豊崎愛生×WALKMAN「NW-A300 series」空気感までもが伝わる“沼音(サウンド)”の世界へ

ソニー ウォークマン「Aシリーズ」の4年ぶりとなる最新モデル「NW-A300 series」が発表された。「『音楽専用機』だけの、沼音の世界へ。」をキャッチコピーとして掲げる「NW-A300 series」では、AI(人工知能)技術が楽曲のタイプを解析し、データ圧縮時に失われがちな音情報を自動で最適なアップスケーリングをするDSEE Ultimateが、新たにBluetooth経由でも使用可能に。この機能によってワイヤレスヘッドホンでも、ストリーミング音源などもハイレゾ級(※1)の高音質で手軽に堪能することができる。

この特集では、声優で歌手の豊崎愛生が「NW-A300 series」を使って自身の楽曲を試聴。最新のウォークマンが実現する“沼音”の世界を体験してもらった。

※1 有線接続・無線接続ともに「DSEE Ultimate」ON時。(最大192kHz / 32bitまで拡張)LDACコーデックで無線(Bluetooth)接続する場合、最大96kHz / 24bitで再生可能。

取材・文 / ナカニシキュウ撮影 / 須田卓馬インタビュー動画撮影・編集 / ミヤタコウスケ

ソニー ウォークマン
「NW-A300 series」

ソニー ウォークマン「NW-A300 series」

あらゆる音源を有線でも、ワイヤレスでも、音楽専用機ならではの高音質で再生可能なハイレゾ対応ウォークマン。CD音源、ハイレゾ音源対応に加え、Android ™ 12.0を搭載し、ストリーミング再生が可能。ウォークマンが長年培ってきたフルデジタルアンプの技術を結集した「S-Master HX」やこだわりの厳選パーツなど、コンパクトサイズながらスマートフォンにはない高音質に特化した本体設計を追求。また、AI(人工知能)技術により、圧縮音源をハイレゾ級(※1)の高音質にアップスケールする「DSEE Ultimate」は、Bluetooth(R)を使ったワイヤレス再生時やストリーミングサービス利用時にも適用が可能に。バッテリー性能の向上で、最大約36時間(※2)の連続再生が可能。本体メモリー容量は64GB、32GBの2種類で展開し、microSDメモリーカード(※3)にも対応。

※1 有線接続・無線接続ともに「DSEE Ultimate」ON時。(最大192kHz / 32bitまで拡張)LDACコーデックで無線(Bluetooth)接続する場合、最大96kHz / 24bitで再生可能。

※2 MP3 128kbpsモード、有線接続かつ画面オフの状態で「W.ミュージック」で連続再生時。設定条件により異なります。アプリの使用状況によっては短くなることがあります。動画再生時は、電池持続時間が短くなります。

※3 microSDメモリーカードは別売です。

※ヘッドホンは別売です。

※Google Play、AndroidはGoogle LLCの商標です。

ウォークマンとは中学生以来の付き合い

──豊崎さんはこれまでにウォークマンを使っていたことはありますか?

もちろんあります! いろんなウォークマンを歴代使ってきたのですが、一番思い入れがあるのは中学生時代に使っていたMDウォークマンですね。青春時代の記憶と重なって、すごく思い出深いです。ピンク色の、ちょっとかわいい機種を使っていました。

──MDウォークマン以降は?

ハイレゾ対応のウォークマンを使っていたこともありまして。自分が仕事として発表する楽曲がハイレゾ音源でリリースされるときに、それで聴いてみたりとか。

──ハイレゾ機で言えば、2018年にスフィアとのコラボで「We are SPHERE」モデルが限定販売されたこともありますよね。

そうなんです! メンバー全員ですごく喜んだ覚えがありますね。スフィアにはユニットロゴがあるのですが、このときは新しくコラボ用のオリジナルロゴを用意してくださって、それがプリントされたヘッドホンも作っていただいて。今でもおうちではそれを使っています(参照:スフィア仕様のヘッドホン&メッセージ入りウォークマン発売)。

豊崎愛生

──ウォークマンとはけっこう長い付き合いになるんですね。

そうですね。中学生以来ずっと何かしらウォークマンは持っていた気がします。今はスマホでも音楽を聴けるようになってとても便利ですけど、それでもわりと最近までウォークマンと2台持ちで仕事に行ったりしていました。リリースされていない仕事関係の音源などは、まとめてウォークマンに入れて整理したりもしています。なので、近年は“仕事の音源が入っているデバイス”みたいな感覚で使っていますね。

空気感を含めたすべてが伝わる

──ではさっそく、ウォークマンの最新機種「NW-A300 series」を使って実際に音を聴いていただきます。最初にワイヤレスヘッドホンとの組み合わせで、次に有線イヤホンとの組み合わせでお試しいただこうかと。ご自身の楽曲が一番違いがわかりやすいと思いますので、昨年リリースの4thアルバム「caravan!」のデータをご用意しました。

ありがとうございます。じゃあ、リード曲の「それでも願ってしまうんだ」を聴いてみようと思います。(しばし試聴して)……おおー。なんかこう……生っぽさをすごく感じます。息遣いとか、楽器の指のポジションを変える瞬間の音まで全部拾っていて、目の前で演奏を観ているような臨場感がありますね。

──「NW-A300 series」は“ワイヤレスでも高音質”というところが1つのポイントになっているんです。データ圧縮時に失われがちな音情報をAI技術を活用して補完するDSEE Ultimateという機能がありまして、従来機種では有線接続時のみ使用可能だったのですが、それがBluetooth経由でも使えるようになりました。

