楽器を一新して初めてレコーディングしたシングル
──歌詞には「ヤバみ」や「タンクトップ」などヤバTらしい言葉が散りばめられているんですよね。
こやま この前ラジオで解禁されたときに全然みんな歌詞を聴き取れていなくて(笑)。
しばた ギリ「冠婚葬祭」やな(笑)。デスボイスで聞き取りにくいところを歌詞で確認してもらうと、「ヤバイはカタカナや!」とかヤバTの表記について歌ってるところもあるんですよ。いろんな意味「オイ」も入っているので、歌詞もぜひ見てほしいですね。
──ヤバTは激しめな曲は多々あれど、今回のようなヘヴィでスピーディな曲はあまりなかったですよね。
しばた そうそう。ヘヴィな曲はいくつかあるんですけど、このテイストは初めてで。リード曲はいつも歌を聴かせるのを重視して、ドラムもベースもそこまで主張しないんです。だけど今回はベースラインを激しめに付けたり、ドラムもかなり前に出ていて。アレンジをしたときはまだ歌詞が付いていなかったんですけど、その時点でこやまさんから歌よりも勢いで押す曲だって聞いていたので自然とこういう感じになりました。
──歌ではなく楽器の音をメインに据えたのは3人の技量が上がったからでしょうか?
しばた 最近は昔の曲をライブで演奏するときにちょっとずつアレンジしていて、「KOKYAKU」はそのうえでこういう演奏になったのかもしれないです。でもレコーディングの段階で楽器をがんばりすぎて、今はライブでやれるように必死に練習しています(笑)。
──なるほど。この曲はライブでもそのまま演奏するんですね。
しばた アレンジは変えません。
こやま でもホンマに超ムズいよな。
しばた 歌いながら演奏すると訳わからんくなる(笑)。
もりもと 弾きながら歌う曲じゃないもん(笑)。
──歌詞の内容に気を取られていたんですけど、よく聴くとバックトラックが本当にカッコよくて。節々にこだわりを感じました。音もよくなった気がします。
こやま 楽器を新調してから初めてレコーディングしたのがこのシングルなんですよ。楽器の一新は大きいと思います。
もりもと 年始のツアー(「"Galaxy of the Tank-top" TOUR 2018」)をやっていく中でバンドに必要なものがどんどんわかってきて。ツアー中にローディーさんと話し合う時間がいっぱいあったので、それぞれが楽器と向き合ういい機会になったんです。そのフィードバックを受けて僕はドラムセットを買ったし、こやまさんとしばたも新しい楽器を買って。僕は自分のドラムセットで録るのが初めてだったんで、かなり気合いを入れて臨みました。ローディーさんに来ていただいて、一番この曲に合う音を一緒に決めてもらって。みんな音作りにこだわってすごく気持ちがいい音が録れたと思います。
こやま ライブでも一斉に楽器を変えて、急に音がよくなったんです。サンボマスターさんにも「音がよくなったな」と褒めていただきました。
「真夏のオリオン」からインスパイアされた「君はクプアス」
──カップリングの「君はクプアス」はどういうきっかけでできた曲なんですか?
こやま 「クプアス」は「君は○○」って曲を作ってみたくて作ったんです。
しばた 当たり前なように言うけど「クプアス」ってなんやねん。
こやま まあまあ。「君は○○」の「○○」にみんなが知らんものを入れたかったんですよ。で、それを女の子に例えて歌ったら面白いんやないかなと考えてて。そう思っていた頃にお茶をしようとカフェに入ったら「クプアスジュース」っていうのがあって、「なんやねんそれ」と思って頼んでみたんです。飲んでみたらおいしい寄りのまずくはない味がして。で、「みんなクプアスなんて知ってるん?」と思ってTwitterで「クプアス知ってる?」ってアンケートを取ったんですよ。そしたら98%の人が知らなくて。じゃあこれは世の中のみんなにもあまり知られてへんのやと思って使うことにしたんです。歌詞の内容は男女ツインボーカルなので、曲の中で女の子側のアンサーが入ったら面白いんちゃうかということで掛け合いになりました。
──タイトル、構成という順番でできていった曲なんですね。前回のインタビュー(参照:ヤバイTシャツ屋さん「げんきいっぱい」インタビュー)でしばたさんがレゲエをやりたいとお話されていたので、見事に伏線を回収してくるなと思ったんですが、取材をした5月の時点ではもう曲ができていたんですか?
