僕も渡さんの気持ち、なんとなくわかる(山田)
──登場する中で、共感できるキャラを挙げるとしたら誰でしょうか。
塚本 俺は意外と渡に共感できる。実際、亭主関白っぽいところは自分にもあると思うし。もし奥さんに浮気されたら、多分キレるだろうし(笑)。さっきも言ったように結果的には許してしまうことにはなるだろうけど、でも渡の感情みたいなものは理解できるなって。
山田 僕も渡さんの気持ち、なんとなくわかるなと思いますね。
中村 へえ、そうなんだ。
山田 結構、男性陣は渡さんの気持ちわかるんじゃないかな。
塚本 どっかに秘めてるよね、きっと。
山田 理性もあるし我慢もすると思うけど、気持ちはすごくわかる。
中村 「黙れ、アバズレ女!」とか言う? 嫁捕まえて。
山田 (笑)。いや、言わないですけど。そのワードのチョイスはわかんないっすけど。
中村 浮気相手の男に向かって「この腐りきった汚い男が!」って。すごいセリフだよね(笑)。
山田 渡さんのワードのチョイスは怖すぎますけど、でももし同じ状況になったら気持ちは一緒だと思うんですよ。
中村 そうなんだ。僕はハルちゃん(春田龍馬)ですかね。平和主義者なんです、僕は。ハルちゃんはとにかくいい人じゃないですか。いい人で終わっちゃいそうな気もするけど、それはそれでいい気がするんだよね。
塚本 意外とおいしいよね。かわいそうすぎず、報われすぎず。視聴者からは好かれるっていう。俺は一番共感できないのは純平かな。あんまり「好き」とか「愛してる」とか軽々しく言うやつ、好きじゃないんですよ。純平って、浮気する前からずっと言ってるじゃん。だから本当にやばくなったときに効果がないんですよね。
中村 たしかに。
塚本 普段は言わないやつが言う「本当にお前しかいないんだよ」ってのは、説得力があるじゃないですか。もちろん、普段から言うのも嘘じゃないだろうし、それも純平なりの優しさなのかなと思うけど、優しいだけじゃダメだからね、人間って。
ずっと一緒にいるって言ったのに、あいつは……(山田)
──では最後に、塚本さんはご結婚されてますけども、皆さんが結婚相手に求めるものを1つ挙げるとしたらなんでしょうか。
塚本 1つだけ? えーっと、テリトリーを汚さない。
中村 汚すっていうのは物理的にですか?
塚本 物理的にもまあそうだけど、侵さないってことだな。お互いの時間と空間を持つこと。
中村 既婚者の意見だなあ。
山田 僕は……なんかきれいごとに聞こえるかもしれないですけど、一緒にいると決めたらからには、ずっと近くにいてほしいです。
塚本 まあ廊下は歩かれたくないよね。
山田 そうですね……(笑)。
──廊下というのは?
中村 いや、学生のときに付き合っていた彼女が、別の男と手を繋いで廊下を歩いてるのを見たんだそうですよ。
──それはそれは……。
塚本 ずっと一緒にいるって言ったのにね。
山田 ずっと一緒にいるって言ったのに、あいつは……。
中村 (笑)。
山田 いや、でもなんか本当にそんな感じで、いいことも悪いことも、ずっと一緒にいれば乗り越えていけると思うんですよ!
塚本 うん、気持ちはわかるよ(笑)。
中村 僕は細かいこと言うけど、ドラマとか映画とかを一緒に観ているときにソワソワしない人。どんでん返しとかがあるストーリーで、こっちは「知ったらどんな顔するかな」って思いながら一緒に観てるのに、横見たら携帯いじってたり、字幕を目で追ってなかったりされると「ちゃんと観てない……?」ってなる。
山田 (笑)。
塚本 ああ、わかるなあー。それって、自分の経験から?
中村 はい、経験上です(笑)。先に「ここ、いいとこだから」って話をしちゃうとハードル上がるし、こっちは秘かにリアクションを楽しみにしてるのに、「あれ、なんかやりだしたな……」ってなるとがっかりするじゃないですか。
塚本 わかるわあ。それ、超ある。
中村 で、そういうやつに限って「話の筋わかんなかった」とか言うんですよ。「あの役なんだっけ、デイブ? ボブ?」みたいな。
山田 俺は、巻き戻すタイプだな。ちゃんと見てよって言っちゃいます。
中村 で、廊下で手を繋がないでって?(笑)
塚本 トラウマを掘り起こしてる(笑)。
山田 いやもう、その話やめてくださいよ(笑)。
- こやまゆかり・草壁エリザ
「ホリデイラブ~夫婦間恋愛~⑥」 - 発売中 / 講談社 / DeNA
浮気の状況説明の食い違いに納得せず、純平と里奈を執拗に追及し続ける渡。その陰湿な責めに耐えきれなくなった杏寿は、彼が望む“真実”を話すよう純平に促した。過ちを認め「真剣につきあっていた」という純平の言葉に、喜びを隠せない里奈だったが、2人が別れずやり直すことを知ると、杏寿の“一夜の過ち”を暴露してしまう。さらに軋む2組の夫婦、その先にあるのは……。
- ドラマ「ホリデイラブ」
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放送日程
- テレビ朝日系列にて毎週金曜23時15分放送
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スタッフ
- 原作:「ホリデイラブ~夫婦間恋愛~」(こやまゆかり・草壁エリザ/DeNA「マンガボックス」連載)
- 脚本:渡辺千穂
- ゼネラルプロデューサー:大川武宏(テレビ朝日)
- プロデューサー:飯田爽(テレビ朝日)、木曽貴美子(MMJ)
- 演出:松田礼人(ドリマックス・テレビジョン)
- 制作:テレビ朝日、MMJ
キャスト
- 高森杏寿:仲里依紗
- 高森純平:塚本高史
- 井筒渡:中村倫也
- 井筒里奈:松本まりか
- 黒井由伸:山田裕貴
- 小泉駿:飯島寛騎
- 一ノ瀬真人:岡田龍太郎
- 坂口麗華:壇蜜
- 春田龍馬:平岡祐太
- ほか
- 塚本高史(ツカモトタカシ)
- 1982年10月27日生まれ、東京都出身。サンミュージックプロダクション所属。ドラマ「職員室」で俳優デビュー。映画「バトル・ロワイアル」、ドラマ「木更津キャッツアイ」、映画「タイヨウのうた」などに出演。待機作には、映画「輪違屋糸里~京女たちの幕末~」などがある。
- 中村倫也(ナカムラトモヤ)
- 1986年12月24日生まれ、東京都出身。トップコート所属。2005年に映画「七人の弔」で俳優デビュー。映画「星ガ丘ワンダーランド」、舞台「ライチ☆光クラブ」、映画「3月のライオン」、映画「伊藤くん A to E」などに出演。待機作には、映画「孤狼の血」、NHK連続テレビ小説「半分、青い。」などがある。
- 山田裕貴(ヤマダユウキ)
- 1990年9月18日生まれ、愛知県出身。ワタナベエンターテインメント所属。2011年に特撮ドラマ「海賊戦隊ゴーカイジャー」で俳優デビュー。「闇金ドッグス」シリーズ、映画「ストロボ・エッジ」、「青空エール」、「闇金ウシジマくんPart3」、「HiGH&LOW」シリーズなどに出演。公開待機作に、映画「となりの怪物くん」、映画「あの頃、君を追いかけた」などがある。