大事にしているのは“人の縁”と“遊び心”
──逆に、プレイヤーとして変わらず大事にし続けていることは?
どちらかというと“人として”の話になっちゃうのかもしれないですけど、やっぱり人と人の縁は大切にしたほうがいいなと思いますね。今回、UHA味覚糖さんの「味覚糖のど飴 蜂蜜エキナセア」オフィシャル対談動画に、杉田智和さんが出演してくださったんですけど、まさか出てくれるとは思ってなかったんですよ。正直、クリアしなきゃいけないビジネス的な障壁がたくさんあるなと思ってたんですけど、「ノブくんのためならいいよ」と快諾してくださって。そんなふうに、最終的には人の気持ちが物事を動かすことってあるじゃないですか。だから僕としても、このご恩にはぜひとも報いたい。何か杉田さんが困ったときには……あまり困ることはなさそうな気もしますけど(笑)、なんとしてでも支えたい気持ちがあります。
──お芝居以前に、そういうところをずっと大事にしてきたし、これからもしていくということですね。
そうですね、縁は大切にしたいです。お芝居に関していうと、ずっと大事にしているのは“遊び心”ですね。キャラクターを演じるという行為は、自分の思う「このキャラクターのこういうところがよくないですか?」というプレゼンだと思っていまして。……というのも、声優って制作側からの指名がない限り、どんなに売れている人でもオーディションで役を勝ち取らなきゃいけないシステムなんですよ。そこで例えば、のど飴役のオーディションがあったとしますよね。いろんな声優さんが集まってそれぞれの作りあげた“のど飴像”を演じていくわけですけど、それはつまり「自分はのど飴というキャラクターのこういうところが魅力だと思う」という主張の応酬になる。そのときに“一般的なのど飴らしさ”で勝負しちゃうと、みんなだいたい同じような“のど飴っぽいお芝居”になってきちゃうんです。
──のど飴っぽいお芝居(笑)。
“いかにも”な感じを狙っちゃうと、可もなく不可もない芝居になりやすいということですね。だから、その人にしか出せないそのキャラクターの魅力をプラスしてあげる必要があるんです。例えば、甘くてミルキーなのど飴の役だとしたら“まったり舌足らず気味にしゃべる”が基本線になってくると思うんですけど、それだけで終わっちゃうとまずくて。「どこか“甘ったるすぎて気持ち悪い”くらいのニュアンスがあったほうがいいな」とか「ちょっと酸味を加えてみよう」とか、自分なりの“ちょい足しポイント”がないと印象には残りづらいんです。
──「のど飴ってこういうもんだよね」という固定観念に囚われるのではなく、それを踏まえたうえで、そのキャラクターでしか表現できない“クセ”を足してあげるイメージですかね。
そこに、なるべく自分の好みを反映させたほうがいい気はしますね。どれだけの遊び心を持って臨めるか、楽しめるかが大事になってきますし、それこそが役者をやっていてやりがいや楽しさを感じられるポイントでもあります。“違いを出す”ことだけが目的になっちゃうとそれはそれで違うんですけど、基本を押さえて筋は通しつつ、どれだけ遊べるかが勝負だと思いますね。
──その工夫によって、それまで誰も想像していなかったのど飴の演じ方が生まれるかもしれないし、それが新たなスタンダードになっていく可能性もありますもんね。
そういうことですね。そうなるのが一番の理想です。はい。
「なんでエキナセアだけないんだ?」と思っていた
──そんな声のお仕事を日々されている中で、のどをはじめとする体のケアとしてはどんなことをしていますか?
僕の場合はありがたいことにマルチに活動させてもらっていて、アフレコ以外にも歌を歌ったり、ラジオやイベントに出演したりもしていまして。基本的にはやっぱり体力勝負の世界だなとは思っています。だから日々のケアはとても重要で……ただ、なるべくのどを傷めないような発声を心がけてはいるんですけど、とくにお芝居の現場ではどうしても我を忘れて必死になってしまう場面も多いんですよ。これまたさっきの社会性の話になっちゃいますけど、タガが外れてしまう。例えばキャラクターが血だらけで叫んでいるシーンを演じるとしたら、こっちも同じように血だらけになってる気持ちで叫ばないと、感情が釣り合わないので。
──岡本さんといえば絶叫キャラ、というイメージも強いですしね。
そうですよね(笑)。キャラクターのことを大切に思えば思うほど、結果的に自分はのどを痛めつけることになってしまうケースが多々あるんです。そういうときのケアとしては、もちろんのど飴もなめますし、医療用のミストスプレーを使ったりもしていますね。もっと言ってしまうと、ステロイドを吸入器で直接声帯に塗布するという方法もあるんですけど、そこまでいっちゃうのはけっこうヤバい状態で。「次の日にライブがあるから仕方なく」とか、最後の手段みたいな感じでやむを得ず選択しています。
──それをしなくて済むように、日々のケアが重要になってくる?