こやま いや、その頃にはまだ全然できてないです。なんでこんな感じになったのか、作り終わったあとに気付いたんですけど、INFINITY16さんの「真夏のオリオン welcomez MINMI, 10-FEET」っていう曲があるじゃないですか。僕はあんまりレゲエを通ってこなかったんですけど、この曲は10-FEETが参加しているから聴いていたんですよ。だからレゲエ×男女の掛け合いみたいな感じが自分の中にストックとしてあったんやなと。最初はしばたの声にMINMIさんみたいなエフェクトをかけていたんですけど、やめとこってなって外しました(笑)。
──しばたさんのハイトーンじゃない声を聴けるのもヤバTの曲の中ではレアですよね。
しばた そうなんですよ。歌うときに低い声を出すのが苦手なので歌うのは苦戦しました。
もりもと この曲のしばたはホッとする歌い方で、低いのもいいじゃんって思いましたね。落ち着いた感じで。
しばた あくまで私のパートはツッコミやからこっちの声がボケてたらあかんやん(笑)。やから落ち着いたトーンでがんばりました。
ハーモニカの血が流れるもりもと
──この曲のもりもとさんの見せ場は「もりもとハーモニカタイム」ですね。
もりもと 実はレコーディングの前日にハーモニカを手に入れて、家に帰ったらもう夜だったので練習ができずぶっつけ本番でレコーディング当日を迎えたんですよ。オケに合わせてなんとなく吹いてみたら意外とハマったんですよね。
こやま もりもと、ハーモニカ上手なんですよ。
もりもと 昔から音楽教室に通わせてくれていた親へ感謝です。
こやま なんで毎回ナタリーの取材になると親に感謝するん(笑)。
──生い立ちを語るインタビュー(参照:「Coming Next Artists」第19回 ヤバイTシャツ屋さん)のときにいろいろ子供の頃のお話を聞かせていただきましたよね。
もりもと はい。いろんな楽器を小さい頃から触ってたんですよ。だから高校で吹奏楽部に入ったときも初見の楽器も意外とそれっぽくできたんですよね。でもヤバTでメロディ楽器を担当するのはこれが初めてなんです。
こやま ハーモニカのレコーディングはもりもとに全部任せたんですよ。「『KOKYAKU』の作業してるからあとで聴かせてや」って僕はいなくなって(笑)。で、録ったのを聴かせてもらったらめっちゃよくて。試しに自分でもハーモニカを吹いてみたんですけど、全然吹けへんくて。あ、もりもとハーモニカを吹くのがうまいなあと思いました。普通初めての人はあんなに上手に吹けへんで。
もりもと 地元の浜松はヤマハの本社があって、ハーモニカにゆかりがあるんですよ。アクトシティ浜松の形はハーモニカがモチーフになってるって前に話したやん。
しばた じゃあもりもとにはハーモニカの血が流れてるんやな。すごいすごい。親に感謝やな。
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タンクトップくんのアニメーションを作りたい
- ヤバイTシャツ屋さん「とってもうれしいたけ」
- 2018年9月19日発売 / UNIVERSAL SIGMA / BADASS
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初回限定盤 [CD+DVD]
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通常盤 [CD]
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- CD収録曲
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- KOKYAKU満足度1位
- 君はクプアス
- タンクトップくんのキャラソン
- KOKYAKU満足度1位(岡崎体育 remix)
- 初回限定盤DVD収録内容
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- ヤバイTシャツ屋さんのうれしいたけツアー
- ヤバイTシャツ屋さん
「Tank-top of the DVD II」 - 2018年9月19日発売 / UNIVERSAL SIGMA / BADASS
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[DVD]
3600円 / UMBK-1264
- 収録内容
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- オープニングドキュメンタリー「破れ、心のタンクトップ」
- Tank-top in your heart
- DANCE ON TANSU
- Universal Serial Bus
- ウェイウェイ大学生
- あつまれ!パーティーピーポー
- MC(1)
- L・O・V・E タオル
- 気をつけなはれや
- メロコアバンドのアルバムの3曲目ぐらいによく収録されている感じの曲
- ZIKKA
- MC(2)
- 眠いオブザイヤー受賞
- ベストジーニスト賞
- 天王寺経由してなんば
- スプラッピ スプラッパ
- MC(3)
- 喜志駅周辺なんもない(bossa nova ver.)
