2013年11月にデビューしたSCREEN modeが、1stフルアルバム「Discovery Collection」を完成させた。テレビアニメ「ぎんぎつね」エンディングテーマとなったデビュー曲「月光STORY」をはじめ、「ガンダムビルドファイターズトライ」エンディングテーマ「アメイジング ザ ワールド」、「黒子のバスケ」第3期 第2クール 帝光編エンディングテーマ「アンビバレンス」、「夜ノヤッターマン」オープニングテーマ「極限Dreamer」など、テレビアニメを中心としたタイアップ楽曲を多数含む、全14曲の大ボリューム作に仕上がっている。

サウンドプロデューサーである太田雅友と、映画の吹き替えを中心に、近年はアニメやゲームでも活躍する声優の林勇により結成されたSCREEN mode。彼らが所属するレーベル・ランティスは、アニメ音楽レーベルとしてヒットを生み出していることで注目されているが、シーンを問わず活躍する男性アーティストユニットを輩出し続けている。KISHOWこと谷山紀章がギタリストe-ZUKAと組んだロックユニットGRANRODEOは2005年のデビュー以来、テレビアニメ「黒子のバスケ」のオープニングテーマ「Can Do」などヒット曲を連発し、埼玉・さいたまスーパーアリーナなどの大会場でも圧巻のライブパフォーマンスを展開。テレビアニメ「Free!」のオープニングテーマ「Rage on」などで知られるOLDCODEXはボーカルのTa_2とペインターのYORKE.という個性あふれるスタイルのバンドで、今年2月には初の東京・日本武道館ワンマンライブを成功に収めた。この2組の先陣に続き、今まさに躍進を遂げているのがSCREEN modeだ。

この3組には、フロントマンであるボーカリストがアーティスト活動と並行して声優としても活躍しているという共通項はあれど、そのサウンドやスタイルは三者三様。ハードなロックチューンを得意としたGRANRODEO、音楽とライブペインティングを融合させたOLDCODEX……そしてSCREEN modeは、デビュー曲「月光STORY」から一貫して、メロディや言葉がストレートに伝わる、J-POPの王道と言えるポップソングを作り続けている。これは職業作家としてさまざまなアーティストを手がけてきた雅友の経験とセンス、勇-YOU-の資質とテクニックが合わさることで生まれるSCREEN modeの大きな個性と言える。

さらなるブレイクスルーを目指す彼らは、果たして本作にどんな思いを注ぎ込んだのか。ナタリー2度目となる本インタビューで紐解いていきたい。

取材・文 / もりひでゆき