血派かも。
白間 あともう1つ今のAKB48ならではの特徴があって、若いメンバーが目立ってきたことも大きいと思います。AKB48は偉大な先輩が大勢いるので、そのイメージが根強くあったりもしますが、それがようやくここに来て変わりつつあるのかなと、私は前向きに解釈しています。
岡田 AKB48は常に変化を繰り返しながら今まで続いてきたと言うことだと思います。
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歌詞から紐解くメンバーの心情
- AKB48「NO WAY MAN」
- 2018年11月28日発売 / You,Be Cool!
-
Type A初回限定盤 [CD+DVD]
1646円 / KIZM-90585~6 -
Type A通常盤 [CD+DVD]
1646円 / KIZM-585~6
- CD収録曲
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- NO WAY MAN
- 池の水を抜きたい / 池の水選抜
- わかりやすくてごめん / PRODUCE48選抜
- NO WAY MAN(off vocal ver.)
- 池の水を抜きたい(off vocal ver.)
- わかりやすくてごめん(off vocal ver.)
- DVD収録内容
-
1~3曲目のミュージックビデオを収録
-
Type B初回限定盤 [CD+DVD]
1646円 / KIZM-90587~8 -
Type B通常盤 [CD+DVD]
1646円 / KIZM-587~8
- CD収録曲
-
- NO WAY MAN
- 池の水を抜きたい / 池の水選抜
- それでも彼女は / 大人選抜2018
- NO WAY MAN(off vocal ver.)
- 池の水を抜きたい(off vocal ver.)
- それでも彼女は(off vocal ver.)
- DVD収録内容
-
1~3曲目のミュージックビデオを収録
-
Type C初回限定盤 [CD+DVD]
1646円 / KIZM-90589~90 -
Type C通常盤 [CD+DVD]
1646円 / KIZM-589~90
- CD収録曲
-
- NO WAY MAN
- 池の水を抜きたい / 池の水選抜
- おはようから始まる世界 / U-19選抜2018
- NO WAY MAN(off vocal ver.)
- 池の水を抜きたい(off vocal ver.)
- おはようから始まる世界(off vocal ver.)
- DVD収録内容
-
1~3曲目のミュージックビデオを収録
-
Type D初回限定盤 [CD+DVD]
1646円 / KIZM-90591~2 -
Type D通常盤 [CD+DVD]
1646円 / KIZM-591~2
- CD収録曲
-
- NO WAY MAN
- 池の水を抜きたい / 池の水選抜
- 最強ツインテール / U-16選抜2018
- NO WAY MAN(off vocal ver.)
- 池の水を抜きたい(off vocal ver.)
- 最強ツインテール(off vocal ver.)
- DVD収録内容
-
1~3曲目のミュージックビデオを収録
-
Type E初回限定盤 [CD+DVD]
1646円 / KIZM-90593~4 -
Type E通常盤 [CD+DVD]
1646円 / KIZM-593~4
- CD収録曲
-
- NO WAY MAN
- 池の水を抜きたい / 池の水選抜
- 夢へのプロセス / AiKaBu選抜
- NO WAY MAN(off vocal ver.)
- 池の水を抜きたい(off vocal ver.)
- 夢へのプロセス(off vocal ver.)
- DVD収録内容
-
1~3曲目のミュージックビデオを収録
- 「NO WAY MAN」
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宮脇咲良、矢吹奈子、本田仁美、小栗有以、岡田奈々、指原莉乃、横山由依、柏木由紀、向井地美音、高橋朱里、白間美瑠、宮崎美穂、荻野由佳、須田亜香里、岡部麟、瀧野由美子、中井りか、倉野尾成美、田中美久、下尾みう、竹内美宥、菅原茉椰、山内瑞葵
- 「池の水を抜きたい」(池の水選抜)
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太田奈緒、大家志津香、加藤玲奈、込山榛香、佐々木優佳里、谷口めぐ、西川怜、峯岸みなみ、山邊歩夢
- 「わかりやすくてごめん」(PRODUCE48選抜)
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村瀬紗英、後藤萌咲、千葉恵里、小嶋真子、中西智代梨、武藤十夢、佐藤美波、岩立沙穂、山田野絵、浅井七海、村川緋杏、荒巻美咲、本村碧唯
- 「それでも彼女は」(大人選抜2018)
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稲垣香織、運上弘菜、大西桃香、大場美奈、小田えりな、北川綾巴、佐藤栞、渋谷凪咲、惣田紗莉渚、田中皓子、西潟茉莉奈、古畑奈和、村山彩希、森保まどか、山口真帆、吉田朱里
- 「おはようから始まる世界」(U-19選抜2018)
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太田彩夏、太田夢莉、大盛真歩、加藤美南、行天優莉奈、坂口渚沙、上西怜、高倉萌香、谷川聖、豊永阿紀、中村舞、福岡聖菜、本間日陽、前田彩佳、松岡はな、松本日向、薮下楓、横山結衣
- 「最強ツインテール」(U-16選抜2018)
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石田千穂、市岡愛弓、岩田陽菜、梅山恋和、小熊倫実、小畑優奈、門脇実優菜、久保怜音、末永桜花、鈴木くるみ、田口愛佳、武田智加、矢作萌夏、山田杏華、山本彩加、渡部愛加里
- 「夢へのプロセス」(AiKaBu選抜)
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福岡聖菜、荻野由佳、永野芹佳、小田えりな、山内瑞葵、浅井七海、田口愛佳、佐藤美波、中川美音、小栗有以、山口真帆、菅原りこ、高倉萌香、小嶋花梨、村雲颯香、篠崎彩奈
- AKB48(エーケービーフォーティエイト)
- 秋元康プロデュースのもと、2005年に始動したアイドルグループ。劇場に足を運べばメンバーに会える「会いに行けるアイドル」をコンセプトに、秋葉原にある専用劇場(AKB48劇場)で公演を行っている。楽曲の作詞はすべて秋元康が担当。2006年2月にシングル「桜の花びらたち」をインディーズからリリースし、オリコンウィークリーチャートでトップ10入りを果たす。同年10月にはシングル「会いたかった」でメジャーデビュー。2007年春には初の全国ツアーも開催されたほか、同年末の「NHK紅白歌合戦」に初出場を果たすなど、着実に知名度を上げていった。2011年 8月に22ndシングル「フライングゲット」をリリース。以後、10月に東日本大震災復興応援ソング「風は吹いている」などでミリオンセールスを連発し、2011年オリコン年間シングルチャートで1位から5位をAKB48が独占する結果となり、“国民的アイドル”と呼ばれる地位を確立した。2018年1月に9thアルバム「僕たちは、あの日の夜明けを知っている」をリリース。6月に10回目の「選抜総選挙」となる「AKB48 53rdシングル 世界選抜総選挙」を開催し、松井珠理奈が1位を獲得した。宮脇咲良、矢吹奈子、本田仁美の3名が日韓合同アイドルIZ*ONE専任メンバーとなり、10月末に韓国でデビュー。11月にこの3人への“壮行シングル”という位置付けの54thシングル「NO WAY MAN」をリリースした。