シズさんの演技はアニメで観たら絶対泣いてしまう(伏瀬)
──おふたりはもうアニメ本編はご覧になられましたか?
伏瀬 はい。まずざっくり感想を言うと、もうこれ以上は望めないぐらいにいい出来になったと思います。
寺島 おー! 大絶賛じゃないですか。
伏瀬 アニメになって、自分では想像していなかったよさが生まれたなと。ヴェルドラは、前野(智昭)さんの演技がハマって想像以上にいいキャラになりましたね。ドラゴンの威厳に加えて、コメディタッチな部分もあるキャラをイメージはしていたんですけど、あそこまでバッチリとハマるのかと。寺島さんの演じてくださった三上悟も良かったです。第1話はアフレコにもお邪魔して、演技を横で見ていたんですが「これはもういけるな」って、声を聴いていて思いました。
──リムル役の岡咲美保さんはどうですか? 37歳のおじさんが転生するわけですから、女性の岡咲さんがキャスティングされたのにも少し驚きました。
伏瀬 いろんな人が自分のイメージを持って読んでくださっていたはずなので、「男の声じゃないの?」という意見も当然あると思います。ただ見た目がかわいいスライムなので、あまりかわいらしくない声だと違和感がどうしても残ってしまうんですよね。それなら、突き抜けてかわいいほうがいいんじゃないかということになりました。
寺島 僕も初めてリムルの声を聞いたときは「あ、こういう声を選ぶんだ」って少し新鮮でした。岡咲さんの声って、ただかわいいだけの声じゃないと思うんですよね。マシンボイスというか、普通の人が生で出した声じゃない声に聞こえることがあって。生き物だけど生き物じゃないし、男だけど女の声だし、もうなんかわからんっていうところに光明が見えたような気がしました。
伏瀬 アフレコを聞いた時点で「あ、これで大丈夫だ」と確信できましたね。
寺島 本当にうまいことキャスティングしたなと思います。
──伏瀬さんはアニメの監修もされていると聞きました。ストーリーについてはいかがですか?
伏瀬 脚本は全部監修させていただいているのですが、かなりいい出来になっています。そこに絵がついて、声がついてと段々に良さが積み上がっていくわけだから、素晴らしいものができあがるのは当然だよなと。あとはそのクオリティがずっと続けば……(笑)。
寺島 いや、そこは心配ないですよ(笑)。
伏瀬 やっぱりシズさんが登場するあたりの話は特によかったですね。収録も終わっているのですが、花守(ゆみり)さんのシズさんの演技はアニメで観たら絶対泣いてしまうと思いますよ。アニメはマンガが原作ではあるのですが、コミカライズするときにあえて外していたシーンも取り入れているんです。シリーズ構成の筆安(一幸)さんが、マンガでは流れ的に描けなかったところをうまく拾ってきてくれていますね。シズさんの過去話まで入れて尺が足りるか心配していたのですが、今となっては入れて大正解でした。
──アニメで観るのが楽しみなシーンやエピソードがありましたら教えてください。
伏瀬 シズさんとリムルの最後の別れであるとか、魔王ゲルドを倒すシーンでのやり取りは、絵コンテを見ただけでもうるっときたので楽しみにしてほしいですね。
──寺島さんはどうですか?
寺島 いや、もう全部ですよ。全部早く観たいですね。キャラクターの見た目がファンタジー然としているのも作品の魅力なので、アニメのキャラクターデザインになったときに、ほかのモンスターたちもどういうふうになるんだろうというのが、今からすごい楽しみです。僕は三上悟役としてやることはやったので、あとはファンとして待つだけですね(笑)。
──三上はおそらく第1話だけの登場ですからね。
寺島 なので、もし僕を目当てに初めて作品を知ってくださって、アニメを観ようとしてくれている人がいたら、すみませんって思うんですけど(笑)。でもその反面「いい作品と出会えたぞ! ラッキーだな」というふうにアニメを観て思っていただけたらいいですね。
ああ、もうこういう話をいっぱい聞きたい!(寺島)
──そして、大変申し上げにくいんですが、もうそろそろお時間が……。
寺島 え! 延長でお願いします(笑)。
一同 (笑)。
寺島 公式サイトに掲載されているコメントを求められたときに「語り尽くせません」って言ったのは本当で、こうしてちゃんとインタビューをしていただいても語り尽くせないぐらいに魅力があるんですよね「転スラ」には。
──最後にファンとして聞いておきたいことはありますか?
