アニメ「プリンセス・プリンシパル Crown Handler 第1章」が4月10日より劇場上映される。本作は、2017年に放送されたTVシリーズ最終話のその後を描く完全新作。全6章で制作されることが決定している。
コミックナタリーでは続編への期待が高まる中で、メインキャストを務める古賀葵(アンジェ役)、関根明良(プリンセス役)、大地葉(ドロシー役)、影山灯(ベアトリス役)、古木のぞみ(ちせ役)の5名による座談会を実施。今作からアンジェ役を演じることになった古賀の心境や、放送終了から約2年半を経ても色褪せないTVシリーズの見どころなどを語ってもらった。アニメからチーム白鳩が飛び出してきたかのような和気あいあいとした彼女たちのトークから、制作現場の盛り上がりを感じ取ってほしい。
※9/24追記:本作の公開は2021年2月11日に延期となりました。
取材・文 / はるのおと 撮影 / 田村与
チーム白鳩再始動!
──今日はチーム白鳩の5人を演じる皆さんに、4月10日劇場公開となる第1章に向けて「プリンセス・プリンシパル」の魅力を語っていただけたらと思うのですが……インタビュー前の撮影の様子を見ていて感じたのですが、「プリプリ」の収録現場はいつもこんなに賑やかなんですか?
古木のぞみ そうなんですよ、主に大地さんが……。
大地葉 ちょっと待て! おい、古木!
一同 (笑)。
影山灯 この2人が主に賑やかで……。
大地 待ってください! まあ、みんな仲がよくいつもこんな調子です。
関根明良 アフレコ現場では、必ず皆さんに「相変わらず賑やかですね」って言われました(笑)。
大地 でも今回かなり久しぶりのアフレコだったからか少しギスギスしてるって言われなかった?
影山 「もうちょっと仲良くしてー」って岩浪さん(音響監督)に言われたね。「白鳩が仲悪いみたい」とか(笑)。
大地 「距離感がすごい」とかも。
関根 そんなことないのにね!
──そんな中で古賀さんは、今回の「プリンセス・プリンシパル Crown Handler」からアンジェ役を務めることになりました。チーム白鳩の輪の中に飛び込まれて、どう感じましたか?
古賀葵 いや、もう賑やかだなって……(笑)。すごいんですよ。アフレコのときよりも休憩時間のほうが言葉がすごく飛び交ってて。「みんな、喉が強いな」と。
大地 喉の心配されてた(笑)。
古賀 すごく賑やかで楽しくて、早く慣れようと思いました(笑)。
古木 無理させてごめんね! でも、これからもどんどん巻き込んでいくね。
──演じるにあたって、古賀さんはアンジェをどういうキャラクターと捉えましたか?
古賀 あまり感情を表に出さず、自分の中に抱え込むキャラですよね。自身を嘘で全部固めている子というイメージが強かったです。その中でも秘密を分かち合うプリンセスやチーム白鳩の3人と触れ合う中で、仲間思いなところが垣間見えるのが魅力的でした。ただTVシリーズでみんなとの距離感が少しずつ変わっていったので、続編では以前のアンジェを意識しつつも新しいアンジェを作っていこう……「やるぞ!!」っていう感じでした。
古木 アフレコで聴いていて、本当にアンジェだった。全然違和感がなかった。
大地 すごく研究してきてくれている感じがあったよね。
古賀 あー、恥ずかしい……。でも、ありがとうございます!
