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小林賢太郎「ちょっと意地悪なところのある映画」の笑いを倉本美津留と語る

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映画「ザ・スクエア 思いやりの聖域」の上映後トークショーに出演した(左から)小林賢太郎、倉本美津留。

映画「ザ・スクエア 思いやりの聖域」の上映後トークショーに出演した(左から)小林賢太郎、倉本美津留。

東京・Bunkamuraル・シネマにて5月9日、映画「ザ・スクエア 思いやりの聖域」の上演後にトークショーが行われ、小林賢太郎倉本美津留が出演した。

この映画は、有名美術館のキュレーター・クリスティアン(クレス・バング)が発表した展示作品「ザ・スクエア」が思わぬ騒動に発展するさまを描くエンタテインメント作品。昨年2017年の「第70回カンヌ国際映画祭」にて最高賞にあたるパルムドールを受賞した。

トークショーの冒頭、倉本は「小林さんはこういう場に登場するのは初めてだそうです」と小林のことを紹介しつつ、「映画のトークショーが初とは知らなかったので、とても光栄です」と喜びを伝える。小林は「僕は昔、美術の学校に通っていましたし、(「ザ・スクエア」が)ちょっと意地悪なところのある映画でもあったので、これは僕に声がかかるわけだと思いました」と自身がこのイベントに呼ばれた理由を推測し、「この映画の楽しみ方を皆さんに通訳できるかもしれないと思っています」と語った。

「ザ・スクエア」のテーマの1つ・アートについて、倉本が「僕は大阪人だから、ボケとツッコミっていう感覚で物事を見てしまう。アートって何がすごいのかがわかりにくいもので、僕はそれをボケと捉えて、どうツッコミを入れたら楽しめるのかなと思って見るクセがあるんです」と話すと、小林も「現代美術はツッコミ不足によって楽しみ損ねている人が多いですね」と同意。さらに小林はリューベン・オストルンド監督の撮影方法を詳細に分析し、倉本を「映像作家だねえ」と唸らせる。

やがてトークのテーマは「笑い」へ。「この映画の笑いは、ブラックユーモアとは少し違うと思いました。メインの笑いの種類は、むしろ“いるいる”“あるある”的ないたたまれなさかなと。『こういう空気あるわー』っていう」と小林が考察。続けて「だから、僕がもしもこの映画にコピーを付けるとしたら『ある程度、社会的地位のあるメンタルの弱い人は観ていられない映画』」と提案する。また小林が美術館の会議のシーンについて「全員が“いるいる”。いかにも広告代理店の人間っぽいお二人がいるじゃないですか。髪が長いのと短い、ラーメンズみたいなお二人が(笑)。全部『あー、いるいる』なんですよ」と話す場面も。

「ザ・スクエア」というタイトルについても、小林は「僕だったら『ザ・社会人』とか『ザ・じゃあ、どうすりゃいいんだ』とかにしますね」とアイデアを出す。トークの最後に「この作品を他人に薦めるとしたら?」という質問に対して、倉本は「めちゃくちゃ細かいところまで面白味が詰まっている。10回楽しめる映画の1回目を、どうぞ観に来てください」と呼びかけ、小林は「すごく珍しいタイプの映画なので、誰かに薦めるときにはストレートな感想を伝えてみてはいかがでしょうか。何かを受け取らざるを得ない、興味を持たざるを得ない作品。これは監督の力だと思います」と語って締めくくった。

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