“クールで大人カッコよく成長したセーラー戦士”と“サーカスの賑やかな世界観と敵たちのダークネスな雰囲気”の2つがメインコンセプトとなる今回のキャラクターソングアルバム。エターナルセーラー10戦士が歌う「Moon Effect」以外にもセーラー5戦士のキャラクターソングをはじめ、外部太陽系4戦士、アマゾン・トリオ、アマゾネス・カルテットが揃って歌うキャラクターソング、ちびうさとエリオスのデュエットといった多彩な楽曲が収録されている。ここでは「Moon Effect」以外の楽曲をフィーチャーし、それぞれのテーマや聴きどころを紹介する。
M1ETERNAL MYSTAR
スーパーセーラームーン(CV:三石琴乃)
作詞・作曲・編曲:CHI-MEY
スーパーセーラームーン/月野うさぎによるイントロダクション曲。サーカスやショーの口上をイメージしており、三石琴乃演じるスーパーセーラームーンが、ラップを織り交ぜながらキャラクターたちの楽曲をテンポよく紹介していく。幕が上がる前のワクワク感が味わえる一曲となっている。
M2formula in blue
スーパーセーラーマーキュリー(CV:金元寿子)
作詞:木葉あいり / 作曲・編曲:岡本武士
楽曲のテーマは「孤独・葛藤・成長」。「守るものがあると気付いたから 私はそう変われた この決意よ青く輝いて 選ばれた戦士」と歌詞にある通り、自分の弱さに打ち克ち、守るべきものについて再認識したスーパーセーラーマーキュリーの決意が伝わってくる。哀愁を漂わせたピアノ、スピード感を意識したドラムの音色によって、スーパーセーラーマーキュリーの心情の変化が表現された。繰り返されるギターのリフも耳に残る一曲だ。
M3Signpost
スーパーセーラーマーズ(CV:佐藤利奈)
作詞・作曲:SHOW / 編曲:SHOW、Mitsu.J
10代の女の子だったら誰もが抱くであろう、将来の不安と焦り。楽曲にはそんな感情に打ち克ち、セーラー戦士として大切なもののために戦うことを決意したスーパーセーラーマーズの姿が投影された。全体としてクールでカッコいいスーパーセーラーマーズを意識し、落ち着いた大人の雰囲気があるシティポップサウンドに仕上げられている。
M4Don't Look Back
スーパーセーラージュピター(CV:小清水亜美)
作詞・作曲・編曲:浅利進吾
スーパーセーラージュピターのキャラクター性を活かした「力強さ」がメインテーマ。80年代のディスコサウンドをベースに、少し強めのキックやベースが盛り込まれた。歌詞には「美しく強い心は どんな時も負けない」という凛とした姿勢と「願いが望みが 力になって未来を繋ぐのさ」という彼女の希望が描かれている。スーパーセーラージュピター/木野まこと役の小清水亜美には、歌録りの際、ジュピターが自分の中で描いている将来の夢や希望を意識するよう、スタッフより伝えられたとのこと。
M5I'm gonna be an IDOL!
スーパーセーラーヴィーナス(CV:伊藤静)
作詞・作曲・編曲:浅利進吾
スーパーセーラーヴィーナスのアイドルっぽさを全開に出したアグレッシブな一曲。歌詞には彼女のアイドルになりたいという夢や、セーラー戦士のリーダーとしての葛藤が描かれている。トラックは全体として明るいパンクロックをイメージ。メロウなコーラスからは、悩める彼女の雰囲気が感じ取れる。
M6夢色の初恋
スーパーセーラーちびムーン(CV:福圓美里)
&
エリオス(CV:松岡禎丞)
作詞・作曲・編曲:園田優
スーパーセーラーちびムーンとエリオスの初恋をテーマにした、アルバム唯一のデュエット曲。トラックからは、キラキラした初恋ならではの高揚感と切なさが感じられる。スーパーセーラーちびムーンの恋模様をベースに、お互いを思う気持ちがバランスよくかけ合わさっており、2人の恋を見守りたいような気持ちを抱かせる。
M7Astral Mission
スーパーセーラーウラヌス(CV:皆川純子)、
スーパーセーラーネプチューン(CV:大原さやか)、
スーパーセーラープルート(CV:前田愛)、
スーパーセーラーサターン(CV:藤井ゆきよ)
作詞:宮崎まゆ / 作曲・編曲:鈴木裕明
外部太陽系4戦士の心情の変化を軸にした、重厚感のある楽曲。劇場版の後編で描かれる外部太陽系4戦士の日常シーンは1A・1Bパート、日常を捨て再び戦士になる決意を表すシーンは1サビからラストまでの歌詞に盛り込まれている。「今目覚めた力に 星が動き出す」「これが宿命というのなら 導かれるままに受け止めよう」と、4戦士が歌い上げるサビは、決意の固さを思わせる。
M8Welcome to the circus
アマゾネス・カルテット
セレセレ(CV:上田麗奈)、パラパラ(CV:諸星すみれ)、
ジュンジュン(CV:原優子)、ベスベス(CV:高橋李依)
作詞・作曲・編曲:SHOW
アマゾネス・カルテットのアクティブさと、メインコンセプトにもあるダークネスな雰囲気が味わえるナンバー。イントロやブリッジのブラス・セクションからは、敵役としての不穏なイメージが感じ取れる。グルーヴ感を意識したアマゾネス・カルテット演じる上田・諸星・原・高橋の息の合った歌唱にも注目したい。
M9ドリームズ・アイ
アマゾン・トリオ
タイガーズ・アイ(CV:日野聡)、
ホークス・アイ(CV:豊永利行)、フィッシュ・アイ(CV:蒼井翔太)
作詞:MARIE(東京ゲゲゲイ) / 作曲・編曲:MIKEY(東京ゲゲゲイ)、安宅秀紀
サーカス団の動物であるアマゾン・トリオの、人間になりたいという夢を叶えた喜びと、その夢の儚さがテーマ。3人のキャラクターを引き出すため、かけ合いやハモリ、コーラスパートを多く用いられた。「一富士、ニ鷹、三トリオ」から始まるラップ部分では、日野・豊永・蒼井のコミカルな歌唱が楽しめる。
M10Ray of light
タキシード仮面(CV:野島健児)
作詞・作曲・編曲:Mori Zentaro
感情を揺さぶられる、エモーショナルで壮大なナンバー。合間に入るピアノの音からはタキシード仮面のエレガントさがうかがえる。歌唱を担当するタキシード仮面/地場衛役の野島健児には、タキシード仮面の優しさの中にある真の強さやセーラームーンを守りたいという思いを意識するよう、スタッフから提案されたという。野島の包容力溢れる歌声も聴きどころだ。