映画ナタリー Power Push - ちはやふる

身も心も“綿谷新”になるために、真剣佑のプロ意識と情熱

ノム先輩は優しさの塊

──メインキャストの方々の平均年齢は10代ということで、真剣佑さんと同年代の方が多かったですよね。特に共演して刺激を受けた方はいますか?

「ちはやふる」より。

みんなですね。「ちはやふる」では、矢本(悠馬)さん以外全員泣くシーンがあったんです。もちろん泣く演技だけがすべてではないですけど、そういう場面でのみんなの努力や姿勢を見ていると刺激を受けたし、現場にいるだけで勉強になりました。

──野村周平さんとはプライベートでもお付き合いがあるみたいですね。

ノム先輩は、すごく優しいお兄ちゃんです。優しさの塊です!

──お互いの演技についてお話はされましたか?

「上の句」のノム先輩が最高によかったんです! 原田先生とのシーンでの演技がとってもよくて、観たあとにノム先輩のところに行って「めっちゃよかったです!」って伝えました!

真剣佑

──原田先生から「(青春全部)懸けてから言いなさい」と言われる、名場面ですよね。

そうです。ほんっとに、よかったです。あのシーンは、いろんな人にぜひ観てほしい。

──ほかに仲の良いキャストさんはいますか?

全員ですね(即答)。このあいだも誕生日を祝ってもらったりして、楽しい時間を過ごさせていただきました。みんなには感謝してます。

世界や日本だとかは関係ない、どんな役ともしっかり向き合いたい

──前編にあたる「上の句」では、かるた部のスポ根的な面がフィーチャーされていました。真剣佑さんはロサンゼルスの空手大会で優勝経験もありますが、これまでスポーツに打ち込んできたご自身の経験が生きたのではないでしょうか? 空手はどうやって上達されたんですか?

「ちはやふる」より。

必死に練習をしてましたね……。先輩たちに毎回コテンパンにされて。傷を負うのも大事なんだと学びました。

──個人競技という意味では、かるたと共通する部分もあるのでしょうか。

相手がいないと強くなれないという部分は同じかもしれない。でもまったくかけ離れた競技なので、楽しさも全然違うと思います。かるたは取れるか取れないかの戦いなので、相手がいないと楽しさが半減するって言えばいいのかなあ……。でも、僕の中では比べられないですね。これまで空手をやってきたのと違って、かるたをやるときは“綿谷新”としての意識だったので。そして“綿谷新”は空手をやっていないですしね。

──なるほど。そんな「上の句」に対して、「下の句」では千早たちが「なぜ、かるたをやるのか?」ということがテーマになっていました。真剣佑さんは、ご自身がなぜお芝居をするのか考えたことはありますか?

「ちはやふる」より。

僕は、いろんな方に夢を与えたいなって思ったんです。アメリカにいた15歳の頃に日本の映画を観るようになって、夢をいただいて。僕もいろんな人たちに夢を与えたいなと思ったので。

──数年前になりますが、ブラッド・ピットや高校の先輩であるレオナルド・ディカプリオに憧れるとも話されていました。今の役者としての目標はなんでしょうか。

お2人とも、どんな役も完全に演じ分けて、まったく違う人間になるんです。その意味では、今も僕は、どんな役ともしっかり向き合って、完璧に演じられるような役者になりたいと思っています。それは世界だとか、日本だとかは関係ないですね。

──その目標に対して、「ちはやふる」での経験はどんな部分でためになりましたか?

真剣佑

僕の役者人生において、「ちはやふる」という作品に出演したこと自体が大きなことだったと思っています。それは福井での修行も、監督とお話ししたことも、撮影での経験も、すべてです。言葉では表せないほどたくさんのことを得られたと思っているので、「ちはやふる」には本当に感謝しています。

──ありがとうございます。最後に、映画を観る方に向けてメッセージをお願いします。

はい。「ちはやふる」はもともと少女マンガというジャンルですが、原作も映画も、恋愛要素だけではなくて。熱い青春映画になっていると思うので、普段少女マンガを読まないような方でも、誰が観ても楽しめると思います!

映画「ちはやふる-上の句-」3月19日より全国公開
映画「ちはやふる-下の句-」4月29日より全国公開

映画「ちはやふる」

小学生の千早は、幼なじみの太一、新と一緒にいつも競技かるたで遊んでいた。しかし彼女にかるたを教えてくれた新が、家庭の事情で故郷の福井県へ戻り、離ればなれになってしまう。「新にもう一度会って、強くなったと言われたい」と願い、1人でかるたを続けてきた千早は、高校で再会した太一とともに競技かるた部を創設。初心者も含めなんとか集まった部員5人で、弱小チームながら全国大会を目指すことに。新に会いたい一心でかるたに情熱を燃やす千早と、その気持ちを知りながら千早に思いを寄せる太一。そして離れて過ごす新は、1人ある悩みを抱えていて……。

スタッフ

原作:末次由紀(講談社「BE・LOVE」にて連載中)
監督・脚本:小泉徳宏
主題歌:Perfume「FLASH」

キャスト

綾瀬千早:広瀬すず
真島太一:野村周平
綿谷新:真剣佑
大江奏:上白石萌音
西田優征:矢本悠馬
駒野勉:森永悠希
須藤暁人:清水尋也
木梨浩:坂口涼太郎
若宮詩暢:松岡茉優
宮内妙子:松田美由紀
原田秀雄:國村隼

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真剣佑(マッケンユウ)

1996年11月16日生まれ、アメリカ・ロサンゼルス出身。2014年春より日本で芸能活動を開始し、2015年より本格的な俳優活動を始める。WOWOWのドラマ「夢を与える」に出演したほか、「劇場版 仮面ライダードライブ サプライズ・フューチャー」では敵ライダーを演じる。2016年には舞台「花より男子 The Musical」にて西門総二郎役に抜擢され、現在NOTTVにて放送されている辻村深月原作の連続ドラマ「サクラ咲く」に出演中。

ヘアメイク / 豊田円(ADDICT_CASE)
スタイリスト / 鈴木まさあき


2016年3月11日更新