ドラマ「べしゃり暮らし」矢本悠馬×小芝風花×堀田真由|台本とはまったく別の作品!? 高校生&漫才師役キャストが語る葛藤と挑戦

毛量おばけと言われています(小芝)

──小芝さんは漫才師という役にどのように向き合っていったんでしょう?

小芝風花

小芝 正直、すごくハードルは高いです。「大阪出身だからできるでしょ」という謎の風潮もあって(笑)。確かに小さな頃から漫才に触れてはきましたし、今も好きなのでよく観るんですけど、自分がやるとなったら話は別ですよね。普段お芝居をやるときとは脳の使う部分が違うと言いますか、最初は「うわあああ、無理!」となって、漫才台本を破きたくなる衝動にも襲われました。難しすぎて何が正解なのかわからないし、自分のネタが面白いのかどうかもわからないし……。

──難しいと感じたのは笑いの部分ですか?

小芝 そうです。人を笑わせるっていろんなパターンがあって、コメディ作品でのお芝居とネタって全然違うんです。ここでボケる、ここでツッコむ、という一連の流れをうまくこなせるかが不安で。「今の間で正解なのかな?」というのを考え出すとキリがなくて、完全に沼にはまってしまったり。(劇団)ひとりさんはもちろんなんですけど、漫才指導の方も来てくれて一緒に稽古をしてくださるんです。そこで実際にネタを見せていただく。ただ男性同士のボケとツッコミのやり取りをマネするだけではダメで、女芸人としての漫才を見せないといけない。「もうわからん」となりつつも、いろいろな方の漫才を見て勉強しました。

──劇中では“ウケない漫才”を披露している場面もありますよね?

小芝 はい。漫才ネタをやるだけで精一杯なのに、そこに芝居を付けるのが本当に難しい。現場も楽しいし、作品も大好きなんですけど、漫才シーンの撮影は早く終わってほしいと祈ってます(笑)。

──ウィッグの力か、ビジュアル的には芸人っぽさが出ていると思います。

矢本 それ、すごいよね。

小芝 ふふふ。

堀田 最初に会ったときびっくりしました。

小芝 毛量おばけと言われています(笑)。

──ところで、矢本さんは学生時代の夢が漫才師だったと伺ったのですが。

「べしゃり暮らし」

矢本 小・中・高校の頃は目指してました。

小芝 え、そうだったんですか!?

矢本 うん。M-1(M-1グランプリ)が青春時代にやっていて、それに刺激を受けたんだよね。2005年と2006年に俺と同じ京都出身のブラックマヨネーズさんとチュートリアルさんが連続で優勝したとき、この仕事が日本で一番かっこいい仕事だと思って。中・高は遊びでコンビを組んでやっていたけど、なかなかいい相方に出会えなかった。

──そんな過去があったんですね。

矢本 だから「べしゃり暮らし」を読んでいるときはうらやましさもあります。学校で「こいつとならやれる!」っていう相方と出会えるのは幸運なことですよね。

──もし漫才師役のオファーがあったらどうしますか?

矢本 一度バラエティ番組でやらせていただいたので、それで夢が叶ったという思いはあって。でもオファーがあったら高校生の漫才師役じゃなければ受けます(笑)。

台本とはまったく別の作品になっていそう(小芝)

──では劇団ひとりさんの演出についても教えてください。

「べしゃり暮らし」

小芝 泣く芝居をするときに、すごく気を使っていただいたことがあって。テスト撮影では最後の泣くところまで行かないで、本番で気持ちを出せるようにしてくれるんです。

矢本 芝居って重ねれば重ねるほど死んでいきますからね。そうならないように、なるべく本番一発で撮ろうとしてくれるところは役者として感謝です。

──堀田さんはいかがですか?

堀田 演出の意図がわかりやすくてやりやすいです。ただ「ねずみ花火(劇中に登場するお笑いコンビ)についてアドリブでしゃべってください」と言われたときはちょっと焦りました(笑)。

小芝 (放送で)使われるの?

