コミックナタリー PowerPush - ドラマ「アオイホノオ」
稀代のクリエイターの青春描く熱血ドラマ 原作者・島本和彦、撮影現場を完全レポート!!
札幌を拠点に、超多忙な執筆生活を送っているはずの島本。しかしコミックナタリーは、そんな島本が都内の「アオイホノオ」の撮影現場へやってきて、日夜見学しているという信じがたい情報をキャッチした。さっそく某日、撮影現場に我々が足を運ぶと、果たしてそこには島本の姿が。取材班はこれ幸いと彼に頼み込み、なかなか見ることのできないドラマの現場を案内してもらった。
撮影現場は、想像を超えた熱気に溢れていた
この日の撮影は焔モユルが住んでいる下宿を再現するべく、元は寮であった建物を借りて行われていた。音声の都合から充分な空調がかけられない建物の中は、入った瞬間熱気でムンムン。スタッフやキャストが、この作品に掛けている熱量が染み出しているようにも思えた。
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撮影スタッフが、準備やモニタリングのために詰めていた大広間。中央に鎮座するのが、福田雄一監督だ。
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監督席の後ろに設えられた、前代未聞の“原作者席”に陣取ってしゃべりまくる島本。とにかく黙っていられないらしい。
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同じ部屋の後ろにはお弁当がずらり。島本はなぜか、この日いちばんいい笑顔でメニューの札を掲げてくれた。
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小道具を担当するスタッフのタブレットには、あの伝説のオープニングアニメが上映された第20回SF大会こと「DAICON3」のロゴマークがチラリ。
ここに陣取れば放映より一足先に、ドラマを楽しめるわけです。えっ、口を出しまくってる? そんな撮影の邪魔になることはしませんよ! なるべく空気のように、透明人間がのぞいているような気分でいるように心がけているんですけどね。
島本和彦、ハーロックの名セリフをいい声で読む
取材の際現場では、柳楽優弥演じる主人公・焔モユルが「宇宙海賊キャプテンハーロック」のセリフに聞き入るシーンを収録中。後から入れる予定のハーロックのセリフについて、その長さを計るために誰かが読み上げる必要が生じた。そう聞くや否や「僕、読みます! 読みたいです!!」と名乗りを上げ、廊下を走って行く島本。
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「どこを読めばいいんですか?」と、入念な確認を怠らない。
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ハーロックの長セリフも、持ち前の美声で難なくこなし一発OK。
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終わった後はなぜか悔恨の表情を浮かべ、ひとり反省会を行っていた島本。念のために言っておくと、彼の声がドラマ本編に流れることはない。
いやーやりたかったんですよ、俳優さんの演技の最中に、仮でアナウンスを読むやつ!! 監督、ありがとうございます! でも、聞いていてどうでした?(横にいた撮影スタッフに)もう少しゆっくり読めばよかったかな?
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- ドラマ24「アオイホノオ」
- ドラマ24「アオイホノオ」
1980年代初頭。大阪芸術大学1回生の焔(ホノオ)モユルは、「漫画家になる!」という熱い情熱と野望を胸に抱いて、日々を過ごしていた。
自分の実力には根拠のない自信を強く持っているが、アニメ業界にも興味があり、自分の進むべき道を模索中の焔。そんな焔は、夏休み間際に一つの決断をする。
それは、東京の出版社に漫画の原稿を持ち込みに行くこと。
熱血芸大生・焔モユルの七転八倒青春エレジーが始まる。
2014年7月18日スタート テレビ東京系「ドラマ24」 毎週金曜深夜24:12~(テレビ大阪は7月21日スタート 毎週月曜23:58~)
放送局:テレビ東京系列(テレビ東京、テレビ大阪、テレビ愛知、テレビせとうち、テレビ北海道、TVQ 九州放送)
キャスト
焔モユル:柳楽優弥
森永とんこ:山本美月
庵野ヒデアキ:安田顕
山賀ヒロユキ:ムロツヨシ
赤井タカミ:中村倫也
津田ヒロミ:黒島結菜
矢野ケンタロー:浦井健治
岸本(きっちゃん):大水洋介(ラバーガール)
高橋:足立理
村上:川久保拓司
南マサヒコ:遠藤要
ミノムシミノコ:上地春奈
武田:ぎたろー(コンドルズ)
凩マスミ:小嶋陽菜
岡田トシオ:濱田岳
MADホーリィ:佐藤二朗
大学の先生:きたろう
スタッフ
原作:島本和彦「アオイホノオ」(小学館「ゲッサン」連載中)
脚本・監督:福田雄一
制作:テレビ東京 / 電通
制作協力:レスパスフィルム
製作著作:「アオイホノオ」製作委員会
焔が漫画に取り掛かる!! 第12巻!!
時は1980年代初頭──
近い将来、ひとかどの漫画家になってやろうともくろむ一人の若者がいた。
男の名は焔燃。
同級生・庵野たちの偉業に打ちのめされた焔はやっぱり漫画を志す!!
再び原稿に取りかかる焔に、更なる衝撃が襲いかかる……!?
自分がやりたいことよりも……
とりあえず誰かに認められたい!!
熱血芸大生の七転八倒青春エレジー
逆襲開始1?……の12巻!!!!!
島本和彦(シマモトカズヒコ)
1961年4月26日北海道池田町生まれ。本名は手塚秀彦(てづかひでひこ)。1982年週刊少年サンデー2月増刊号(小学館)にて「必殺の転校生」でデビューし、1983年より少年サンデー本誌にて「炎の転校生」を連載開始。熱血マンガ風の力強い線と熱いセリフが特徴だが実のところギャグマンガ、というギャップと、散りばめられた細かいネタが賞賛を受けた。代表作に「逆境ナイン」、「吼えろペン」など。現在ゲッサン(小学館)にて「アオイホノオ」、月刊ガンダムエース(角川書店)にて「超級!機動武闘伝Gガンダム」、月刊ヒーローズ(ヒーローズ)にて「ヒーローカンパニー」をそれぞれ連載中。