おばあちゃんに電話しました（KO-SHIN）

──主題歌のオファーを聞いたときのことは覚えてますか？

KENTA　もちろんです!! 音楽番組のリハ中に聞いたんですけど、メンバーもスタッフもとんでもないほど喜んで、めちゃくちゃ興奮しました!! いつか「ONE PIECE」の主題歌を……と思っていたんですが、それはずっと口に出さずにいたんです。新しい主題歌が発表されたり、劇場版が公開されたりするたびに「なんでWANIMAに主題歌の話来んとやろ……」と思って、マイナス思考になることもあったんですけど（笑）。今回やっとお話をいただけて、めちゃくちゃうれしかったです。

KO-SHIN　僕は実家に電話して「ごっこして遊んどったアニメの主題歌決まったよ」と報告しました。おばあちゃんは「続けて来てよかったねえ、これからもがんばれ」って（笑）。

KENTA　昔からおばあちゃん子なんです（笑）。

──主題歌「GONG」には、WANIMAらしい誰かの背中を押すシンプルなメッセージが詰まっているように感じました。

KENTA　間違いなく「ONE PIECE」に出会わなければできなかった1曲です。曲を創ってるとキャラクターが頭の中を駆け巡ったときに、メロディがつながったり、言葉と言葉がつながったり、僕らの気持ちがつながったり。「ONE PIECE」から学んだもの、そして「ONE PIECE STAMPEDE」の台本を読んでイメージしたもの、そのどちらも入っています。どこを切り取っても「ONE PIECE」の主題歌とわかるように創りたかった。

──監督の大塚隆史さんから具体的な要望はあったんでしょうか？

KENTA　監督からは「WANIMAが作るかっこいい曲」とオファーをいただきました。監督とスタッフの皆さんも、やっぱりみんな「ONE PIECE」が大好き。初めてお逢いしたときも作品に対する思いがすごくて、特に監督の覇気がすごかった。

FUJI　覇王色でした（笑）。

KENTA　僕らも「ONE PIECE」の主題歌を任されてるんだ、という思いから1つギアが上がったところはあります。「ONE PIECE」のファンの方々に認めてほしかったし、ファンの1人としていろんな人たちの思いを代表して、ちゃんと音楽に向き合いたかった。タイトルも悩んだんですが、聴いた人の何かしらのきっかけになったらいいと思って「GONG」と付けました。響きもすごく好きで、聴いたときに始まりを予感させるような、そういった意味合いです。

──歌詞には「ONE PIECE」の世界を想起させるフレーズが多いですよね。特に伝えたかった部分は？

KENTA　僕は「ただド真ん中を」「ただド真ん中へ」という部分ですかね。いろいろ迷ったり、苦しかったりするけど、僕らみたいな者でも、たくさんの人に支えられて音楽をやれている。1つひとつ向き合って準備して、最後はただ力強く“ド真ん中”を生きたい。歌詞を書いてるときもレコーディングのときも、「ド真ん中」が一番届けたいフレーズだったかもしれません。

FUJI　僕が好きなのは「見に行こう」「逢いに行こう」という最後のフレーズ。麦わらの一味の声優さんたちに「Hey!!」とコーラスを入れてもらってるんです。聴くたびにグッときてしまいます。録っていただいた音を僕たちは何回もおかわりして聴いてました（笑）。

KENTA　すごいぜいたくな時間やったですね。歌詞を考えてるときも一味が「Hey!!」って言ってくれたらいいなと思っていました。短い言葉ですけど、それぞれのキャラクターの声がわかるんです。「見に行こう」「逢いに行こう」は、「ONE PIECE」もファンの方も、そしてもちろん僕らWANIMAもそうなんですが「まだまだ旅は続くぞ」という思いから、自然と出てきた言葉でした。

