ナタリー PowerPush - 東京パフォーマンスドール

演劇とライブを融合! 新生TPDついにCDデビュー

練習以外の記憶がない

神宮沙紀

──結成してそんなに準備期間もないまま「PLAY×LIVE『1×0』」がスタートしました。当時を振り返ってみていかがです?

神宮 がむしゃらに目の前にあることをこなしていく毎日で、同じことをとにかく繰り返し練習してきました。なので大変だった記憶はあるんですけど練習以外の記憶が本当に残ってなくて。

高嶋 ちょうど夏の時期で暑かったしセミの鳴き声がうるさかったしでまったく集中できなかったんですよ。演出家のウォーリー木下さんが言ってることも理解できないし、そもそも演劇をやること自体初めてでみんなテンパってましたね。

小林 舞台ではプロジェクションマッピングとのマッチング演出を行うんですけど、稽古の段階ではそれがなくて何をやってるのかまったく理解できなかったです。イメージができなかった。

高嶋 演出が加わることで初めて自分たちが何をやってるのか、どういうシーンなのかというのを理解できました。地下に落ちるシーンとかなんでこんな動きをするんだろうとか、そもそも理解することが難しかったです。

櫻井紗季

──昨年12月でエピソード1~5までを上演し、ストーリーは完結しました。さらにニューバージョンでの公演も行ってますが、徐々に課題をクリアしていってる実感はありますか?

浜崎 そうですね。初めの頃と比べても気持ちの余裕ができてきたと思いますし、何より自分以外の周りのメンバーを見て演技をすることができるようになったのは大きいです。

櫻井 ほかのメンバーのことを見られるようになってからアドリブもだいぶ入れられるようになりましたし。

──さらに演劇をガッツリやったあとはノンストップのライブが始まりますよね。体力的にも気持ちの切り替え的にも大変なんじゃないですか?

神宮 演劇も未経験、ダンスも未経験のメンバーが多かったので大変でしたね。私もまったくできてなかったしいっぱいいっぱいだったのでダンスに関しては、ほかのメンバーがやってる動きをそのままマネするところから始めました。

──マネと言うと?

神宮 もともとモノマネが大好きだったので、その要領でダンスも体に入れていったんですけど、そんなに甘くなかったですね(笑)。頭では理解してても体が動かなくて、経験者のメンバーに素直に教えてもらうところから始めました。

──ライブで一番苦労するところは?

高嶋 実は早着替えです。初演の頃はこんなのできるわけないって思ってたくらいで。最初の頃はまったく間に合ってませんでした。

櫻井 リハーサルの時点で全員着替えが間に合ってなくて、明日本番なのに大丈夫なのって怒られて。もう不安しかなかったですよ。

浜崎 それに最初は水を飲むタイミングもわからなくて、口の中がカラカラの状態でずっとやってましたし。

──そんな苦労を今の皆さんからはまったく感じませんね。ライブ中もいつも堂々としてますし。

高嶋 早着替えももはや特技になっちゃいまして(笑)。プロフィールの特技の欄に「早着替え」って書きたいくらいみんな早いですよ。いつか早着替え対決したいですね(笑)。

この1年の成長をようやく見せることができる

──メジャーデビューシングル「BRAND NEW STORY」は新生TPDとして新たなスタートを切る皆さんにピッタリなさわやかな楽曲になってますね。初めて聴いたときの印象はどうでした?

上西 もっとバラエティ感というかいろんな色であふれるようなにぎやかな楽曲になるかなって想像してたんですけど、意外とクールな印象でビックリしました。

小林 今の私たちの心情が歌詞に書かれているような気がしてグッときましたね。それにどことなく先代のいいところがエッセンスとして入っているんじゃないかなって。これから歌い続けることで私たちの色に染め上げていきたいなと。

飯田桜子

──ライブでも盛り上がりますし皆さんの成長にあわせてもっと輝きそうな曲ですよね。

飯田 本当にこの曲を歌うと「ここからがスタートなんだ!」って思います。歌うたびにがんばらなきゃっていう気持ちがあふれてきますね。

──カップリング曲の「ダイヤモンドは傷つかない」は先代TPDの代表曲ともいえるナンバーで、皆さんが最初に覚えた思い出の楽曲と伺いました。

高嶋 はい。初めてレコーディングして振り付けを覚えた曲です。おそらく一番多く歌ってますね。だからこの曲がカップリングに選ばれて本当にうれしくて。

浜崎 うん。一番自信を持って歌えるのが「ダイヤモンドは傷つかない」だと思う。

小林 思い入れが強すぎて、ステージ上でこの曲を歌ってると初めてみんなと集まったときやレッスンしているときのことがフラッシュバックしてきますもん。

──結成からお披露目、そして公演と目まぐるしいほどのスピード感で駆け抜けてきましたけど、CDデビューにあたって不安はあります?

小林 私はいよいよだなって感じですね。この1年間の成長した姿をようやくお見せすることができるのが楽しみです。

神宮 最初は歌ったり踊ったりすることが不思議だったんですけど、1年経ってようやく自然とそういうことができるようになってきました。写真を撮られるのも苦手だったんですけどね、今はもう平気です。人生が180度変わりました。

──リリース日近辺には発売記念イベントも行われるので、たくさんの人に生で皆さんのパフォーマンスを観てもらいたいですね。

高嶋 ぜひ! 一度観に来てほしいです!

対バン企画で改めて大切なことを気付かされた

──公演以外でもこの1年間でいろいろな活動をしてきましたが、初のTVレギュラー番組「東京号泣教室 ~ROAD TO 2020~」ではさまざまなジャンルの講師の先生をお呼びしていろんなことにチャレンジしてきました。振り返ってみて印象に残ってる回は?

