「仮面ライダービルド」「快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー」座談会|キ僕らを動かすラブ&ピースの精神 / 特技を生かそう大作戦、始動!?

現在テレビ朝日系にて放送されている特撮ドラマ「仮面ライダービルド」と「快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー」。その劇場版「劇場版 仮面ライダービルド Be The One(ビー・ザ・ワン)」と「快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー en film(アン・フィルム)」が、8月4日に全国で公開される。

映画ナタリーでは、両作メインキャストの座談会をそれぞれ実施。テレビシリーズの最終回も迫るビルドキャスト7名には、平均キャリアの長い彼らならではの距離感について聞いたほか、「次にこのメンバーと共演するとしたら?」という質問に答えてもらった。そしてルパパトキャストは、追加戦士が加わり7名となったチームの雰囲気や、劇中に取り入れたいそれぞれの特技を明かしてくれた。

取材・文 / 浅見みなほ 撮影 / 佐藤類

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「仮面ライダービルド」座談会

桐生戦兎 / 仮面ライダービルド役 犬飼貴丈、万丈龍我 / 仮面ライダークローズ役 赤楚衛二、石動美空役 高田夏帆、猿渡一海 / 仮面ライダーグリス役 武田航平、内海成彰 / 仮面ライダーマッドローグ役 越智友己、滝川紗羽役 滝裕可里、氷室幻徳 / 仮面ライダーローグ役 水上剣星

やるときはやる、抜くときは抜くのがビルド(武田)

──まずは皆さんのプライベートでの交流からお聞きしたいと思います。以前トークショーで、皆さん全員で食事に行ったときのお話をされていましたよね。1人だけ遅れてきたという越智友己さんをいじる流れになっていましたが……。

水上剣星 ああ、ありましたね。いつだっけ?

滝裕可里 ずいぶん前ですね! サムギョプサルを食べに行って、越智くんだけが遅れて来て。

武田航平 遅刻して、テキトーな言い訳したんだよな?

越智友己 はい……。ちょっと用事があったんですよ。

武田 え、なんの用事?

犬飼貴丈 いやいや、用事があったんですよ! 越智くんにだって用事はある。

武田 なんで貴丈が言うんだよ!

一同 (笑)

──テレ朝夏祭りのステージでは、皆さんでバーベキューに行ったというお話も挙がっていました(参照:「ビルド&ルパパト」出演者が子供たちと交流、仮面ライダーマッドローグの初変身も)。

左から高田夏帆、犬飼貴丈。

 それは最近の話です!

赤楚衛二 でも、バーベキューには剣星さんと航平さんが来られなくて。

高田夏帆 バーベキューのあとごはんに行って、そこで全員集まれました。

赤楚 しかも面白かったのが、バーベキューのとき、僕らはみんなでせっせと焼いてたのに、この人(高田)だけ「食べる専門だから」と言い張って。

 そうそう。でも、写真撮るときだけは働いてるフリするの!

犬飼越智 ああー。

高田 ヤバい、最低だ(笑)。

武田 そう言いながら、絶対自分では最低だと思ってないでしょ(笑)。でもまあ、本当にみんな仲良くやってますよ。ビルド組はけっこうみんなキャリアが長いんですけど、それぞれいい現場だと思っているはず。やるときはやる、抜くときは抜くという、いい雰囲気で進めてこられたと思います。

越智くんは最初、石ころみたいな感じだった(犬飼)

──1年間という長い現場の中で、過去の仮面ライダーシリーズでは、脚本家さんが各キャラクターを演じる俳優さんご本人に寄せていくパターンが多かったと思います。でもビルドは皆さんのキャリアが長いからか、役がご本人に寄っていくことがあまり多くない気がしていて。

 離れていってる人もいますもんね。

水上 (即座に)うん。

一同 (笑)

