音楽ナタリー PowerPush - SHURE×ハマ・オカモト(OKAMOTO’S)&BOBO
“ハマBOBO”セッションで紐解くBETAマイクロフォンシリーズの魅力
ハマ・オカモト(B / OKAMOTO’S)とBOBO(Dr)による即興セッションの様子がSHUREのYouTube公式チャンネルにて公開された。この動画はSHUREのBETAマイクロフォンシリーズの魅力を伝えるべく制作したもので、使用された音源は同シリーズのマイクのみで録音されている。
今回ナタリーでは、セッションを終えたばかりのハマとBOBOに共演の感想やBETAシリーズの魅力をインタビュー。加えてBETAシリーズと並びSHUREを代表するマイク・SMシリーズと、BETAシリーズのサウンドを比較できる音源も用意した。
取材・文 / 伊藤大輔 撮影 / 雨宮透貴 映像 / 大石規湖
“いいと思った音”がしっかり録れている
──SHUREのマイクについてはどんな印象を持っていますか?
BOBO 僕は仕事柄、海外でもよくライブやレコーディングをしていますが、SHUREのマイクは本当にどの現場でも使われていて。僕やハマ君はもちろん、音楽をやっている人にとっては、SHUREのマイクの音って普段から常に聴いている音……それくらいスタンダードなものですね。
ハマ・オカモト 僕もまったく同意見です。
──今回はBETAシリーズでドラムとベースアンプを録音しましたが、録った音を聴いてみてどうでしたか?
BOBO SHUREのもう1つのスタンダードであるSMシリーズと比較すると、BETAシリーズのサウンドはファットでハイファイな印象がありました。元のサウンドから誇張させない程度に太さが出るから、すごく使い勝手がいいですね。
ハマ 僕が普段から使っているベースアンプはちょっと変わった音がするんです。それもあってマイクで録音したサウンドに関しては、アンプで鳴らしている音、モニターの音に対する“再現性”をけっこう気にしていて。BETAシリーズで録った音はBOBOさんが言ったようにファットですし、さらに艶っぽい感じもあってノリがちゃんと出ているというか。“録りっぱなしではない音”だという印象がありました。
──録りっぱなしではない音というと?
ハマ ちゃんと個性のあるマイクで録った音というか。その個性が重低音重視のヘッドフォンのように誇張されたサウンドではなくて、弾いた音が“いいと思った音”でちゃんと録れているというイメージです。
BOBO SHUREのマイクって個性がありつつも、その個性にエグさがあるわけじゃない。だから録ったあとプレイバックを聴いたときに恥ずかしくならないというか。「ああ、いい感じの音で録れたな」って思える音なんですよ。
ハマ あとなんと言ってもロゴがカッコいいですよね。
BOBO うん、ロゴが存在感を放ってる。
ハマ・オカモト×BOBO初セッションを終えて
──お2人はいつ頃から面識があったんですか?
BOBO 初めて会ったのはハマ君がズットズレテルズをやっていたときですね。くるりの佐藤征史(B)と一緒に、下北沢GARAGEにライブを観に行ったのが最初かな。
ハマ 確か僕が18歳の頃です。僕は中学生のときからBOBOさんのファンだったので、自分のライブの楽屋にBOBOさんと佐藤さんが来ていて、ビビリながらもうれしかったのを覚えています。去年に一度レコーディングでご一緒させてもらいましたが、今回のようなフリーセッションは初めてです。
──セッションをしてみての感想は?
BOBO いやあ、最初はなんだかデタラメな感じでしたよ(笑)。
ハマ 今回のセッションにはテーマがなかったですしね。「BOBOさんがガツッとくるなら、こっちもいくぞ」と思っていたんですが、スッカスカのリズムで始まったので……。
BOBO 相手にとって優しくない入り方をしちゃった(笑)。
ハマ でも僕はそういう感じでやりたかったので、楽しかったです。
──本当に出たトコ勝負なセッションという感じでしたね。BOBOさんは構成を考えてから今回のセッションに臨んだんですか?
