中国ドラマ「尚食(しょうしょく)~美味なる恋は紫禁城で~」のDVDが2月3日より毎月順次リリース、U-NEXTにて独占先行配信中。「瓔珞<エイラク>~紫禁城に燃ゆる逆襲の王妃~」を世界的ヒットに導いたプロデューサーのユー・ジョンと制作チームが再集結した本作は、明の永楽(えいらく)帝の時代を舞台に、身分差の恋に落ちた女官と皇太孫の運命を描く宮廷エンタテインメントだ。「瓔珞」の“悲恋カップル”として絶大な支持を得たウー・ジンイエンとシュー・カイが、宮中の食事を司る尚食局の新人女官・姚子衿(ようしきん)と皇太孫・朱瞻基(しゅせんき)をそれぞれ演じ、日本でも大きな注目を集めている。
映画ナタリーではDVDのリリースと配信開始を記念し、「瓔珞」を鑑賞済みで食に深いこだわりを持つ叶恭子さんにインタビューを実施。ウー・ジンイエンとシュー・カイの印象は? ドラマを彩る美食の数々をどう観たのか?
文・構成 / 金子恭未子
「尚食(しょうしょく)~美味なる恋は紫禁城で~」予告編公開中
叶恭子さん インタビュー
妥協がないことがひしひしと伝わってきました
──今回、叶恭子さんには中国ドラマ「尚食(しょうしょく)~美味なる恋は紫禁城で~」をご鑑賞いただきました。中国ドラマは今までもご覧になっていると伺っていますが、どんな作品を観てきましたか?
「武則天-The Empress-」や「蘭陵王」「蘭陵王妃~王と皇帝に愛された女~」「如懿伝(にょいでん)~紫禁城に散る宿命の王妃~」「瓔珞<エイラク>~紫禁城に燃ゆる逆襲の王妃~」「三国志」等です。
──お好きなジャンルにはどんな傾向があるのでしょうか?
史実に基づいた大作系です。ごく一部の演出に現実離れしたところも若干ありますが。同じ人物が作家や脚本により、違う性格や考えを持つ等、ドラマとして楽しむよりも様々な興味として、最終的には割とお勉強になったりすることが多いように感じます。
──史実をベースにした「尚食」のヒロインも、明の宣徳帝に寵愛された孝恭章(こうきょうしょう)皇后がモデルになっています。
──恭子さんは「尚食」のウー・ジンイエン、シュー・カイが以前共演した「瓔珞」もご覧になっているということですが、「瓔珞」のどんなところに魅力を感じましたか?
今回の「尚食」にも出演されているシュー・カイが見目麗しい点。ある目的のために後宮に入り、並外れた才知と美貌で女官から皇后へ上り詰めた実在の女性の孤高な姿、凛としたあり方でしょうか。
──「瓔珞」でお好きなキャラクターは?
シュー・カイ演じる富察傅恒(フチャふこう)です。傅恒は、大きく力強く美しい瞳が麗しい、大胆でなおかつ繊細。
──今回観ていただいた「尚食」は、宮中の食事を司る尚食局の新人女官がヒロインですが、ご覧になっていかがでしたか?
まず注目したのは食材の美しさ、まるでアートのように心を奪われる臨場感溢れるカメラワーク。わたくしたちも食にはとても深いこだわりと興味がありますので、太極三査子乳露などは大変美しく自分たちで作ってみようと思いました。紅焼肉の艶や照り具合やサイズ感、切り方、盛り付けといった細かいところまですべて、ちょっとしたパーツなのにもかかわらずとても時間をかけてこだわり、妥協がないことがひしひしと伝わってきました。
──「尚食」は“飯テロ”ドラマとしても楽しめると思います。
世界三大料理として認められている中国料理は、わたくしたちも長年訪れております紀尾井町の維新號の2階のVIPルーム(各国の歴代大統領や総理が使用している特別な個室)でよく食しております。わたくしたちのための特製の料理たちは、「尚食」で登場する料理にとても似ており、普段何気なく食しておりましたが改めて超一流の職人さんたちのすごさを感じました。
ウー・ジンイエンさんは目で語ることが出来る
──「尚食」と「瓔珞」に共通点は感じましたか?
とても似ていて、とても違う。そう感じました。
──「尚食」はヒロインの姚子衿が女官から皇后へ上り詰めていく姿を描いたサクセスストーリーです。彼女は、とある秘密を抱えていますがどんな人物だと捉えましたか?
あえていうならば皇后になるべくしてなった並大抵ではない覚悟と勇気を持った、孤高の人生を送った女性でしょうか。
──姚子衿を演じたウー・ジンイエンにはどんな印象を持ちましたか?
わたくしは言葉なくして心を伝える事はとても思慮深さがないとできないことだと思っておりますが、ウー・ジンイエンさんは目で語ることが出来る素晴らしい表現力がおありだなと思います。
──姚子衿の秘密を知ったあとに1話からドラマを見直したのですが、2周目で新たな発見がたくさんありました。
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朱瞻基は静寂の中にも鋭さを兼ね備えた美しい男性