──皆さんから見て、いかがですか? 役が自分に寄ってきているか、離れているか。もしくはご自身が役に寄っていくこともあるのでしょうか。

犬飼 赤楚は、あからさまに語彙力が低下しているんですよ。

高田 うん。自分が役(万丈龍我)に寄っていってるパターンです。

「劇場版 仮面ライダービルド Be The One」より。奥から犬飼貴丈演じる桐生戦兎、赤楚衛二演じる万丈龍我。

赤楚 確かに、最近よく「マジ」って言葉を使いますね。

犬飼 「あれだよ、あれ」と言われるので、僕が「ええ、どういうこと?」って聞き返すことが多いです。前はそんなことなかった気がするんですけどね。

武田 僕が入ったときはすでにそんな感じだったけど(笑)。赤楚はけっこう影響されやすいよね。

赤楚 そうですね。だから次は天才の役が来たら、僕も頭がよくなるんじゃないかなって思います。

武田 もう、こういうこと言っちゃうところが万丈なんですよ。あと、越智くんは最初の頃、現場で全然しゃべらなかったんですけど、中盤からみんなと絡むようになってきて、役もキャラが変わって……(笑)。

──越智さん演じる内海成彰は、仮面ライダーマッドローグに変身する前後から、狂気的な一面が垣間見えるようになりました。越智さんがチームに打ち解けていくとともに、内海のキャラクターが開花したということですか?

越智 そういうことですかね。

犬飼 例えるなら、越智くんは最初、石ころみたいな感じだったんです。

一同 石ころ!?(笑)

犬飼 僕らもそんなに絡んでいなかったので、そこに石ころがあるけどどう扱ったらいいかわからない状況で。でもちょっと触ってコロッとしてみたら「あれ、けっこうよく転がるな?」と思って。そうしたらみんな、越智くんをいじる楽しさを覚えて、おもちゃにして転がすようになりました。脚本家さんにもその感じが伝わったのか、内海が奇抜なキャラクターになっていきましたね。

水上 あはは、そういうことか。

 例えるの上手だね。

高田 うん、石ころだ!

武田 いやいや、石ころだ!じゃないよ(笑)。

越智 でも、本当にみんなに転がしてもらって、おいしいところをいただいています。

越智友己

──内海の変化は、どのくらい細かく演出されたのですか? それとも指示ではなく、越智さん発信で振り切ったお芝居をしてみたのでしょうか。

武田 口を挟んですみませんが……彼は石ころなので、そういった意志はありません(笑)。脚本家さん、監督、プロデューサーさんに現場で言われたんだよな。

越智 本当にその通りです。マッドローグなので、「マッドな感じで」と言われて。

犬飼 マッドな感じ!?(笑)

越智 はい。だからとりあえず、辞書を引いて。

一同 (笑)

武田 その時点でかなりマッドだなあ!

赤楚 ちなみに、辞書にはなんて書かれていたんですか?

越智 「狂ってる」と。

一同 (爆笑)

左から赤楚衛二、越智友己、武田航平。

越智 とりあえず「そうか、じゃあ狂ってるように演じればいいのか」と思って。初変身(第38話)のときも、最初はカッコよく「変身」って言ってたんですけど、そのとき担当されていた山口恭平監督が「みんなとは違う感じにしてみようか」とおっしゃって。マッドな感じで「ヘェンシン」と言ったら、そのまま採用されました。

犬飼 私生活でも、内海のマッドな感じに寄っちゃったことはないの?

越智 マッドな役作りをする中で、笑っているときも狂った感じを出さないといけないなと思って。家にいるとき、1人鏡の前でマッドな笑い方を練習したんですよ。

犬飼 いやいや、それ相当マッドだよ。1人で家で笑うって。

赤楚 38話での、杖の折り方もマッドでしたもんね。

犬飼 でもあのあと、この人けがしてるんですよ(笑)。

越智 あの杖は僕が折りやすいように、一度折ってあったんですけど、本番でけっこう力強くいっちゃって。

赤楚 ワルですねー。

武田 マッドだわー。

犬飼 とがった石ですよ。本当に。