2008年にスタートしたアニメ「とある」シリーズ。本編にあたる「とある魔術の禁書目録」以外にも、スピンオフ作品の「とある科学の超電磁砲」「とある科学の一方通行」がアニメ化され、延べ120話以上のアニメが制作されてきた。ここでは、ゲームを始める前におさらいしておきたい、アニメ「とある」シリーズの歴史を紹介しよう。

「とある魔術の禁書目録」

2008年10月から2009年3月にかけて、全24話が放送されたTVアニメ第1期。舞台は230万人弱の総人口のうち、約8割が学生という学園都市。そこで暮らす学生たちには超能力を発現させる特殊なカリキュラムが組まれ、その能力ごとに「無能力（レベル0）」から「超能力（レベル5）」までの6段階査定がされていた。主人公・上条当麻は、自分の右手に宿る、異能の力ならなんでも打ち消す「幻想殺し（イマジンブレイカー）」のせいで、無能力者として扱われていた。そんな上条は、10万3000冊の魔道書を記憶しているという少女・インデックスに出会ったことから、学園都市を統べる「科学」サイド、インデックスに連なる「魔術」サイド双方の事件に巻き込まれていく。

「とある科学の超電磁砲」

2009年10月から2010年3月まで放送された「とある魔術の禁書目録」のヒロインの1人・御坂美琴を主人公にしたスピンオフ作品。14歳の女子中学生・美琴は学園都市でも7人しかいない「超能力（レベル5）」の1人であり、電撃を操る能力の強大さから「超電磁砲（レールガン）」の通称で知られていた。「禁書目録」同様、学園都市で起きる事件を解決していく一方で、美琴の通うお嬢さま学校・常盤台中学の後輩・白井黒子、事件を通じて知り合った初春飾利、佐天涙子らとの日常生活も多く描かれるなど、「禁書目録」とは異なる作風のアニメになっている。

「とある魔術の禁書目録Ⅱ」

2010年10月から2011年4月まで放送されたTVアニメ第2期。当麻はインデックスを救うために、彼女にかけられていた魔術を破壊し、その代償として自分の記憶を失ってしまっていた。記憶を失っていることを知られないように日々を過ごす当麻だったが、その不幸体質からか、さらに大きな事件に巻き込まれていく。後のシリーズでも活躍することになる結標淡希、浜面仕上や、強敵となる組織・神の右席などが登場。暗部組織の陰謀など、スピンオフ作品「とある科学の一方通行」につながる物語も描かれている。

「劇場版 とある魔術の禁書目録
-エンデュミオンの奇蹟-」

2013年2月23日に公開された「とある」シリーズ初の劇場版。学園都市製の宇宙エレベーター・エンデュミオンの完成を目前に控えたある日、当麻とインデックスが無能力者の少女・鳴護アリサと出会ったことから物語が始まる。自身の曲がエンデュミオン開通キャンペーンのイメージソングに大抜擢され、喜ぶアリサだったが、そこに本来敵ではないはずのステイルが襲いかかってくる。大きな陰謀に巻き込まれるアリサを救うために奔走する当麻。魔術サイドと科学サイドの間で戦争を引き起こしかねないというアリサの正体とは……。

「とある科学の超電磁砲S」

2013年4月から9月まで放送されたアニメ「超電磁砲」第2期。アニメ「禁書目録」第1期で描かれた、美琴のクローン・妹達（シスターズ）とアクセラレータを巡る物語を、美琴の視点から再構成して描く「妹達（シスターズ）編」を中心に展開された。また「超電磁砲」アニメ1期の後半と同じく、原作者・鎌池和馬監修のアニメオリジナルストーリーも放送。2010年10月にはOVAが発売され、2018年にはアニメ「超電磁砲」第3期の制作も発表された。

「とある魔術の禁書目録Ⅲ」

2018年10月から2019年4月まで放送。TVアニメ2期より8年ぶりの続編となる第3期では、魔術サイドの十字教最大宗派のローマ正教が、当麻の存在に目を向けることに。原作小説がひとつの区切りを迎える、強敵「神の右席」との激しい戦いに当麻が身を投じていく。今作では浜面仕上、アクセラレータなど過去のシリーズに登場したキャラクターが当麻と並ぶ主人公として描かれ、フランス、イギリス、ロシアと戦いの舞台も世界へと移っていく。

「とある科学の一方通行」

2019年7月に放送開始。学園都市に7人しかいない「超能力者」の中でも、飛び抜けた能力を誇る最強の能力者・アクセラレータを主人公にしたスピンオフ作品だ。「とある魔術の禁書目録」第5巻以降から物語はスタート。ラストオーダーを救った際に負った脳の損傷のために、入院生活を送るアクセラレータは、ある日魔術師の少女エステル＝ローゼンタールと出会う。彼女との出会いにより、陰謀渦巻く戦いへ巻き込まれることになったアクセラレータは、ラストオーダーを守るためその最強の能力を振るい、邪魔をする敵を悪逆無道に叩きつぶしていく。