ランジャタイ。左から、伊藤幸司、国崎和也。

なぜそんな見た目になったんですか? 第2回 [バックナンバー]

ランジャタイ「10年後にはジャージをめっちゃバカにしてるかもしれない」

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この企画は、芸人たちにあえて“見た目”のことしか聞かないインタビュー連載。「なぜその衣装を選んだのか?」「髪型は何をモチーフにしているのか?」「宣材写真を撮影したときの裏話は?」といった質問を通じてビジュアルに隠されているこだわりやルーツを探り、各組の個性を写真に収めていく。

第2回に登場してもらうのはランジャタイ。綾波レイを意識したという伊藤の独特な髪型、ガッチャマンのマークが入った国崎の黄色いジャージ、謎の布をまとった2人の宣材写真など、ビジュアル面でいろいろと気になる部分を本人に直撃した。

取材・/ 塚越嵩大 撮影 / 井上恵美梨

伊藤「中は絶対にVネックにしたい」

ランジャタイ

ランジャタイ

──ランジャタイのお二人を見てまず目を引かれるのは、綾波レイを意識したという伊藤さんの髪型です。中学時代から自分で切って維持しているそうですが、なぜこのスタイルに至ったのでしょうか?

伊藤幸司 なんとなくとしか言えないですね……。

──なんとなく始めた髪型を20年間も?

伊藤 はい。綾波レイが好きだったので自分もそうなりたいという意識がうっすらとあったんだとは思うんですけど、強い動機やきっかけはないです。それ以降は髪型を変えようという気もあまり起こらなくて。

国崎和也 2017年に「ランジャタイのキャハハのハ!」っていうネタDVDを出したとき、僕のおじいさんとおばあちゃんに渡したら「戦争時代、地主の息子が金にモノを言わせて戦争に行かなかったんだよ。その息子とこの人(伊藤)の髪型がそっくり」って言ってました(笑)。戦争時代のボンボンの髪型らしいです。

──(笑)。全身黒い舞台衣装はどのように決めたんですか?

伊藤 首のところが締まる感じが嫌なので中は絶対にVネックにしたいんですよ。

国崎 最初はジャケットも羽織ってなかったよね? Vネックのシャツだけ(笑)。

伊藤 そうそう。もう少し漫才師感を出したくてVネックにジャケットを羽織るようになったんです。スーツを着てみようかなと思ったこともあったんですけど、ネクタイを締めたらめちゃくちゃ苦しくてやめました。

ランジャタイ

ランジャタイ

──次に国崎さんの衣装についてお話を聞かせてください。いつも着ている黄色いジャージはガッチャマンの公式グッズで、ネットオークションで競り落としたとWikipediaに書いてあったのですが、これは本当ですか?

国崎 本当です。もともとはジャージ好きのマスオチョップ西園くんが「ジャージはおじいちゃんになってからも着られる」と言っているのを聞いて、「確かに!」と思って僕もヤフオクでジャージを探してたんです。そしたら今着てるガッチャマンのジャージに一目惚れして。僕は舞台衣装として買おうとしてるんですけど、ガッチャマンファンはコレクターズアイテムとして狙っていて、めちゃめちゃ競り合いました。相手が締め切りの直前に値段を吊り上げてくるんですよ。あれはムカつきましたねー!

──ギリギリの攻防を制したわけですね。そのジャージを着ているときと着ていないときがありますが、何か法則性はあるんですか?

国崎 単純に冬はジャージ、夏はTシャツを着ています。漫才中にけっこう動き回るので、夏にジャージを着てると汗ビショになって「何あいつ、めっちゃがんばってんじゃん」とか思われちゃうじゃないですか。

ランジャタイの宣材写真。

ランジャタイの宣材写真。

──なるほど。お二人の宣材写真では、普段の舞台衣装の上からさらに謎の布をまとっていますが、これは……?

国崎 僕のおじいちゃんが20歳の成人祝いのときに着ていた着物です。ふざけ半分で持っていって、カメラマンさんに「どうしてもこれで撮影したい」ってお願いしたら、「ふざけないでください」って言われて(笑)。なのでずっと真面目に撮影して、最後の2枚くらいのときに着物を羽織ったんです。いっぱい撮ったのに最後のおふざけのやつが採用されていて、カメラマンさんはムカついたと思います。

──国崎さんの昔の舞台衣装もおじいさんと関係しているという話を聞いたことがあるのですが本当ですか?

国崎 赤みがかったオレンジ色のやつですよね? あれはおじいちゃんと「しまむら」に行ったときに買った服です。

国崎が祖父と「しまむら」で買った服を舞台衣装にしていた頃のランジャタイ。

国崎が祖父と「しまむら」で買った服を舞台衣装にしていた頃のランジャタイ。

──なぜそれを舞台衣装にしたんですか?

