岡田奈々と白間美瑠の「人生は自分で変えなきゃ」エピソード

──「人生は自分で変えなきゃ」と思ったお話、ほかにも聞かせてもらえますか？

岡田　人生の分岐点だと解釈するなら、私は真剣にグループを卒業しようと考えていた時期がありました。でもちょうどそんな時期にSTU48が立ち上がって、私は兼任を決めたんです。それが大きなターニングポイントでした。

荻野　STU48兼任……まだ最近のことですよね。

岡田　発足が決まったのはだいたい2年前ですね。

──2016年の選抜総選挙スピーチと、辞めようという意思は、関係なく？

岡田　関係あります。病気の症状もあったので、限界を感じていたんです。だけどSTU48兼任を決めたら、今まで知らなかった世界が開けた気がして。「まだ自分にしかできないことがある」と思い直せたし、STU48のキャプテンとしてみんなを引っ張ることになったときに自分の居場所を見つけた気がしました。

白間　私はNMB48に1期生として入って、その中では年下だったので先輩たちに頼ってばかりでした。当時はお姉さんメンバーにただただついていくだけの状態で、自分の無力さを感じていました。先日卒業したさや姉（山本彩）もそうですし、NMB48はお姉さんメンバーたちがすごくしっかりしているんです。

──先輩がしっかりしているとついつい頼ってしまうと。

白間　でも、そんな自分が変わったのは、みるきー（渡辺美優紀）が卒業したときです。「私、このままじゃあかん！」と思って。みるきーの卒業コンサートでは私がMCで「NMB48を引っ張っていきたい！」と宣言したんですが、それまでの状況からすると想像も付かない発言でした。あのときは自然に言葉が口から飛び出してきたんです。

柏木　その場で気持ちが変わったということ？

白間　実は以前から「もっと前に立ちたい！」という気持ちはあったんです。だけどそれを表に出すことができなくて。みるきーがいなくなることはすごく寂しいし、NMB48にとっても大ダメージだけど、見方を変えたら年下メンバーにとってはチャンスでもあるわけです。「だったら私が天下を取りにいくぞ！」と、考えるより先に気持ちが出ていたんだと思います。

IZ*ONEメンバーへの思い

──今回のシングル「NO WAY MAN」は、IZ*ONEのメンバーとして韓国で活動することになった宮脇咲良さん、矢吹奈子さん、本田仁美さんへのはなむけ的な曲になっています。改めて3人への思いは？

岡田　さくちゃん（宮脇）とは音楽番組で一緒になることが多かったんですが、間近で見ているととても大変そうでした。「PRODUCE 48」の撮影があるから、常に韓国と日本を行ったり来たりしている状態で。「PRODUCE 48」では泣いているシーンが多かったけど、普段は泣く子じゃなくて。でも努力が実ってIZ*ONEとして世界に発信できる立場になったわけですし、2年半も専任で海外活動するという決断力が本当にすごいです。さくちゃん、（矢吹）奈子ちゃん、ひぃちゃん（本田）の3人だけじゃなく、「PRODUCE 48」に関わったメンバーはすごく勇気があるなと感動しました。

柏木　私は咲良と同じ鹿児島出身なんです。それで咲良のことは最初から気になっていたんですが、48グループに入ってきたときは13歳ですごく幼く感じました。大人の中に急に子供が混ざってきたように感じるくらい。咲良にとって初選抜の曲が「UZA」で、「NO WAY MAN」と同じくダンスがすごく激しかったんです。その激しい曲を泣きそうになりながら踊っていた子が、今やAKB48のセンターになって、さらにはAKB48グループを代表して海外デビューしたわけですから、本当に感慨深い！ 完全に親心で咲良を見守っています。AKB48は人を強くさせてくれるんだと、あの3人を見ていて思います。

荻野　私は番組収録で奈子ちゃんとお話する機会が多かったので、「韓国って大変？」と軽い感じで聞いたら、「うん！ 大変だけど、楽しいよー」ってものすごく軽いノリで返してきて（笑）。それで私も笑いつつも「韓国でもがんばってね」と伝えたら、「うん！ おぎゆかもがんばってねー」って最後まで明るい調子のままでした。でもあとから話を聞くと、向こうでがんばったメンバーはかなり大変な体験をしたことがわかって。

岡田　そのへん強いよね、奈子ちゃんは！ 逆にそれくらい精神的にタフじゃないと、向こうではやっていけないのかもしれないね。

荻野　あの奈子ちゃんのニコニコした感じを見ちゃうと、ちょっと考えが変わってきたんですよね。寂しいとか、そんなこと言ってる場合じゃないなって。韓国語も覚えなくちゃいけないし、文化の違いに戸惑ったりもするかもしれないけど、奈子ちゃんだったらやれるんだろうって思います。奈子ちゃんのがんばる姿にいっぱい勇気をもらいました。

──3人と一緒に「PRODUCE 48」に出演していた白間さんはいかがですか？

白間　さくちゃんも奈子ちゃんもすごかったけど、私がとにかく驚いたのは本田仁美ちゃん！ 「こんなにすごい子がいたんだ！」って番組を観て驚いたファンの方も多いと思うんですが、私たちも同じ思いでした。

岡田　確かに、ひぃちゃんはあの番組で確実にチャンスをモノにしたよね。

白間　韓国のメンバーはオーディション段階からパフォーマンスのレベルが高かったんですが、ひぃちゃんはそれに余裕でついていくことができていたんです。自分たちで振りV（ダンスレッスン用のお手本映像）を観て、振り付けを覚えなくちゃいけなかったとき、その振りがとてつもなく難しかったので、メンバーみんなで呆然としてしまって。だけどひぃちゃんは振りをいち早くマスターして、ほかのメンバーに教え始めたんです。

柏木　それはすごい。ダンスの先生レベルだ。

白間　本当にカッコよかったです。3人ともAKB48グループの代表として、きっと世界を舞台に大活躍してくれるはずだし、私たちも気合いを入れて、もっとがんばろうと思います。