BOBO 当日現場に入るまで何も考えていなかったんです。でも現場でドラムを組み立てて音のチェックをしながら、やっぱりなんらかのテーマがないといかんなと思えてきて。
ハマ セッションに入る前、BOBOさんが音決めをしているときに僕がベースを乗せていたから、あの感じが生まれたんだと思いますよ。それに今回はマイクのサウンドを伝えることが企画の主旨だったので、細かいことをやるよりもシンプルな演奏にしたほうが音を聴きやすい。だから僕もバチバチ弾くよりも音数が少ないほうがいいかなと思っていまして。BOBOさんがストーリーを作ってくれたので助かりました。
BOBO まあ今回のセッションはお客さんが目の前にいるわけではなかったし(笑)。
ハマ それはそれで面白かった。そういう意味でもこのセッションの映像は貴重ですよね。
──先ほどハマさんも言っていた通り、お2人はレコーディングの前に音合わせをしていましたが、その中で徐々にコンセプトのようなものが決まっていったようでしたね。
BOBO 音合せをしながら音数少なめでいこうとは思っていました。そのほうがハマ君のベースも生きてくるだろうし。
ハマ 確かに。お互いのやることがだんだん決まっていきましたよね。基本的に常に音と音の間に隙間があって、そこをベースで縫っていくような感じも出せたし。
BOBO うん。最終的にはそれなりの形になっていった。
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- OKAMOTO’S ニューシングル「HEADHUNT」2015年2月4日発売 / アリオラジャパン
- 初回限定盤 [CD+DVD]1800円 / BVCL-627~8
- 通常盤 [CD]1200円 / BVCL-626
初回限定盤CD収録曲
- HEADHUNT
- チャンス
- HEADHUNT(デュラララ!!×2 承short version)
- HEADHUNT(instrumental)
初回限定盤DVD収録内容
- 「HEADHUNT」Music Video
- TVアニメーション「デュラララ!!×2 承」ノンクレジット オープニング映像
通常盤CD収録曲
- HEADHUNT
- チャンス
- HEADHUNT(instrumental)
- Beek-Acoustic Studio Session-
ハマ・オカモト 出演ライブスケジュール
OKAMOTO’S 2015 SPRING LIVE CIRCUIT~ハマ☆クン24~
- 2015年3月13日(金)岡山県 IMAGE
- 2015年3月17日(火)福岡県 久留米GEILS
- 2015年3月19日(木)鳥取県 米子 AZTiC laughs
OKAMOTO’S LIVE 2015 CDVDC
- 2015年4月24日(金)東京都 EX THEATER ROPPONGI
- 2015年4月28日(火)大阪府 なんばHatch
- 2015年4月29日(水・祝)愛知県 THE BOTTOM LINE
OKAMOTO’S(オカモトズ)
オカモトショウ(Vo)、オカモトコウキ(G)、ハマ・オカモト(B)、オカモトレイジ(Dr)の4人からなるロックバンド。バンド名およびメンバー名は、彼らが敬愛する岡本太郎に由来する。抜群の演奏力とアグレッシブなライブパフォーマンスに定評があり、2010年3月にはアメリカのショーケースイベント「SXSW」に出演。続けて行われた全米ツアーでも高い評価を受けた。次世代のロックシーンを担うホープとして注目を集める中、2010年5月に1stアルバム「10'S」でデビュー。2011年7月には「FUJI ROCK FESTIVAL '11」に初出演を果たし、10月には初のアジアツアーを開催した。2014年はCDデビュー5周年を掲げ8月にRIP SLYME、奥田民生らを迎えてコラボレーションアルバム「VXV」をリリースし、秋にアニバーサリーライブツアーを実施。翌2015年2月に6thシングル「HEADHUNT」をリリースした。
BOBO(ボボ)
1974年生まれのドラマー。1997年に54-71に加入し、同バンドで活躍。現在はMIYAVI、くるり、フジファブリック、TK from 凛として時雨らのサポートを務める。コンパクトなドラムセットと、短パンとTシャツという出で立ちでパフォーマンスを行っている。