マナー講師・平林都先生の授業を受けるTPDメンバー。

神宮 私はマナー講師の平林都先生の回がとても印象に残っていて……めっちゃ怒られたんです。「笑うときは下の歯を見せなさい」って注意されるんですけど、私のあごの作り上、笑うときに下の歯が見えなくなるんですよ。どうしてもできなくて平林先生に「うさきさん! 歯ー!!」って怒られたのがつらかったですね。

上西 オノマトペの授業も楽しかった! 藤野良孝先生のキャラクターも面白かったんですけど「ター!」って叫ぶと緊張がほぐれるというのを知って本番前にはみんなで円陣を組んで叫んでます。

高嶋 まだ収録して放送されてない回もあるんですけど、本当に毎回楽しいことにチャレンジしているのでチェックしてほしいです。

──そして今年のゴールデンウイークの期間には先輩アイドルとの9日間連続対バン企画「東京号泣ライブ@シブゲキ!! ~センパイ!よろしくお願いします!~」を実施しました。毎日の対バンは大変だったと思いますが、得るものも大きかったんじゃないかと。

高嶋 本当に濃厚な9日間でした。私たちとはスタイルの異なるアーティストさんが多くて勉強になりましたね。アップアップガールズ(仮)さんやCheeky Paradeさんはファンの方の煽り方が本当にうまかったですし、Dorothy Little Happyさんはライブの見せ方がとても上手で。吉川友さんはソロなのに堂々としたライブパフォーマンスを繰り広げてすごいなと。本当に出演してくださった皆さん、それぞれの個性が際立っていて観るのが楽しかったです。

「東京号泣ライブ@シブゲキ!! ~センパイ!よろしくお願いします!~」の様子。

──ドロシーの曲を聴いて涙が出てきたと伺いましたけど?

浜崎 どのグループも一体感のある素晴らしいパフォーマンスで勉強になったんですけど、特にドロシーさんは指先まで気を配ってて美しくて。

高嶋 パフォーマンスに魅了されたままラストの「STARTING OVER」では思わず涙が出てきてしまって。私たちは人数も多いしフォーメーションも複雑なのでちょっとでもズレたら目立ってしまうんですよ。だからお互いのことをもっと意識しないといけないんですけど、今回の対バンで改めて大切なことを気付かされましたね。

神宮 CDデビュー前のタイミングで、すごくいい機会に恵まれたと思います。

毎回の公演をソールドアウトさせたい

浜崎香帆

──CDデビューの先にある皆さんの現在の目標はなんでしょうか?

浜崎 やっぱり私が小さい頃にモーニング娘。さんに憧れていたように小さい子や同年代の子にも憧れを持ってもらえるような存在になりたいですね。たくさんのアーティストさんがいる中、TPDの武器はノンストップで行うライブだと思うので、その部分をこれからもっと強化していきたいです。

高嶋 あとはやっぱり公演を毎回ソールドアウトさせることですね。それを達成できないようじゃ武道館とか絶対に無理なので。今は毎回の公演での完成度をもっと高めてチケットが入手困難になるくらい話題にならないとって思ってます。当面の目標はそこですね。

メジャーデビューシングル「BRAND NEW STORY」 / 2014年6月11日発売 / EPICレコードジャパン
初回限定盤A [CD+DVD] 1650円 / ESCL-4222~3
初回限定盤B [CD+DVD] 1650円 / ESCL-4224~5
初回限定盤C [CD+DVD] 1650円 / ESCL-4226~7
デジタルセレクトカップリング盤 [CD+1曲DL] 1300円 / ESCL-4228~9
通常盤 [CD] 1000円 / ESCL-4230
初回限定盤 CD収録曲
  1. BRAND NEW STORY
  2. ダイヤモンドは傷つかない -Rearranged ver.-
  3. BRAND NEW STORY(KARAOKE)
  4. ダイヤモンドは傷つかない -Rearranged ver.-(KARAOKE)
初回限定盤A DVD収録内容
  1. BRAND NEW STORY -Music Video-
  2. BRAND NEW STORY -Music Video-(Dance ver.)
初回限定盤B DVD収録内容
  • DANCE SUMMIT DIGEST at CBGKシブゲキ!! 2014.4.5
初回限定盤C DVD収録内容
  • TPD DOCUMENTARY vol.1(2013.6-2014.4)
デジタルセレクトカップリング盤および通常盤 CD収録曲
  1. BRAND NEW STORY
  2. ダイヤモンドは傷つかない -Rearranged ver.-
デジタルセレクトカップリング盤
  • 初代TPDレパートリーのリアレンジバージョン下記5曲のうち1曲を選んでダウンロードできるシリアルナンバーを封入。
    「WAKE ME UP!! -Rearranged ver.-」「WEEKEND PARADISE -Rearranged ver.-」「夢を-Rearranged ver.-」「おちゃめなジュリエット-Rearranged ver.-」「千夜一夜-Rearranged ver.-」
    ※ダウンロード期間:2014年12月9日23:59まで
東京パフォーマンスドール
(トウキョウパフォーマンスドール)

1996年に活動休止した東京パフォーマンスドールが2013年6月に新生・東京パフォーマンスドールとして始動。高嶋菜七、上西星来、櫻井紗季、浜崎香帆、脇あかり、飯田桜子、神宮沙紀、小林晏夕、橘二葉の9人がメンバーとして活動している。2013年8月から12月まで東京・CBGKシブゲキ!!にて演劇とライブが融合した「PLAY×LIVE『1×0』」を上演し2014年にはニューバージョンで再演を行っている。ライブでは「ダイヤモンドは傷つかない」といった先代の楽曲をリメイクしノンストップで見せる「ダンスサミット」を展開。2014年6月にデビューシングル「BRAND NEW STORY」を発表する。