宮野の考察に「わーッ」

──アフレコ現場の様子はいかがですか？ 発表されているキャストの数が、48名と非常に多いですが……。

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堀江　クラス2つ分ですもんね。でも最初の何回かだけでしたよね、多かったのって。

宮野　最初のうちはスタジオも入れ替え制でしたね。「『無印』の皆さん、どうぞ」って呼ばれて中に入って、「次、『終極』の皆さんお願いします」って言われて。僕だけ残ってましたけど。まあ、あまり口に出したくはないことですが……みんないなくなっていくんですよ（笑）。

堀江　序盤で離脱しちゃう方もたくさんいらっしゃるし、クラスが違うと会わない回もありますし。やりにくさは感じなかったですね。

宮野　共演者同士で話す時間も多いんですよ。作品やキャラクターの考察を話し合ったりしながら、和気あいあいと進めています。

堀江　怖い作品だからこそ、ツッコミを入れながら見てる部分もありますし。

宮野　そうそう。アニメの中ではいがみ合ったりしてるけど、現場はちゃんと仲良くしていますよってことを、言っておかないと（笑）。

──共演者同士でというのは、具体的にどんなことをお話しになるんですか？

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宮野　エピソードがぎゅっと凝縮されているので、展開がスピーディなんです。伸明としては、速いテンポで進む中でもしっかり感情の流れの整合性を取りたい。それがうまくできてるかなって、悩むことがあるんです。そういうとき堀江さんに相談すると、「宮野さん、とても素敵でしたよ……！」とか「私はよかったと思います」って、必ず言ってくれるんです（笑）。

堀江　違うんです、宮野さん……なんていうかズルくて。悩んでるって言いながらも完璧だから、後ろから見ていても「わーッ」って感心しちゃうんです（笑）。逆に私が、これはどういう気持ちなんだろうって悩んだときも、宮野さんに相談に乗ってもらってます。

宮野　自分のキャラクターのことって、案外わからなくなっちゃう時もあるんですよね。

堀江　ありますよね。そういうときに、宮野さんに「これってどう思いますか」って聞くと、「これはこうだからこうで」と筋道立てて言っていただけて、「なるほどね！」と思わせていただくことが多いです。よく話を聞いてくださるんです。

宮野　話くらい、いつでも聞きますよ（笑）。

堀江　そのうちプライベートなことも相談したりして……（笑）。そのくらいこの作品を読み込まれていて、的確な返事をくださるんです。人の生き死にが描かれている作品でもありますし、向き合う側としても真剣にならざるを得ないなと。

宮野　そうですね。制作サイドともしっかり話し合いながら進めさせていただいています。僕らの意見も聞いてくださるので、とてもありがたいです。

「楽しんで！」とは言いづらいけど、とにかく刺激されるはず

──最後に、アニメを楽しみにしている読者へメッセージをお願いします。

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宮野　人気コミックのアニメ化なので、アニメへの期待値も高いかと思うんですが、原作をすでに読まれている方にも、話の構成だったり、僕らのお芝居だったり、「王様ゲーム The Animation」ならではの魅力というものをしっかり感じていただけるのではないでしょうか。結構ショッキングで殺伐としたお話なので、気軽な気持ちで「楽しんでください！」とは言い難いんですけど（笑）、作品の魅力はしっかり伝わるようにと、スタッフ・キャスト一丸となって臨んでいるので、ぜひ観ていただきたいです。

堀江　「王様ゲーム The Animation」、観る人によっていろんな見方ができる作品だと思っていて。理想を言えば自分も伸明みたいになれたらいいなと思うけど、自分が実際あの環境に置かれたらどうなってしまうか、やっぱりわからないじゃないですか。強く振るまえる人もいれば、混乱して泣き出してしまう人もいる。アニメを観てくださる皆さんも、「あ、俺こいつには共感できるな」ってキャラクターがきっといると思うんです。ショッキングなシーンも多いですけど、その中から何か大切なものを見つけて、すくいとれるような作品になったらいいなって思います。宮野さんもおっしゃるように、「楽しんでください！」とはちょっと違うかもしれないんですけど……。

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宮野　難しいですよね（笑）。でも、ぜひ観ていただいて、僕らのメッセージを感じてほしい。きっといろんな感情が刺激されると思います。

堀江　ですね。あとは本当に、なぜこんなことが起きてしまったのかとか、彼らはどうしていくんだろうっていうストーリー展開に、ハラハラドキドキしてほしいです！