コミックナタリー Power Push - 清水茜「はたらく細胞」
赤血球にも、白血球にも、キラーT細胞にも仕事(ドラマ)がある!細胞擬人化マンガを描く新鋭、“キャラ設定の秘密”を語る
はたらく細胞図鑑
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赤血球
血液の40%を占める成分で、ヘモグロビンを多く含むため赤い。血液循環によって酸素を体中の細胞に運搬する配達人。外敵に抵抗する術を持たないが、大事な役割を果たす。赤血球の3803番は白血球(好中球)の1146番と体内でよく遭遇する。
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白血球(好中球)
外部から体内に侵入した細菌やウイルスなど、異物の排除が主な仕事。白血球にもいくつか種類があり、その中で多数を占めるのが好中球。作中で活躍する1146番は、真っ白な軍服風の作業着に真っ黒な目を持つ一見怖いお兄さん。しかし、赤血球や他の細胞が困っているところに颯爽と現れて素早く仕事をこなす、クールな仕事人。
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キラーT細胞
細胞傷害性T細胞ともいう。ヘルパーT細胞の命令によって出動し、ウイルスや癌に乗っ取られた感染細胞を異物として排除する。細胞ごと殺してしまうため、「殺し屋」として恐れられているが、意外と憎めない性格。白血球の一種であるリンパ球の一種であり、好中球とも仲間。
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好塩基球
白血球の一種。全白血球数の1%未満程度と言われる。特定の抗原に出会うことでアレルギー反応を引き起こすとされ、好中球と好酸球を問題部位に引き寄せる作用も。まだまだ謎が多く、作中でも顔が半分マスクで隠れている。
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マスト細胞(肥満細胞)
過剰に作られたIgEに対して、ヒスタミンやロイコトリエンなどの化学物質を分泌する。肥満細胞とも呼ばれるが肥満とは関係ない。作中では黒髪ロングのちょっとぽやっとしたお姉さん。
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B細胞
細菌やウイルスなどの抗原に対し、抗体という武器を作り、戦うリンパ球の一種。作中では少年の格好をしている。
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血小板
血管が損傷したときに集合して、その傷口をふさぐ血液成分の一種。一般的な細胞に比べて小さく、「はたらく細胞」では幼児の格好をしている。
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好酸球
白血球の一種。全白血球数の数%程度といわれている。他の白血球同様貪食作用は持つが、非常に弱く、そのことをコンプレックスに思っている。しかし、寄生虫感染時には実力を発揮する。寡黙だが使命感に溢れる女の子。
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樹状細胞
細菌や、ウイルス感染細胞などの断片といった「抗原」の存在を、他の免疫系の細胞に伝える役割を持つ。「はたらく細胞」では木の中に駐留している警備員さん。未熟なT細胞を元気づけて「ある形態」に変化させる働きも……。
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ヘルパーT細胞
外的侵入の知らせを受け、外的がどんなものであるかという情報をもとに、侵入した敵に的確に攻撃できるように戦略を決める司令官。キラーT細胞に出動命令を出すなど、自分は前線に出ないものの、とても重要な役割を果たしている。
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記憶細胞
抗原の免疫を記憶しているリンパ球。病原体からの攻撃を受けたときに変化して、その病原体に対する攻撃を引き起こす。第2話では、スギ花粉の侵入に対し、大いなる災いが訪れることを予言した。リアクションがちょっと大げさ。
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NK細胞(ナチュラルキラー細胞)
全身をパトロールし、がん細胞やウイルス感染細胞などを見つけ次第攻撃する。キラーT細胞などの他の攻撃性リンパ球と異なり、司令を受けずに動ける。腕力が強く、姉御肌で、一匹狼。キラーT細胞とは仲が悪く見えるが……。
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マクロファージ
白血球の一種。細菌などの異物をとらえて殺し、抗原や免疫情報を見つけ出す。死んだ細胞や細菌などを片付ける掃除屋さんでもある。おっとりした見た目に反し、高い殺傷能力を持ち、風邪やインフルエンザのウイルスをバンバン倒す。
人間1人あたりの細胞の数、およそ60兆個! 白血球と赤血球を中心とした体内細胞の人知れぬ活躍を描いた話題の細胞擬人化マンガ、待望の第2巻発売。この世界(体)を脅かす脅威の細菌やウイルス、そして驚異の新キャラ(細胞)も続々登場。