- ドローン買ったのに
- MC(4)
- 鬼POP激キャッチー最強ハイパーウルトラミュージック
- とりあえず噛む
- Tank-top of the world
- MC(5)
- サークルバンドに光を
- ネコ飼いたい
- 無線LANばり便利
- ヤバみ
<アンコール>
- 肩 have a good day -2018 ver.-
- 喜志駅周辺なんもない
- ハッピーウェディング前ソング
おもしろ特典映像(初回限定盤のみ)
- おもしろ全国ツアーのおもしろメンバーのおもしろ様子
- ツアー情報
ヤバイTシャツ屋さん “とってもうれしいたけ” TOUR 2018 -
- 2018年10月5日(金) 山口県 周南RISING HALL
- 2018年10月6日(土) 長崎県 DRUM Be-7
- 2018年10月10日(水) 大分県 DRUM Be-0
- 2018年10月11日(木) 愛媛県 WStudioRED
- 2018年10月17日(水) 茨城県 mito LIGHT HOUSE
- 2018年10月20日(土) 秋田県 Club SWINDLE
- 2018年10月21日(日) 青森県 青森Quarter
- 2018年10月26日(金) 沖縄県 桜坂セントラル
- 2018年11月3日(土・祝) 北海道 帯広MEGA STONE
- 2018年11月4日(日) 北海道 CASINO DRIVE
- 2018年11月7日(水) 富山県 MAIRO
- 2018年11月9日(金) 京都府 KBSホール
- 2018年11月12日(月) 三重県 CLUB ROOTS
- 2018年11月13日(火) 静岡県 LIVE ROXY Shizuoka
- 2018年11月15日(木) 神奈川県 CLUB CITTA'
- ヤバイTシャツ屋さん TOUR 2019(仮)
-
- 2019年1月27日(日) 北海道 Zepp Sapporo
- 2019年2月1日(金) 大阪府 Zepp Osaka Bayside
- 2019年2月2日(土) 大阪府 Zepp Osaka Bayside
- 2019年2月10日(日) 宮城県 チームスマイル・仙台PIT
- 2019年2月16日(土) 福岡県 Zepp Fukuoka
- 2019年2月17日(日) 愛知県 Zepp Nagoya
- 2019年2月22日(金) 東京都 Zepp Tokyo
- 2019年2月23日(土) 東京都 Zepp Tokyo
- 2019年3月9日(土) 香川県 高松festhalle
- 2019年3月10日(日) 高知県 CARAVAN SARY
- 2019年3月12日(火) 岡山県 YEBISU YA PRO
- 2019年3月13日(水) 鳥取県 米子 AZTiC laughs
- 2019年3月19日(火) 兵庫県 MUSIC ZOO KOBE 太陽と虎
- 2019年3月21日(木・祝) 広島県 BLUE LIVE HIROSHIMA
- 2019年3月23日(土) 鹿児島県 CAPARVO HALL
- 2019年3月24日(日) 熊本県 熊本B.9 V1
- 2019年4月7日(日) 岩手県 Club Change WAVE
- 2019年4月8日(月) 福島県 HIPSHOT JAPAN
- 2019年4月10日(水) 栃木県 HEAVEN'S ROCK Utsunomiya VJ-2
- 2019年4月11日(木) 群馬県 高崎clubFLEEZ
- 2019年4月13日(土) 長野県 NAGANO CLUB JUNK BOX
- 2019年4月15日(月) 新潟県 NIIGATA LOTS
- 2019年4月16日(火) 石川県 金沢EIGHT HALL
- ヤバイTシャツ屋さん(ヤバイティーシャツヤサン)
- こやまたくや(G, Vo)、しばたありぼぼ(B, Vo)、もりもりもと(Dr, Cho)からなる男女ツインボーカルのスリーピースバンド。2013年10月に大阪芸術大学に通っていた3人により結成された。2015年に本格的に活動を開始し、「SUMMER SONIC 2015」の企画「出れんの!?サマソニ!?2015」では投票数が963組中2位という結果により出演権を獲得。ダイノジ大谷ノブ彦賞を受賞した。王道のメロコアサウンドと秀逸なリリックがロックファンのハートをつかみ、11月にフルアルバム「We love Tank-top」でユニバーサルミュージック内のレーベルUNIVERSAL SIGMAよりメジャーデビュー。2017年4月にニューシングル「どうぶつえんツアー」を発表し、5月にはワンマンツアー「“どうぶつえんツアー”ツアー 2017 ~ワンマン~」を開催。東京・新木場STUDIO COASTで行われた追加公演を含め、全公演のチケットをソールドアウトさせた。春から夏にかけては16の音楽フェスに出場。9月にはロッテ「キシリトールガム」の発売20周年記念プロジェクトのために書き下ろした楽曲「とりあえず噛む」などを収録したシングル「パイナップルせんぱい」と、新木場STUDIO COAST公演の模様を収めた初の映像作品「Tank-top of the DVD」を同時リリースし、シングルはオリコン週間シングルランキング2位、DVDはオリコン週間DVDランキング3位を獲得。2018年1月に発表した2ndフルアルバム「Galaxy of the Tank-top」はiTunes週間アルバムランキングで1位に輝いた。対バンを迎えたツアーを2カ月かけて行ったのち、追加公演として3月に東名阪のZeppでワンマンライブを実施。5月には「学校法人 日本教育財団 モード学園(東京・大阪・名古屋)2018年度TVCM」のタイアップソングとして書き下ろした「鬼POP激キャッチー最強ハイパーウルトラミュージック」を収録したシングル「げんきいっぱい」をリリース。6月にはメンバーの地元を回る凱旋ツアー「ヤバイTシャツ屋さん “げんきいっぱい” TOUR 2018」を行った。
2018年9月21日更新