国崎 不思議なもので、それを着るだけでヤバい奴に見えるんです(笑)。モダンタイムスのとしみつさんは今でも「あれに戻せ」って言うくらい気に入ってくれています。

伊藤 本当にヤバい奴になっちゃうから、ヤバすぎてテレビ出られないと思いますけど。

国崎 面白さを追及するとあのテイストに行き着くんじゃないかな。

国崎「M-1のPOISON GIRL BANDは衝撃だった」

ランジャタイ

ランジャタイ

──お二人はお互いの衣装に意見したりすることはあるんですか?

伊藤 けっこうあります。「スーツ着てみる?」「M-1だけでもビシッとした感じにしてみる?」みたいな話し合いは何回かしました。

国崎 全部断りましたけど(笑)。だって、そういうことを言ってくる伊藤のほうが見た目ヤバいじゃないですか。遠くから見ると、真っ黒い空間があって、顔の部分だけ穴が空いてるようにしか見えないんですよ。暗めの会場のライブに出たとき、舞台裏のモニターで伊藤のことを見ていた後輩芸人たちが「顔だけが浮いてる」って引いてました。

伊藤 まあまあ。いろんな見せ方がありますから。

──以前配信された「特命ぺこぱ~ぺこぱ貸します~」(ひかりTV、dTVチャンネル)ではビシッとしたスーツ姿にイメチェンしていましたよね。(参照:ランジャタイがイメチェン

伊藤 あれはTwitterでめちゃくちゃ評判よかったです。この髪型にしてるとちょっと変えただけでギャップが出るのでいいですね。何回もやりたいです。

国崎 僕はTwitterをやっていないのでそんなに声は届かなかった(笑)。僕がスーツを着たのはあの番組くらいだと思います。

──確かに。カカロニ菅谷さんの結婚式でもジャージを着ている姿をTwitterでお見かけしました。

国崎 あのときは「みんなスーツだなあ」って思いました(笑)。あと、うちの事務所の社長が僕らのスピーチで1つも笑ってなかったのが印象に残っています。あんなに高橋(英樹)さんの前では笑ってるのに。「どうなってるんだ!? 社長は業界に染まってしまったのか!?」って記事に書いておいてください。

ランジャタイ

ランジャタイ

──自分たち以外で見た目がイケてると思う芸人さんはいますか?

国崎 金属バット

伊藤 あー、あれはいいね。個人的には虹の黄昏さんの一撃で覚えられる感じもイケてるなと思います。

国崎 あとPOISON GIRL BANDさん。2004年に初めて「M-1グランプリ」の決勝に出てきたときの姿は痺れました。全然気合いが入ってない私服みたいな衣装で、素人が出てきたのかと思って。衝撃でした。

伊藤 昔のたけしさんの普段着で出てきちゃう感じに近いものを感じます。僕らがスーツを着ないのも、そういった人たちへの憧れがあるのかもしれません。

国崎 あえてちょっと崩してるカッコよさってあるじゃないですか。ダウンタウン松本さんの若い頃のブカブカのスーツとか。象さんのポットも、汚い格好で出てきて面白いのがカッコよかったです。でも、それとは逆に完成された佇まいのヤーレンズさんも好きです。

伊藤 ヤーレンズさんは立ち姿が一番美しいんですよ。

国崎 最近は楢原さんが気持ち悪いキャラをやりすぎて全然美しくなくなってきてるんですけど(笑)。どんどん僕みたいになってる。

──カッコいい系ではなく、「この見た目、絶対に笑っちゃう」という面白い系では誰かいますか?

国崎 アモーンさんですね(笑)。2人で金ピカのスーツ着て「最強漫才師」を名乗ってるの、冷静に考えてヤバくないですか? オーディション会場で見かけると絶対笑っちゃいます。この前、オーディションの部屋からアモーンさんの声しか聞こえてこないことがあって、「おい、1つもウケてねえぞ」ってゾッとしてたら、部屋から真っ青な顔した2人が出てきて「作家が人間じゃなかった」って(笑)。あの出来事は相当面白かったです。

伊藤 あと桐野安生さんも衣装を作り込んできていて面白いです。「ONE PIECE」の黄猿のネタなんて、黄猿そのものでした。

──大勢の芸人さんを挙げていただきありがとうございました。最後に、今後衣装を変えるプランがあったら教えてください。

国崎 今は特になくて、思い立ったらやるという感じです。そのときに面白いと思う格好をする。10年後にはジャージをめっちゃバカにしてるかもしれないです。僕らってそういう奴らなんで(笑)。

伊藤 「絶対にこれだ」というこだわりは持たないようにしてるので、柔軟に変えていきたいです。髪型はこのままだと思いますけど。

ランジャタイ

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伊藤幸司(イトウコウジ)
1985年11月18日生まれ。鳥取県出身。

国崎和也(クニサキカズヤ)
1987年9月3日生まれ。富山県出身。

2007年に結成。「M-1グランプリ」で2017年と2020年に準決勝に進出し、その独特なネタで注目を集めた。YouTubeチャンネル「ランジャタイぽんぽこちゃんねる」ではネタや企画をアップするほか、トークの生配信も行っている。

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カムカイ @kamukai

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途中出てくるアモーンのエピソードが素晴らしい

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