堀田 声は使わないんですけど、しゃべってる画を撮らなきゃいけないときにそう言われて。でも、なぜか無茶ぶりという気はしなかったんです。

矢本 たぶんひとりさん自身がプレイヤーで、役者にリスペクトがあるからだと思う。役者を信頼したうえで「やってください」と言ってるから。

──台本とはセリフが変わることもあるみたいですね。

堀田 どんどん変わっていきますよね。

小芝 役に入り込みやすいように言葉を変えてくれるんです。シーンが丸々カットになることも多いし、新しいセリフが追加になることもよくあります。

矢本 現場で作っていく感じだよね。途中からひとりさんと話さなくても、「このセリフは言わなくていい」「こういうセリフを足そう」とか意思疎通ができるようになりました。

小芝 台本で読んだ印象とはまったく別の作品になっていそうで、できあがりが楽しみです。

土曜ナイトドラマ「べしゃり暮らし」
テレビ朝日系 2019年7月27日(土)放送スタート
毎週土曜 23:15~24:05
ストーリー

幼い頃から人を笑わせることが大好きで、笑いのためならなんでもする学園の爆笑王・上妻圭右。ある日、彼が通う高校に関西出身の辻本潤が転校してくる。圭右は昼の校内放送に辻本を引き込み、絶妙なかけ合いで学校中に大爆笑を沸き起こすのだった。時にぶつかり合うも、やがて漫才コンビ・きそばAT(オートマティック)を結成し、厳しいお笑いの道へと踏み出すことになる2人。しかし、お笑い嫌いである圭右の父・潔や、辻本が過去にコンビを組んでいた鳥谷静代の存在が彼らの行く先に立ちはだかる。

スタッフ / キャスト

原作:森田まさのり 「べしゃり暮らし」(集英社)

脚本:徳永富彦

演出:劇団ひとり

出演:間宮祥太朗、渡辺大知、矢本悠馬、小芝風花、堀田真由、駿河太郎、尾上寛之、徳永えり、寺島進ほか

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矢本悠馬(ヤモトユウマ)
1990年8月31日生まれ、京都府出身。2003年に「ぼくんち」で映画デビューし、2015年に「ブスと野獣」で連続ドラマ初主演。近年の出演作に「君の膵臓をたべたい」「トリガール!」「ポンチョに夜明けの風はらませて」「ちはやふる」シリーズ、大河ドラマ「おんな城主 直虎」などがある。2018年にはドラマ「今日から俺は!!」にも出演した。9月に「アイネクライネナハトムジーク」の公開を控えるほか、同月に東京・Bunkamura シアターコクーンで上演される舞台「アジアの女」へも参加する。
小芝風花(コシバフウカ)
1997年4月16日生まれ、大阪府出身。2012年にドラマ「息もできない夏」で女優デビュー。実写映画「魔女の宅急便」で映画初主演を務め、「ガールズ・ステップ」「天使のいる図書館」「文福茶釜」に参加した。NHK連続テレビ小説「あさが来た」や「マッサージ探偵ジョー」などのドラマにも出演し、「トクサツガガガ」では連続ドラマ初主演を務める。7月には主演したスペシャルドラマ「ラッパーに噛まれたらラッパーになるドラマ」が放送された。
堀田真由(ホッタマユ)
1998年4月2日生まれ、滋賀県出身。2015年にWOWOWのドラマ「連続ドラマW テミスの求刑」で女優デビュー。NHK連続テレビ小説「わろてんか」や「チア☆ダン」「3年A組 ―今から皆さんは、人質です―」に出演し注目を集める。「虹色デイズ」「36.8℃ サンジュウロクドハチブ」「あの日のオルガン」といった映画にも参加。主演作「プリズン13」が2019年8月に封切られるほか、出演した「かぐや様は告らせたい~天才たちの恋愛頭脳戦~」「108~海馬五郎の復讐と冒険~」「超・少年探偵団NEO -Beginning-」「殺さない彼と死なない彼女」の公開を控える。