寺島 いっぱいあるのですが、キャラクターデザインにどれぐらい要望を出しているのか聞きたいですね。ミリムの露出度が高いのはなんでだろうとか、ずっと気になっていました。ミリムのデザインすごく好きなんですよ。
伏瀬 あれは一番初めに、小説のイラストを書いてくださっているみっつばーさんに「僕のなかでこういうイメージなんです」と絵を見せていただいて。それでもう自分の中でも「無責任艦長タイラー」のアザリンのようなイメージになっていきましたね。
寺島 ああ、もうこういう話をいっぱい聞きたい! これを前編にして、後編もぜひ企画してください!
「転生したらスライムだった件」
- 放送情報
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TOKYO MX:毎週月曜24:00~
BS11:毎週月曜24:00~
tvk:毎週月曜25:00~
MBS:毎週火曜27:30~
- スタッフ
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原作:川上泰樹・伏瀬・みっつばー『転生したらスライムだった件』(講談社「月刊少年シリウス」連載)
監督:菊地康仁
副監督:中山敦史
シリーズ構成:筆安一幸
キャラクターデザイン:江畑諒真
モンスターデザイン:岸田隆宏
音楽:Elements Garden
アニメーション制作:エイトビット
- TVアニメ「転生したらスライムだった件」公式サイト
- 【公式】TVアニメ『転生したらスライムだった件』 (@ten_sura_anime) | Twitter
- TVアニメ「転生したらスライムだった件」アカウント公式 (@tensura_official) | Instagram
©川上泰樹・伏瀬・講談社/転スラ製作委員会
- 「転生したらスライムだった件①」
- 2019年1月29日発売 / バンダイナムコアーツ
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特装限定版 [Blu-ray]
19440円 / BCXA-1411 -
通常版 [DVD]
5832円 / BCBA-4931
- Blu-ray特装限定版特典
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- 原作者・伏瀬書き下ろし小説を収録した特製ブックレット(約50P)
- アプリゲーム限定シリアルコード
- キャラクターデザイン江畑諒真描き下ろし収納BOX
- マンガ版原作者・川上泰樹描き下ろしデジジャケット(両面描き下ろし)
- 映像特典:PV・CM集
- 音声特典:オーディオコメンタリー
- DVD通常版特典
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- アプリゲーム限定シリアルコード
- 寺島拓篤「Nameless Story」
- 発売中 / バンダイナムコアーツ
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初回限定盤 [CD+DVD]
1944円 / LACM-34798 -
通常盤 [CD]
1404円 / LACM-14798
- 伏瀬(フセ)
- 2013年に「転生したらスライムだった件」を小説投稿サイト・小説家になろうに投稿。2014年には書籍1巻がマイクロマガジン社より刊行され、2015年には月刊少年シリウス(講談社)にて同作のコミカライズ連載がスタート。そのマンガ版を原作としたTVアニメが2018年10月より放送されている。
- 寺島拓篤(テラシマタクマ)
- 12月20日生まれ。石川県出身。アクセルワン所属の声優・歌手。主な出演作は、「創聖のアクエリオン」(アポロ役)、「セイクリッドセブン」(丹童子アルマ役)、「うたの☆プリンスさまっ♪マジLOVE1000%」(一十木音也役)、「火ノ丸相撲」(辻桐仁役)など。TVアニメ「転生したらスライムだった件」オープニング主題歌を収録した8枚目のシングル「Nameless Story」が現在発売中。