青春っぽくてデジモンらしいシーンも！（三森）

──ピヨモンとうまくいかずに拗ねて怒っている空の機嫌を、太一とヤマトが取ろうとするシーンも印象的でした。

三森　彼らは、なんで空が拗ねているのかはまるでわかってないという（笑）。男子高校生あるあるですよね。

重松　最後に空が「バーカ」って言うんですよね。

三森　そう、空は最後には面倒くさくなっちゃう（笑）。そういう青春っぽくてデジモンらしいシーンもあったり、第4章はいろいろな要素があるんです！

──そうなんですね。ところで、空とヤマトって付き合っていませんでしたっけ？

重松　付き合っているかどうかは微妙な感じでしたよね？ ただ、「デジモンアドベンチャー02」に空がヤマトにチョコレートを渡そうとするシーンがあって。ピヨモンが「もう、早く行きなよ！」とは言うんですが、そこでは2人が付き合うかどうかははっきりしないんですよね。私たちも知りたい！

三森　「空さん、どっちなの？」って思いますよね！ でもそのはっきりしない感じがいいのかもしれないです（笑）。

クライマックスでは「空！」ってたくさん言えた（重松）

──今回は、デジタルワールドが舞台となりますが、あの不気味な雰囲気はやはりデジモンの世界特有のものだなという感じがします。

重松　テレビシリーズを観ていた人は「やっぱりそこなのか！」と思うんじゃないかな。ポスターにはムゲンドラモンが描かれていますが、「なぜムゲンドラモン!?」と期待が膨らむと思います。

──クライマックスのバトルシーンも迫力がありますよね。

重松　やっぱり進化のシーンはどれもカッコいいですよね。特にピヨモンは、鳥の姿から人間と鳥を合わせた鳥人の姿になって、最後に不死鳥になるという素晴らしい流れなので、そこは皆さんに感動していただけるのではないかと。それから空がピヨモンのために、アクションスターみたいに危険を顧みずに体を張るシーンがあるんですが、そのとき「空！」ってたくさん言えたのがうれしかったです。空がなんの力もないのに危険に立ち向かっていく様子もものすごく健気でしたし、彼女のセリフに心がグラグラしましたね。ピヨモンのためにそこまでがんばれるのかと思って……。

三森　それほど空はピヨモンを大事にしていたんですよね。ピヨモンを取り戻すのに必死な感じが強いなと思って、カッコよかったですね。

──ありがとうございます。では、最後にお二人からファンの方へ見どころとメッセージをお願いします。

三森　今回は「喪失」というタイトルの通り、空はピヨモンとの関係性やいろいろなものを喪失してしまって、ゼロからスタートします。そこにはファンの皆さんにもかなり共感してもらえるんじゃないかなと思います。あと日常的なシーンでは、甘酸っぱかったりコメディ要素のあるシーンもあったり。かなり盛りだくさんで最初から最後まで目が離せない感じになっていますので、楽しみにしていてください！

重松　昔からのファンの方にとっては、細かいところまで見るとニヤリとできる描写がちりばめられていますし、姫川（マキ）さんの謎がある程度解明されていくところは絶対びっくりすると思います。ピヨモンと空の関係性に関しては、皆さんに受け入れてもらえるのか不安な部分も多いですが、きっといい方向に向かいますから、期待していてください。空とピヨモンの絆の話はたぶんまだ終わってないんです。まだまだこんなもんじゃないですよ、ピヨモンは。まだ「やっぱりあなたのこと完全に認めたわけじゃないけどね」というにおいを残していますので（笑）。

三森　きっとまだはじめの一歩ぐらいですね。

重松　限定上映なので、急いで観に行かないとあっという間に終わってしまうと思うんです！ また1週目、2週目、3週目とプレゼントもあるので何度でも観ていただきたいですね。よろしくお願いします。