へえー。専門的なことはよくわかりませんが(笑)、手軽にいい音で聴けるようになったんですね。

──しかも「NW-A300 series」はAndroid 12.0を搭載しているので、各種サブスクリプションサービスにも対応しています。先ほど豊崎さんは「サブスクはスマホ、手持ちの音源は専用プレイヤー」のように使い分けるとおっしゃっていましたが、これなら使い分ける必要がなくなりますし、より高音質でサブスクを楽しめるようにもなるわけです。

なるほどー。今はスマホもすごく性能がいいですし、十分クリアな音で聴けるんですけど、やっぱり音楽をリリースさせていただいている立場としては、少しでもいい音で聴いていただきたい気持ちはあるんですよね。もちろん歌詞とか楽器のフレーズとか、それも伝えたいことの重要な一部ではあるんですけど、それだけじゃなく雰囲気やニュアンス、空気感とかも含めた全部が伝わってほしい。うまく言えないけど、空気が震えている感じと言うんですかね。この「NW-A300 series」とワイヤレスヘッドホン「WH-1000X M5」の組み合わせでは、それがちゃんと感じられました。

──普段使いできるお手軽セットでそれだけ表現してくれるのはうれしいですよね。しかも、音楽再生を専用プレーヤーに任せられればスマホのバッテリーも温存できますし。

確かにー! 私、趣味でよくキャンプをするんですけど、寒いときに行くと充電が減るのがめちゃくちゃ早い気がするんですよ。

──豊崎さんの出演されていたアニメ「ゆるキャン△」で、まさにそんな話がありましたね。

山奥だと、都心にいるよりバッテリーの減りが本当に早いみたいで。私はキャンプ場でも音楽を聴きたいので、いつもちっちゃいスピーカーを持って行っています。もちろん周りの迷惑にならない程度に鳴らすんですけど、そういう場合にもスマホの充電を温存できたら安心だし、しかも星空の下でこの没入感を味わえるのはめちゃくちゃいいなと思いました。

1人ひとりの声がちゃんといました

──続いて、有線イヤホン「IER-M7」でも聴いてみましょう。

わあ、本気のやつだ。(装着して)うわー、イヤモニみたい。では失礼して……同じ曲にしようっと。(「それでも願ってしまうんだ」を再生)……ええー! 全然違うー! おおー!

──(笑)。

(聴き終えて)なるほど……テクニカルなことを言えなくて本当に申し訳ないですけど、全然違いますね。びっくりしたー。

──どんなふうに「全然違い」ました? 言葉にするのはすごく難しいと思いますが……。

あの……ワイヤレスヘッドホンのほうは、中にちっちゃい演出家が入ってて、空気感や雰囲気をトータルでプロデュースしてくれている感じで、有線イヤホンはもう、レコーディングしたそのままの音って感じ。嘘をつけない(笑)。輪郭が本当にシャープでクリアで、もはや怖いです(笑)。言い方が合っているかわかりませんが、めっちゃストイックな音で、仕事のことをすごく思い出しました。ライブのときにイヤモニで聴いている音の感覚にほぼほぼ近いです。

──「NW-A300 series」は、コンパクトモデルながら上位機種の音響技術を継承しているところも大きな特長でして。パーツの品質や配置にもこだわっているので、コンパクトサイズながらハイエンドクラスの有線ヘッドホン・有線イヤホンを“鳴らせる”ウォークマンになっているんです。その威力は、やはりハイレゾ対応の高品質な有線のヘッドホンやイヤホンを使うことでより発揮されます。

「それでも願ってしまうんだ」は最後に子供たちのコーラスが入ってくるんですね。普通に聴いているときは、それが子供かどうかもわからないくらいコーラスとしてひとかたまりに聞こえてくると思うんですけど、これで聴いたら1人ひとりの声がちゃんといました。人数も数えられるんじゃないかくらいの(笑)。体温が伝わるというか、温度を感じましたね。びっくりしました。

──そうなると、グループで歌われる楽曲をより緻密に楽しめるかもしれませんね。それこそスフィアとか。

そうですね、こわーい(笑)。それぞれの声質の違いや息遣いもダイレクトに聞こえてくると思いますし、例えばハモリのパートでもそれぞれの声がちゃんと聞こえて、よりライブ感が増しそう。楽器も同じように、それぞれ何をしているかがよりハッキリわかるようになるので、間違えても絶対にごまかせない怖さがある(笑)。ちょっとしたミスもシビアにわかるくらいの精度だと思うし、音楽好きの方にはこの感覚を絶対に体感してほしいですね。

──このワイヤレスヘッドホンと有線イヤホンをプライベートで使うとしたら、どんなふうに使い分けますか?

本当に好みだと思うんですけど、例えばリラックスしたいとき……ソファでごろんとしながら音楽を聴きたいときとか、お風呂上がり、寝る前なんかにリラックスして没入感を味わいたいときは、ワイヤレスヘッドホンのほうですかね。有線イヤホンのほうは、もっと自分好みの音を追求したいとき。ウォークマンの中にイコライザーとかいろいろ音質調整をできる機能があるので、そういうものを試しながら自分だけの好きなバランスを調整したいですね。

──なるほど、わかりやすいですね。構えずに気軽に使いたいときと、音質をストイックに追求したいときで使い分けると。

もちろん楽曲リリース時には「これが私たちの提示するサウンドです」みたいな感じでひとつの“正解”を決めてミックスやマスタリングを施しているんですけど、それはそれとして、やっぱり音楽の楽しみ方ってめちゃめちゃ自由だと思うので。どこで聴くか、どんな気持ちで聴くか、何を使ってどう聴くか。そこに聴く人なりのオリジナリティがあっていい。そういう意味で、“沼”としてより深くハマれるのは有線のほうかなと思いますね。というか、これだけ手元の設定で音の聞こえ方が変わるとなると、もう何を基準に音源を作ればいいかわからなくなりそう(笑)。