お客さんからの霊圧を感じた大千秋楽

──京都での千秋楽公演ではすごく充実した表情をされていましたね。ルキア役の甲斐さんとハグされたり、崎山さんともハイタッチされたり、カンパニーの絆を感じました。

高野　最年少で座長をやらせてもらって、一護という素敵な役をやらせてもらえて、もうホントにうれしくて。

崎山　すげえキラキラしてたもん。しかも笑顔で涙を流してて、こんなに爽やかな涙を流す人いるんだって思いました（笑）。もらい泣きしそうなくらい。綺麗な涙だった。

高野　あんなに感動したの初めてでした。ホントに忘れられないですね。もうお客さんからの霊圧を感じるっていうか。

崎山　お客さんからの霊圧。

高野　いやいや、なんですか（笑）。

崎山　いや、なんかいいなと思って（笑）。

斬魄刀の殺陣でついた“斬月筋”と“蛇尾丸筋”

──殺陣についても聞かせてください。冒頭でも少しおっしゃってましたが、斬魄刀って形状がかなり特徴的なので、殺陣も難しかったんじゃないかと思うのですが。

崎山　恋次の蛇尾丸はギザギザしてるんで、一護の斬月との斬り合いのときも、刃と刃の間に噛ませていくのが難しかったよね。

高野　はい。動きが速い中、そういうのも意識しないといけないから大変でしたね。

崎山　あと重かった。でも途中で（過去公演で阿散井恋次役だった）森山栄治さんが観に来てくださったときに、斬魄刀の扱い方のアドバイスをくださって、それからすごく扱いやすくなりました。楽なやり方を教えてくれたというか。重さをあんまり感じない持ち方、構え方を教えてくれましたね。それでも筋肉痛はすごかったけど。

高野　意外と左手にもくるんですよね。大きく振るときは両手で持つし。

崎山　「ルキアを助けてくれ」ってセリフのところの一護恋次戦、斬魄刀同士の殺陣は毎回腕が悲鳴を上げながらやってた記憶がある。

高野　“斬月筋”がすごいつきました。

崎山　じゃあ俺、“蛇尾丸筋”だわ（笑）。

──高野さんは殺陣がほぼ初めてな中で、いきなり変化球で大変だったんじゃないかと思います。

高野　そうですね。最初は木刀でも重かったです。両手で振るのも最初はぎこちなくて。だんだん「こうやったらカッコいいい」っていうのがわかってきて、斬月と友達になれた感じがします。

崎山　最初はたまに会う親戚くらいだったのにね。でも構えとかも刀が大きい分すごく特殊。例えば恋次だと、あんまり刀を下げちゃうと弱そうに見えちゃうんですよ。上にあげて、胸張って、自分で鏡見て研究したりしました。「このへんかな？」って。

──一護はずっと出ずっぱりで、1対1で戦っているので体力的にもかなりキツかったんじゃないでしょうか。

崎山　どこが一番キツかった？

高野　更木戦はやっぱり長いのでキツかったですけど、瞬間的には斑目戦ですかね。歌が途中で入ってくるんですよ。長く歌った後にすごい速い殺陣があるので、あそこが一番でしたかね。

公演が終わっても口ずさんでしまう「もうひとつの地上」

──歌もかなり曲数が多かったと思いますが、好きな楽曲があれば教えてください。

崎山　全部好きなんですよね。自分が歌ってない曲でも。でもやっぱり一番最初の「BLEACH」かな。

──全員が横一列になって歌う姿は圧巻でした。

崎山　あの全員がバーっと出てくるところは、自分がもし出演してなくて「BLEACH」を舞台で観たら絶対鳥肌立ってたと思います。

高野　僕は「No Clouds in the Blue Heavens」ですね。ルキアと歌う曲なんですけど、本当に毎回うるっときちゃって。

崎山　いいね。俺もハモリたいもん。

──皆さん、自分の曲ではないところでも歌ってたりしてたんですか？

高野　歌ってました！

崎山　「もうひとつの地上」とか、まさにそうですよ。

──護廷十三隊が順番に1人ずつ歌う曲ですね。

高野　僕はずっと後ろで……。

崎山　洸、10分くらい出てないもんね。ごめんね（笑）。でも「もうひとつの地上」は公演終わってるのに、家で料理とかしてるときに歌っちゃう自分がいるんですよ。「本当の強さはー♪」って。お風呂とかでも歌っちゃう。