──KO-SHINさんはいかがでしょうか？

KO-SHIN　僕も「狙い定め ためらうことなく ただド真ん中へ」が好きなんですけど……。

KENTA　それはさっき言ったやん（笑）。ゾロになり切らんと。

KO-SHIN　じゃあゾロ目線で言うと……「これからも挑戦は続くのでしょう」ですかね。ゾロらしい言葉だと思います。ありがとうございます……。

KENTA　ゾロ目線（笑）。でも曲を創ってるときは、メンバーそれぞれが思い描くキャラクターが頭の中にいたと思います。

──「誰にも奪えない真っ赤な炎」という歌詞からは、エースを連想しました。

KENTA　聴いた方々それぞれの頭に浮かんだキャラクターが正解です!! そうなればいいな、と思って創ったので。

KO-SHIN　最初、歌詞が乗ってないメロディだけを聴いたときは、（ゴーイング）メリー号が来たな!!って思いましたね。そこに戦闘員として安心して乗って、出航するイメージが浮かんで。

KENTA　すみません。元自衛官なんで「戦闘員」とか言っちゃうんです（笑）。

FUJI　僕も「ONE PIECE STAMPEDE」の主題歌は、これ以外考えられない!!と思うほどでした。麦わらの一味が航海していく姿が思い浮かびました。

はじまりの場所（KENTA）

──続いては最新作についてお伺いできれば。劇場版「ONE PIECE STAMPEDE」はいかがでしたか？

KENTA　まだ台本しか読めてないんですが、最初から興奮しまくったですもんね……。「えーーッ!!」っていう驚きのメンツがいっぱいなんです。スタッフさんに聞いたら、台本にセリフのないキャラクターもたくさん出てるらしいので、1回では全キャラ見つけるのは難しいと思います。

FUJI　「出てほしい」って思う間もなく、出てくるみたいな（笑）。しっかりと原作との兼ね合いも考えられていて。映画のオープニングが、インペルダウンというのはびっくりしますよね。原作を読んでる人はもちろん楽しめますし、映画から初めて「ONE PIECE」に触れる人も原作が気になっちゃう。それから原作を読んだら、あの映画の!!って思えると思います。

KENTA　あと（ダグラス・）バレット、敵が鬼強ですよね。むちゃくちゃですよ。バレットに向かって共闘するあの7人に注目してほしいです。

FUJI　劇場版だと登場人物たちの衣装もオリジナルでワクワクしますよね。毎回スゲエなって思います。映画ごとにコンセプトがあって。

KENTA　作品ごとに衣装は違うけど、キャラクターのイメージはぶれないですよね。ハンコックの（セクシーな）衣装、憧れちゃうもんな、俺。

──それは着たい、ということですか？

KENTA　いやハンコックと……“開催したい!!”。

FUJI　ムラムラの実が発動しちゃいましたね（笑）。

一同　（笑）

KENTA　ハンコックに憧れがあるので、（好意を寄せられてる）ルフィはずるいなあって思います（笑）。

──今回映画とのコラボビジュアルも撮り下ろされています。LEFLAH原宿店というセレクトショップの前で撮影されたそうですが。

KENTA　僕らが「はじまりの場所」と呼んでいる、初めてアーティスト写真を撮った場所なんです。いつも着てて、ずっとお世話になっています。「ONE PIECE」のアニメ放送20周年で、これだけのキャラクターが勢ぞろい。僕らもちゃんと「ONE PIECE」に向き合えたので、3人の中でも自然と「あそこで撮ろうか」と決まりました。

──背景にはWANIMAの手配書もありますね。

KENTA　このメンツと肩を並べるのはなかなかない、忘れられない経験ですよね。

FUJI　夢のようでした。

──この懸賞金の「69」はどのような意味が……？

FUJI　多くの方は「ロック」と読みます（笑）。

──ありがとうございます。では最後に映画を観る方、そしてWANIMAのファンの方々にメッセージをお願いします。

KENTA　いつも3人だけで創ってると寂しい気持ちもあるんです。こうやって主題歌のオファーをいただくと、映画のスタッフさんも一緒になってチームのメンバーが増える。3人だけで創るよりも、僕たちが思ってもいないような、見たこともないような、景色にたどり着けたと思います。今まで応援してくれた人はもちろん、この曲と映画を通じて新しくWANIMAと出逢う方々も連れて、いろんな景色を一緒に見れたら。「GONG」はたくさんの方と一緒に唄いたい1曲です。

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情報提供：ぴあ