おっしゃるとおりです。その状態に陥る前にどうにかしないといけない。声帯って粘膜なので、乾燥に弱いんですよ。ずっと潤っている状態が望ましいので、そうなるとやっぱりのど飴みたいな、ずっと口の中に気軽に入れておけるケア用品が重宝します。常に声帯が潤っている状態を保てますし、その湿度をどれだけ維持できるかが勝負、みたいなところはありますね。
──今回岡本さんがプロデュースされた「味覚糖のど飴 蜂蜜エキナセア」は、その用途を第一に考えて開発されたものということでいいんですよね?
はい。エキナセアというのはハーブの一種で、昔はエキナセアののど飴も市販されていたんですけど、なくなっちゃったんですよ。プロポリスやマヌカハニー、アズレン、カリン、カモミール、キキョウ、甘草などなど、今売られているのど飴の成分には本当にいろんな種類があるんですけど、エキナセアだけがなくて。
──そうなんですね。正直、あまり気にしたことがありませんでした(笑)。
もちろんこれが万能薬みたいなすさまじい威力を持っているということではなくて、「人によっては相性がいいかもね」というぐらいの話ではあるんですけど。僕にとってはエキナセアが一番相性がいいみたいで、原液みたいなものを家に常備しておいて、それをスポイトで取ってお茶に入れて飲んだりもしているんですよ。ありがたいことに、ほとんど風邪をひかずに済んでいます。まあ、エキナセアだけのおかげとは断言できないんですけど(笑)。単に運動をしてるからというのもあるかとは思うんですが、いずれにせよ「健康を維持しよう」という意識が一番大事なのかなとは思っていて。そういう生活を心がけるうえでの第一歩として、この「味覚糖のど飴 蜂蜜エキナセア」が皆さんのお役に立てたらいいなと。
──なるほど。人によって成分との相性があるから、市販ののど飴の中にその選択肢が増えてほしい思いもあったんですね。
そう、普通に売られててほしかったんですよ。「なんでないんだ?」という思いがずっとあったんで。なのでこれを作ることができて、本当にありがとうございますという気持ちです。
岡本信彦×UHA味覚糖
「味覚糖のど飴 蜂蜜エキナセア」発売中
プロポリス、マヌカハニーといったみつばち由来の成分に加え、岡本信彦いち押しのハーブの一種・エキナセアを配合。声のプロがこだわり抜いた、おいしく続けやすい味わいで、声のコンディションが気になるときや、のどの乾燥を感じるときにも手に取りやすい一品に仕上がっている。UHA味覚糖の通販サイト、スーパー、量販店などで取り扱われている。
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プロフィール
岡本信彦(オカモトノブヒコ)
10月24日生まれ、東京都出身。主な出演作は「青の祓魔師」(奥村燐役)、「僕のヒーローアカデミア」(爆豪勝己役)、「ハイキュー!!」(西谷夕役)、「鬼滅の刃」(玄弥役)、「葬送のフリーレン」(ヒンメル役)、「夢中さ、きみに。」(二階堂明役)、「えぶりでいホスト」(センイチ役)など。2009年に「第三回声優アワード」で新人男優賞、2011年に「第五回声優アワード」で助演男優賞を受賞した。2022年に声優プロダクション・ラクーンドッグを設立し、代表取締役に就任。声優として第一線で活躍しながら、事務所および声優養成所の運営を担う。2012年にアーティスト活動を開始し、2025年2月にはライブツアー「Love Culture」を東名阪で開催。ラジオパーソナリティなど、その活動は多岐にわたる。










