ナタリー PowerPush - ユニコーン×宇宙兄弟

「宇宙兄弟」と完全コラボ!シングル「Feel So Moon」に込められた奇跡と愛情

川村真司×清水幹太×関和亮鼎談

きっかけは阿部義晴×小山宙哉対談

──今回、なぜ川村さん、清水さん、関さんの3人で「Feel So Moon」のビデオクリップを制作することになったんでしょう?

インタビュー写真

清水幹太 元々、僕と川村は「宇宙兄弟」とコラボした経験があったんですよ。「宇宙兄弟」の電子コミックアプリを作ったりとか。さらに、うちの中村(会社「PARTY」所属の中村洋基)が井上雄彦先生関連の仕事をしていたりして、講談社さんと仲が良かったんです。

川村真司 それで「Feel So Moon」のMVを作ることになったとき、講談社さんから僕に話があって。ここのところMVはいつも幹太さんと一緒に作ってるので、当然今回も「一緒にやろうよ」と誘ったんですよ。

──レーベルからじゃなく講談社から話があったんですか?

清水 そうなんです。3月頃に。

──実はナタリーで3月にユニコーン×宇宙兄弟の特集として阿部さんと小山さんの対談を掲載したんですが……。

レーベルスタッフ そのときの会話がきっかけでこういうコラボをすることになったんです(笑)。あのとき、阿部が小山先生に「出てくださいよ」「マンガ描いてくださいよ」みたいなことを持ちかけたのを講談社さんが聞いていて、「一緒にやりましょうよ」という話になって。

川村 そうなんだ! 人から人へつながってる感じなんですね。素晴らしいなあ。

──それで、関さんが加わったのは?

川村 それはね、僕らが考えていた企画がかなり複雑で、できればひとり企画を考えられて、絵作りを一緒に考えられるディレクターさんと一緒にやりたいなという気持ちがあって。それで関さんに声をかけたんです。

清水 恐れ多くも。

川村 僕らは関さんの作品がずっと好きだったし、なんか一緒にできる機会がないかなと思ってて。なのでここぞとばかりに「こういう企画なんですが、やっていただけないでしょうか」って……。

インタビュー写真

関和亮 そんな、もっとざっくりしてたじゃないですか(笑)。「やってよー」みたいな。

清水 そんなことないですよ(笑)。勇気いりましたよ。

川村 今回僕らが作ろうとしている映像はかなり複雑なもので、こういう技巧的な作品を作り上げるにはちょっと自分たちだけでは荷が重いというか。関さんはいろんな作品で、相当手が込んだことをやっているからぴったりじゃないかと思ったんです。僕らも「面倒くさいの作るよね」とはよく言われるんだけど、業界でほかに面倒くさいの作る人と言えば、関さんだろうと。

 僕は面倒くさいほうに面倒くさいほうに行きがちなんです。よせばいいのに(笑)。

3人のいい化学反応を期待した

──冒頭でお話いただいたように、川村さんと清水さんはずっとお2人でMVを作られている印象があります。

インタビュー写真

川村 そうです、僕らはもう1年半ぐらいずっと一緒。SOURの「映し鏡」っていう曲のMVを作ったのが最初で、それはまだPARTYを設立する前だったんです。そのときなんかフォーリンラブ、みたいな。幹太さんいいなあ、って。

──そんなお2人に関さんが加わったというのは、音楽ファンにも気になる話だと思うんです。今のお話だと関さんはお2人からのラブコールを受けたということですが。

 そうですねえ。やろうって言われたのでぜひ、と。「あーそぼ」って声をかけられたみたいなものなので(笑)。

清水 僕らはいつも2人で作業しているので、ちょっと違う意見も取り入れないとヤバいなって気持ちが僕個人にはあって。同じメンツで一緒にモノを作っていると、知らずと"色"ができてきちゃうというか。そういう意味で、関さんがそれをぶち壊してくれるんじゃないかという期待がありましたね。

川村 オルタナティブな要素になるというか、良いかけ算が生まれるんじゃないかと。そして案の定いろいろ足してくれてるんです(笑)。僕ら、いろんな人とコラボすることが結構あって、そうするといい化学反応が生まれることが多いんですよ。例えばandropの「Bright Siren」のMVは長添(雅嗣)さんと一緒に作ったし。それは、自分たちが純然たるフィルムディレクターというよりはベースが企画者っぽいスタンスだからかもしれない。なので今回は関さんの色を加えたらよりいいものになるんじゃないかと。

CD収録曲
  1. Feel So Moon
  2. Feel So Moon ~想像してGo RoundGlasses~(MARU MEGA MIX)
  3. Feel So Moon(Instrumental)
DVD収録曲
  • MOVIE24 最後の一口 ~Feel So Moonレコーディングドキュメント~
超豪華ユニコーン×「宇宙兄弟」コラボ仕様!

●ユニコーン×「宇宙兄弟」小山宙哉描き下ろしイラスト表紙
●小山宙哉描き下ろし「Uc兄弟」コミックブック

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A賞:ユニコーン・小山宙哉サイン入り 小山宙哉描き下ろし「Feel So Moon」表紙イラスト複製原画 / 10名
B賞:ユニコーンも六太も着てる!特製Feel So Moon Tシャツ / M:250名様 / L:250名
応募締切:2012年7月20日(金)当日消印有効

ユニコーン(ゆにこーん)

1986年に広島で結成。翌1987年にアルバム「BOOM」でメジャーデビューを果たす。メンバーは奥田民生(Vo, G)、EBI(B)、手島いさむ(G)、川西幸一(Dr)、阿部義晴(Key)の5人。全員が楽曲制作に携わりボーカルを取るフレキシブルなスタイルで、独自の路線を突き進む。「大迷惑」「働く男」「雪が降る町」「すばらしい日々」など数々の名曲を生み出すも、1993年に惜しまれつつ解散。 その後はそれぞれソロ活動を展開していたが、2009年に16年ぶりとなるまさかの再始動。2月にシングル「WAO!」とアルバム「シャンブル」を発表し、3月より全国ツアー「蘇える勤労」を開催した。また2011年は干支にちなみ「兎に角(とにかく)働こう」と年始より宣言。5月にフルアルバム「Z」をリリースし、直後より全国ツアー「ユニコーンツアー2011 ユニコーンがやって来る zzz...」を実施。さらにツアー中の8月にミニアルバム「ZII」を発表する、精力的な活動ぶりを見せた。2012年最初の新曲は、アニメ「宇宙兄弟」のオープニングテーマとして書き下ろされた「Feel So Moon」。6月に同曲をシングルリリースする。