「かむろば村へ」は東北地方の寒村を舞台に、“お金アレルギー”となってしまった銀行員が巻き起こす騒動をユーモラスに描いた作品。映画の監督と脚本は松尾スズキが担当し、主人公のタケこと高見武晴を松田龍平が演じる。この2人がタッグを組むのは、「恋の門」以来約10年ぶり。
そのほかの出演者には阿部サダヲ、松たか子、二階堂ふみ、西田敏行といった豪華な面々が顔を揃え、原作者のいがらしも「この映画の完成を見るまでは死ねない」と喜びを語った。5月から撮影を開始し、2015年の春に全国ロードショー。
いがらしみきおコメント
私の作品でははじめての実写映画が、こんなに豪華なスタッフとキャストで実現されるとは信じられない思いです。原作の「なにも売らない なにも買わない ただ生きて行く」というテーマが、敬愛する松尾スズキさんの手によって、どう変化し、化学反応するのかとても楽しみです。
きっとこれからの日本の行く末の影と光を示してくれるものになるでしょう。
この映画の完成を見るまでは死ねないな、と思いました。
松田龍平コメント
「恋の門」に続いて松尾スズキ監督の作品に出演出来ることを
心より嬉しく思います。
今回僕が演じる役はお金恐怖症の銀行員です。
この現代社会でお金を使わずに生きていけるのか、
という題材も楽しみです
松尾スズキ監督コメント
一銭も金をつかわず生きるという極端なテーマは、過去に発表されたにも関わらず、
経済的に混迷する現在にピッタリだと思いました。
龍平と「あまちゃん」で共演したり最近の仕事を見るに「のってるな!」と思い、10年前のコネの使いどころはここだとねじこんでみました。
阿部は自分が育てた俳優なのに、いつもスケジュールで捕まらず、やっと映像で仕事ができると喜んでいます。松さんは、『東京タワー』に出ていただき、その透明感に魅了されていました。二階堂さんとはドラマの時に知り合い「面白い子だなー」と思っていたらめきめきと頭角を現して来て、今が旬だと狙い撃ちしました。西田さんは昔から尊敬する俳優で、まさか受けてくださるとは、逆におっかなびっくりです。
今回は地方に行ったきりの撮影でまさに逃げ場がない。
腹をくくって映画監督に徹するよう、自分に催眠術をかけているところです。
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