音楽ナタリー Power Push - THE BEAT GARDEN
“EDR”のススメ
EDMとロックの要素を併せ持った“エレクトリックダンスロック”という独自のジャンルを標榜する、3ボーカルと1DJの4人組グループTHE BEAT GARDENが、シングル「Never End」でメジャーデビュー。これを記念し、音楽ナタリーPower Pushでは4人にインタビューし、ユニット結成の経緯やメンバーの人となり、“エレクトリックダンスロック”へのこだわりなどを聞いた。
取材・文 / 清本千尋 撮影 / 後藤倫人
結成1週間後に上京
──ナタリー初登場ということで、まずは結成の経緯から教えてください。
U 大阪の専門学校で僕、MASATO、REIが友達だったんです。音楽の話もよくしていて、3人でオリジナル曲を1曲作ってみることになったんです。で、曲が完成したのでユニットを結成することにしました。
──プロフィールによると、3人は結成した1週間後には上京しているんですよね? ものすごく行動力があってびっくりしました。
U 今考えれば無鉄砲ですよね(笑)。せっかく音楽をやるのなら、東京のほうがいろんなシーンもあるし、東京でやりたいと思って僕から2人に声をかけました。僕は埼玉出身なので、大阪から地元に戻るような感じだったんですよ。
──お二人は上京の話を聞いて、どう思いましたか?
MASATO 僕は滋賀出身なので、大阪に出た時点で実家から離れているし、大阪にいようが東京にいようが一緒だったんですよ。だから別に抵抗もなく。
REI 僕は小さい頃から音楽をやっていたので、早い段階から上京したいという気持ちがあって。それこそ東京のシーンのほうが自分たちがやってる楽曲には合うだろうと思っていたので、その話が出てきたときはうれしかったですね。
地道に活動を続けた4年間
──3人は上京してまず、何を始めたんですか?
U 生活の基盤を作るためにバイトを探しました。で、その1カ月後にはライブハウスの扉を叩いて、「出してください!」って直談判しにいって。
──すごい行動力ですね(笑)。SATORUさんの合流はいつ頃なんですか?
U 上京してライブを始めたタイミングですね。その頃SATORUは手伝いでライブスタッフをしてくれていて。もともとSATORUは8、9年くらい付き合いのある地元の友達なんですよ。僕がこっちに戻ってきて、MASATOとREIを紹介してライブを手伝ってもらうようになって。スタッフを経てサポートメンバーになり、去年の12月に正式にメンバーになってくれて。
──SATORUさんがスタッフやサポートメンバーとして関わっているとき、このユニットはどういうふうに見えてましたか?
SATORU 僕はもともとUさんが音楽をやりたかったことをずっと知っていたんです。3人が寝る間も惜しんで制作活動をしたり、ライブをしているのを見て、これは本気だな……と思いました。「音楽で食っていくぞ」って思ってる人はみんなそうなのかもしれないですけど、僕が関わっていたのはこの3人だけだったので、その本気度を目の当たりにしたという感じでしたね。
──THE BEAT GARDENに誘われたときは、二つ返事でOKをしたんですか?
SATORU いや、それがそうでそうでもなくて(笑)。話をもらってから1カ月くらい悩みましたね。
──それだけ本気度が伝わってきていたなら、悩みますよね。
SATORU そうですね。中途半端な気持ちじゃ参加できないし、足を引っ張るような真似もしたくなかったし。
U 僕からすると、SATORUがそうやって悩んだのが意外だったんですよ。僕は正直すぐにOKもらえると思っていたし。でも悩んでくれればくれるほど、真剣に考えてくれてることがわかったので、特に口説いたりもしなかったです。「決めるのはお前だから」って言ってずっと待ってましたね。
──なるほど。上京して、SATORUさんが加入して、そしてメジャーデビューにたどり着くまでは、どういう活動を?
U 地道にライブ活動をしていました。路上ライブで4、5時間歌っても誰も止まってくれないこともいっぱいあったし、ライブハウスに出てもノルマを達成できないこともしばしば。お客さんがゼロのときもありました。最初は持ち曲も1曲しかなかったし、とにかく曲を作ったらライブで披露してっていうのの繰り返しで、本当にがむしゃらでした。
MASATO 誰も見向きもしてくれなくても、苦しいと感じないくらいその日その日を生きてる感じでしたね。後ろを振り返らずに、常に走り続けていた感覚があります。本当にあっという間にここまでたどり着いて。走り続けているっていう感覚は今でも持ってますね。
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- メジャーデビューシングル「Never End」 / 2016年7月27日発売 / UNIVERSAL SIGMA
- 初回限定盤A [CD+DVD] 1944円 / UMCK-9853
- 初回限定盤B [CD+DVD] 1728円 / UMCK-9854
- 通常盤 [CD] 1296円 / UMCK-5605
CD収録曲
- Never End
- 君がいるから
- Dreams come true
- Never End(Instrumental)
- 君がいるから(Instrumental)
- Dreams come true(Instrumental)
初回限定盤A DVD収録内容
- ―Live Air 2016― at AKASAKA BLITZ
(Live + Documentary) Vol.1
初回限定盤B DVD収録内容
- Never End MUSIC VIDEO
- Documentary of "Never End" Vol.1(Music Video)
- Documentary of "Never End" Vol.2(Recording & Photo Shoot)
ライブ情報
- a-nation island & stadium fes. 2016 powered by dTV
- 2016年7月29日(金)
東京都 国立代々木競技場第一体育館 - 2016年8月4日(木)
東京都 国立代々木競技場第一体育館 - TOKAI SUMMIT FINAL -10th Anniversary-
- 2016年7月31日(日)
三重県 ナガシマスパーランド芝生広場 野外特設ステージ - RISING SUN ROCK FESTIVAL 2016 in EZO
- 2016年8月13日(土)
北海道石狩湾新港樽川ふ頭横野外特設ステージ - SUMMER SONIC 2016
- 2016年8月21日(日)
大阪府舞洲サマーソニック大阪特設会場 - 宗像フェス~World Heritage Munakata~
- 2016年8月29日(月)
神湊海水浴場(釣川河口左岸)特設野外ステージ - CARAVAN MUSIC FES 2016
- 2016年9月4日(日)
秋田県グリーンスタジアムよこて
THE BEAT GARDEN(ビートガーデン)
大阪の専門学校で知り合ったU、MASATO、REIの3ボーカルに、Uの旧友であるDJのSATORUを加えた4人組グループ。“エレクトリックダンスロック”という音楽ジャンルを掲げ、都内を中心に活動している。2015年に1stフルアルバム「WILL」、2016年2月にミニアルバム「Air」を発表。3月に東京・赤坂BLITZにてワンマンライブを行い、大成功に収める。7月にユニバーサルシグマよりシングル「Never End」でメジャーデビューを果たした。