──2019年9月に公開された第1章の特報映像で初めて古賀さんのアンジェの声を聞けましたが、アンジェの特徴を捉えられていてとてもよかったですよね。
古賀 そう思ってもらえたら何よりです。
──ちなみに「プリプリ」ってかなり頭を使う作品だと感じますが、その辺りについてどんな印象がありますか? プリンセスとアンジェが入れ替わっている設定とか、個人的には「今、どっちがアンジェでどっちがプリンセスだっけ」と考えちゃって。
古賀 わかります、私も第1章の台本を読んでいて思いました。「ここは今アンジェだけど、アンジェではないんだよな」みたいなこと。
関根 それで「どっちが演じるんだろう」とか考えるよね。
大地 だから、2人とも全部チェックしてたもんね。それでアフレコ当日にスタッフさんに「どっちでしょう?」と聞くという。
関根 TVシリーズのときは「どっちも録っておきましょう」ということもあったので、全部チェックするようになりました。今回も2人で「ここはたぶん私だと思うんだけど……スタッフさんに聞きましょう!」なんて相談していました。
影山 私、アフレコ現場で「アンジェとプリンセスは相談することが多いから隣のほうがいいよね」って席を替わりましたもん。
続編にポロリはあるか!?
──古賀さんが観ていて感じた「プリプリ」の魅力はありますか?
古賀 魅力……私はTVシリーズは視聴者として観ていて、全話楽しかったんですよね。全部が短編映画みたいな感じで、毎回見どころがあって。
影山 あおちゃんの一番好きな話は?
古賀 うーん、アンジェとプリンセスが幼少期のときに入れ替わる話かな。
──第9話「case20 Ripper Dipper」ですね。
古賀 アンジェが、プリンセスがどれだけ大変だったかを語っているシーンがすごく印象に残っていて、なんか滅茶苦茶「プリンセスッ!」ってなる。
古木 感極まってる(笑)。
古賀 「アンジェだからプリンセスのことをそこまで思えるんだろうな」と感じて、すごく心臓を掴まれたような、息が苦しくなるようなエピソードでした。
影山 その話を観たあとに第2話「case1 Dancy Conspiracy」の2人の再会シーンを観ると、ゾワッてしますよね。
古賀 わかります!
影山 あの、合言葉のように、お互いを確認し合うようにしゃべってるのが……。
古賀 すごくいい。
関根 あれはね、ダメ。何回観ても泣いちゃう(笑)。
──そういったシリアスな回も多い中で第8話「case11 Pell-mell Duel」が放送されたときは、そのギャップに驚きました。
影山 そうでした、プリンセスを筆頭にみんなで相撲してましたね。
古木 ちせの漬物が臭かった回ね。「くっさーー!」ってベアトリスが変な指使いで鼻の穴を塞ぐやつ。ああいう、ちょっと箸休め的な話が入るのもいいよね。本当にうまくできている。
大地 ほんと、ほんと。
──ただ、大地さん演じるドロシーはコメディチックなところがありませんでした。
関根 確かに、重い話が多いよね。
大地 うん。だってドロシーのコメディなところって、第2話の最初に喫煙者のふりしてタバコを吸って、めっちゃゲホゲホしてたところくらいしか思い浮かばないもん。本人は暗い部分を見せずに明るく生きてるけどね。そこが彼女の魅力だし、「儂が側にいるぞー!」みたいな気持ちになる。
古木 儂(笑)。
大地 でもドロシーはもう少し人に頼ってほしいよね。なんだかんだで自分で抱えがちじゃない。人には「相談しろよ」なんて言ってるくせに自分はあまり相談しないタイプじゃん。やっぱり守らねば!
影山 私はドロシーがお色気担当なところが好きかな。色仕掛けでおっぱいをバンッて出して、それを見た兵隊さんが「は、はいぃぃ!」ってなるところとか。ああいうポップなシーンはすごく好き。
大地 いいよね。でも色仕掛けするシーンも意外と少ないんだよね……。けっこうレア。だから続編であるかどうか、ファンの方には注目してほしいです。それが来たら「お、来たぞ!」と思ってもらって。
影山 「よっ、お家芸!」って? 果たしてポロリはあるのか!?
大地 (笑)。こんなノリで大丈夫ですか、このインタビュー?
──チーム白鳩の仲の良さが伝わるので大丈夫です(笑)。
次のページ »
世界中の人間にトラウマを植え付けた第7話
2021年2月4日更新