コミックナタリー Power Push - 原作:LINK 漫画:宵野コタロー「終末のハーレム」
キャラの個性をフェティシズムをもって描く
ほぼすべての男性が死滅してしまった世界を舞台にした、LINK原作による宵野コタローのエロティックサスペンス「終末のハーレム」。同作はその過激なセクシー描写で話題を集め、少年ジャンプ+「いいジャン!ランキング」の総合ランキングで、トップを独走し続けている。
コミックナタリーでは12月31日の単行本2巻刊行に合わせ、同作の特集を展開。光や湯気などによってセクシーシーンに修正が施された連載版と、“無修正”で収録される単行本版を比較しながら作品を紹介するほか、宵野にインタビューを実施した。インタビューでは「終末のハーレム」執筆の経緯にはじまり、「エロさのパワーアップ」を目指しているという作画のポイントについて語ってもらっている。
取材・文 / 宮津友徳
目覚めたのは男女比率5対50億の世界
科学技術の発展と新エネルギーにより、ほとんどの人間が生活を維持するための労働から解放された近未来。「細胞硬化症」と呼ばれる病気に侵された青年・水原怜人は、特効薬が開発されるまでの間を、コールドスリープ状態で過ごすことになる。
連載と単行本、比較するとこんなに違う?
骨太なSF描写はもちろん、宵野コタローによるセクシーな描写も「終末のハーレム」の大きな魅力。同作の単行本には連載時に光や湯気、謎のノイズによって修正が施されたヒロインたちのあられもない姿が、“無修正”の状態で収録されている。ここでは連載版と単行本版の比較画像を宵野のコメントとともに掲載して、その違いについて解説していく。
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幼馴染みそっくりな女性が突然ベッドに
コールドスリープから目を覚ました怜人の前に、幼馴染みである絵理沙にそっくりな女性・美来が、怜人の世話や外界との接触におけるコンタクトを担当する「専属担当官」として現れる。出会いの日の夜、美来は怜人の部屋を訪れ、彼の子種を要求するが……。連載時には髪で隠れていたバストトップが、単行本では露わになる。
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お風呂場に現れたのは胸の大きいお姉さん
1人風呂場で今後のことを思い悩む怜人のもとにやってきた、胸の大きな女性・朱音。彼女は動揺する怜人に迫り、その大きな胸を無理やり押し付ける。風呂場のシーンではお約束の湯気も、単行本では曇りなくクリアに。
相手に胸を押し付けることで、
その柔らかさを表現できるように描きました。 -
欲情した女性たちが襲いかかる
全世界の統治権を司る「United Women」の日本支部を訪れた怜人は、罠にはめられ気絶させられてしまう。椅子に拘束された状態で目を覚ました怜人に、欲情した女性たちが襲いかかる。宵野が「楽しんで描いた」という淫猥なシーンの顛末を“無修正”版で堪能しよう。
私から「女性に首輪を付けたい」ってリクエストをしたりもしました。このシーンはすごいセリフも出てくるけどいいのかな(笑)。
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単行本には描き下ろしの濡れ場シーンも
単行本には描き下ろしの濡れ場シーンも収録。2巻には生存する5人の男性の1人である火野恭司と、彼に付き従う少女の濡れ場が4ページにわたって描かれる。
- 原作:LINK 漫画:宵野コタロー「終末のハーレム(2)」 2016年12月31日発売 / 集英社
- コミック / 626円
- Kindle版 / 600円
MKウイルスの特効薬開発に着手した怜人だったが、 偶然見つけた絵理沙からのメッセージで衝撃の事実を知る。
一方、女性による統治機構・ UW日本支部の上層部はメイティングしない怜人に業を煮やし、そのうちの一人が甘美な罠を仕掛けるが……!?
そして、第3の男が目覚める……!
宵野コタロー(ショウノコタロー)
12月24日生まれ。成年向けマンガとして「発情ベイビー」「テイクアウトハニー」などのタイトルを上梓。一般誌での連載作に「To LOVEる -とらぶる-」の長谷見沙貴原作による「スタプラ!NG♪」や、「僕は先輩に女装を強いられています。」など。2016年5月に少年ジャンプ+にて、LINK原作による「終末のハーレム」をスタートさせた。
美来は胸が大きいので、
そこを生かせるような構図やポージングを考えています。