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G-FREAK FACTORY「HARVEST」ジャケ写

G-FREAK FACTORY HARVEST

日本の情緒とアメリカ的な土臭いサウンド──最新曲で描く雄大なグルーヴ

文 / 阿刀“DA”大志

結成当初、ミクスチャーやレゲエロックの色が濃かったG-FREAK FACTORYは、作品を重ねるごとにサウンドに彩りと深みを増し、常に前作のクオリティを更新。ニューアルバム「HAZE」でもパンクやレゲエのレベルミュージック的精神を保ちつつ、音楽的には特定のジャンルに縛られず、自由な音を鳴らしている。

そんな最新作から今回取り上げるのはリード曲「HARVEST」だ。最近、G-FREAKが得意としているのは、この曲のようにテンポが遅く、雄大なグルーヴを描き出すナンバーで、彼らの人気曲「ダディ・ダーリン」もこれにあたる。G-FREAKのメロディは日本的な情緒を強く感じさせることもあり、一歩間違えるともっさりとした古臭い雰囲気になってしまう恐れがあるが、不思議とそうならないのは、茂木洋晃(Vo)が1993年から97年までアメリカで生活をしていたことが大きいのではないか。あらゆる音楽ジャンルが黄金期を迎えたとも言えるあの時代のアメリカの空気を胸いっぱいに吸い込んでいたことが、細胞レベルで彼の音楽センスに影響を与えたことは想像に難くない。レゲエロックを看板に掲げているG-FREAKだが、茂木は土着なロックやフォーク、ブルース、ブルーグラスなどリアルなアメリカの音楽にも触れていたはず。そのことを頭に入れて「HARVEST」を聴くと、非常に日本的であるのと同時に、アメリカ的な土臭いサウンドであることに曲の冒頭から気付く。

1つ、過去作との違いを感じる部分がある。それはキーボードの使い方だ。これは、ライブではサポートメンバーを務め、レコーディングにもアレンジで参加している多畠幸良の力によるところが大きいように思う。「HARVEST」でもストリングスやピアノなどで高音域を鮮やかに彩っている。アルバム全体にリッチな響きをもたらしているのは、これまで以上に存在感を高めている鍵盤の力にほかならないだろう。

「HARVEST」に代表されるように、アルバム「HAZE」はG-FREAK史上最も音楽的に豊かな作品。「最新が最強」と言い切れるのが今のG-FREAK FACTORYなのだ。

G-FREAK FACTORY「HARVEST」Music Video

G-FREAK FACTORY「HARVEST」
2024年9月4日(水)配信開始 / BADASS
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作詞・作曲:茂木洋晃
編曲:G-FREAK FACTORY

G-FREAK FACTORY「HAZE(初回生産限定盤)」
2024年9月4日(水)発売 / BADASS
[CD+DVD] 税込3053円 / BDSS-0062
G-FREAK FACTORY「HAZE(通常盤)」
2024年9月4日(水)発売 / BADASS
[CD] 税込2970円 / BDSS-0063

G-FREAK FACTORY(ジーフリークファクトリー)

G-FREAK FACTORY

茂木洋晃(Vo)と原田季征(G)が中心となり、1997年に群馬県にて結成。約9年間リリースがない時期を経て、2012年9月にBADASSよりシングル「EVEN」を発表し、以降はミニアルバム「fact」、シングル「Too oLD To KNoW」「ダディ・ダーリン」と精力的にリリースを重ねる。また地元・群馬を盛り上げるため2012年より主催イベント「GUNMA ROCK FESTIVAL」を企画および運営し、2016年から「山人音楽祭」と名前を換えて開催している。2018年7月には初の東京・日比谷野外大音楽堂公演を開催。2020年7月にアルバム「VINTAGE」、2024年9月にアルバム「HAZE」をリリースした。10月から2025年5月にかけて全国35カ所を回るツアー「G-FREAK FACTORY "HAZE" TOUR 2024-2025」が開催される。