山本舞香と板垣瑞生が互いに“きゅん”、初共演ドラマ「デキないふたり」インタビュー (2/2)

キスシーンで「いつ目をつぶればいいんだろう?」(山本)

────“ディスきゅん”と“ムズきゅん”が描かれる本作ですが、撮影していて特にキュンとしたシーンがあれば教えてください。

山本 特にキュンとしたのはキスシーンですね。私、キスシーンに慣れていないので「いつ目をつぶればいいんだろう」と思って。で、最初目を開けながらキスしたんですよ。そうしたら監督に「ちょっと目をつぶってもらっていい?」と言われて(笑)。助監督の方にも相談したんですけど、「僕は目を開けてキスしたことありません」って。そのあと「今かな、今かな」と思いながら撮り直しましたけど、本当に目をつぶるタイミングがわからなすぎました。

左から山本舞香、板垣瑞生。

左から山本舞香、板垣瑞生。

板垣 僕はそんな姿にキュンとしましたけどね。キスシーンで目をつぶるかつぶらないか、山本舞香さんが悩んでいるという。いつもはスッと現場に入っていらっしゃって「はい、お芝居しましょ」って感じなのに、キスシーン含めてキュンとするシーンの撮影の前は「怒ってる?」と思うくらいテンションが下がっていて。

山本 緊張してたんだよ!(笑)

板垣 あはは(笑)。ピュアな方なんですよね。そんな姿に好感を持ちましたし、改めてこちらも誠心誠意で挑まないといけないなと思いました。

山本 ありがとうございます。

「デキないふたり」

「デキないふたり」

奈緒と黒瀬だけじゃなく1人ひとりが魅力的(板垣)

──本作は“7年間忘れられない恋”がテーマになっていますが、お二人は俳優人生の中で特に忘れられない出来事や作品はありますか?

板垣 初めて長期間、映画の現場に入らせてもらった「ソロモンの偽証」ですね。たぶん僕は当時、人間恐怖症だったんです。人とどうやってしゃべっていいかわからないと悩んでいて。でも「ソロモンの偽証」でのお芝居を通して、その人間恐怖症の理由に気付けたというか。人間って、1人ひとり違うものを持っているからこそ怖いし、面白いんだということがわかりました。作品としてもすごくいい仕上がりになったので、自分にとっては“恩人”のような存在の作品です。

左から山本舞香、板垣瑞生。

左から山本舞香、板垣瑞生。

──山本さんも、同じ原作をモチーフにしたドラマ「連続ドラマW 宮部みゆき『ソロモンの偽証』」に出演されていましたね。

山本 はい。重たい作品だし、それを板垣くんは12歳で……すごい経験だったんだね。私が忘れられないのは20歳のときに撮っていた映画「SUNNY 強い気持ち・強い愛」。それまでも作品にちゃんと向き合って演じてはいたんですけど、役がすっと入ってくるという感覚がなかったんです。でも「SUNNY 強い気持ち・強い愛」では、泣かないでいいと言われていたシーンで、過呼吸になるくらいに大号泣しちゃって。そのときに「芹香(山本が演じた役)が自分の中に入ってるんだ」と思いました。その感覚が忘れなくて、それからは自分の中に役をどれだけたたき込めるかということを意識するようになりました。

──その感覚をつかんでからは、以降の作品でも役を入れられるようになりましたか?

山本 うーん、まだ毎回というわけではないですが、「死にたい夜にかぎって」で演じた鬱病になる役を演じたときは、プライベートでも気分が落ちるくらい、役が自分の中に入っていましたね。それに対して、今回の奈緒はめちゃくちゃ明るいのでプライベートでもハッピーにいられて。普段の私ならマイナスな方向に考えてしまうようなことも、奈緒を演じている間はすべてをプラスに考えられていたので、私の中にちゃんと奈緒がいるんだなと思いましたし、奈緒に助けられました。

「デキないふたり」より、山本舞香演じる白藤奈緒(左)と板垣瑞生演じる黒瀬孝仁(右)の学生時代のシーン。

「デキないふたり」より、山本舞香演じる白藤奈緒(左)と板垣瑞生演じる黒瀬孝仁(右)の学生時代のシーン。

「デキないふたり」より、左から塩野瑛久演じる金城冬馬、山本舞香演じる白藤奈緒。

「デキないふたり」より、左から塩野瑛久演じる金城冬馬、山本舞香演じる白藤奈緒。

──では最後に、そんな明るい奈緒が“ディスきゅん”と“ムズきゅん”する本作の見どころを、改めて教えてください。

山本 テレビ朝日史上初の、地上波とTELASAの連動作。先に配信されるTELASA版で黒瀬の本心がわかり、それを知ったうえで、地上波版で奈緒の視点から見るというのは新感覚だと思います。TELASAを観たあとに地上波を観たら「黒瀬、こんなに仏頂面なの!? TELASAではあんな感じだったのに」と、思わずもう一回TELASAで観たくなるはず。このドラマならではの楽しみ方ができるんじゃないかなと思います。

板垣 奈緒と黒瀬だけじゃなく、キャラクター1人ひとりが魅力的な作品で、キャストの皆さんも素敵な方ばかりなので、いいシーンがたくさんありますし、年明け早々、すごくにこやかな気持ちで観てもらえると思います。

山本 板垣くんの言う通り、1人ひとりが輝くドラマになっています。塩野(瑛久)くんは一歩引いてみんなを優しい目で見てくれて、まさに金城ですし、綱くんはアドリブも入れてきて面白い。野呂(佳代)さんは涼子先輩らしく、優しくて頼りがいのある先輩で。紺野役の高野(洸)くんに畳み掛けるシーンも気持ちよかった(笑)。お芝居をしているときも、お芝居をしていないときもすごく楽しい撮影で。ぜひ地上波版とTELASA版の両方を観ていただいて、SNSで「めっちゃ面白い!」と拡散していだけたらうれしいです。

左から山本舞香、板垣瑞生。

左から山本舞香、板垣瑞生。

スペシャルドラマ「デキないふたり」

スペシャルドラマ「デキないふたり」

スペシャルドラマ「デキないふたり」ディスきゅん編(地上波版)、ムズきゅん編(TELASA版)

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プロフィール

山本舞香(ヤマモトマイカ)

1997年10月13日生まれ、鳥取県出身。「鳥取美少女図鑑」に掲載された写真でスカウトを受け、2011年にデビューした。主な出演作に映画「暗殺教室」「SUNNY 強い気持ち・強い愛」「東京喰種 トーキョーグール【S】」「とんかつDJアゲ太郎」「今日から俺は!!劇場版」、ドラマ「死にたい夜にかぎって」「コタローは1人暮らし」「連続ドラマW 宮部みゆき『ソロモンの偽証』」などがある。

板垣瑞生(イタガキミズキ)

2000年10月25日生まれ、東京都出身。2014年に「闇金ウシジマくん Part2」で映画デビューを果たす。2015年には「ソロモンの偽証 前篇・事件 / 後篇・裁判」で第25回日本映画批評家大賞・新人男優賞を受賞。近年は映画「初恋ロスタイム」「映像研には手を出すな!」「胸が鳴るのは君のせい」、ドラマ「社内マリッジハニー」「アンラッキーガール」「SUPER RICH」、大河ドラマ「麒麟がくる」などに出演した。2022年には映画「君が落とした青空」「ツーアウトフルベース」の公開を控える。

TELASA(テラサ)

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