戸松遥「Resolution」 PR

戸松遥|アスナと一緒に戦う歌

戸松遥が11月20日にニューシングル「Resolution」をリリースする。

シングルの表題曲はテレビアニメ「ソードアート・オンライン アリシゼーション War of Underworld」のオープニングテーマで、戸松が声を演じるヒロイン・アスナの心情に寄り添った内容となっている。MVでは戸松が剣殺陣に初挑戦。激しいアクションシーンと燃えさかる炎が印象的な映像作品に仕上がった。また今回、戸松はカップリング曲「ラスタート」で作詞に参加し、29歳の自分の思いを歌にしている。音楽ナタリーでは2曲に込めた思いや制作過程について、じっくりと本人に話を聞いた。

取材・文 / 須藤輝 撮影 / 竹中圭樹

ああ、「SAO」が始まった!

──戸松さんがテレビアニメ「ソードアート・オンライン」(以下:「SAO」)シリーズの主題歌を歌うのは、第2期のキャリバー編およびマザーズ・ロザリオ編のオープニングテーマ「courage」(2014年12月発売の14thシングル表題曲)以来、5年ぶり3回目になりますね。

戸松遥

そうなりますねえ。私は第1期でもアインクラッド編のエンディングテーマ「ユメセカイ」(2012年7月発売の9thシングル表題曲)を歌わせていただきましたし、声優としてもヒロインのアスナを演じているので、作品とはもう7年のお付き合いになりますね。

──しかも「ユメセカイ」はベスト盤「戸松遥 BEST SELECTION -starlight-」のファン投票で1位を獲得し、「courage」も「戸松遥 BEST SELECTION -sunshine-」で2位でしたから(2016年6月にベスト盤が2枚同時リリースされ、ファン投票で収録曲が決定した)、どちらも戸松さんの代表曲の1つと言って差し支えない(参照:戸松遥 ベストアルバム2枚同時発売記念インタビュー)。

その結果からも、「SAO」という作品がいかに愛されているかが伝わりますよね。

──いやいや、歌の力もありますよ。

おお、ありがとうございます(笑)。今回の「Resolution」は私の20枚目のシングルなので、このキリのいいタイミングでまた「SAO」と関わることができたというのも、とてもうれしく思います。

──その「Resolution」は、実に「SAO」のオープニングテーマらしいシリアスなロックナンバーですね。

もう、イントロを聴いた瞬間に「ああ、『SAO』が始まった!」と引き込まれて、ゾワッと鳥肌が立ったのを覚えてます。あと私は、今言ったように作品とのお付き合いも長いので「今回はどんな世界が描かれているのかな?」と、詞のほうもすごく気になって。この「Resolution」は、今まで歌ってきた主題歌の中では一番「SAO」という作品と、そのキャラクターの気持ちに寄り添った楽曲になっているなあと思いました。

──主題歌担当が発表された際のコメントでは、「歌詞には愛する人と再会できない悔しさや葛藤の中、一筋の希望を抱えて強く進むアスナの姿が描かれています」と(参照:戸松遥が「SAO」新シリーズOP曲を歌唱「アスナの姿が描かれています」)。

はい。物語の後半ではいよいよアスナ側も行動を起こしていくので、そんな彼女の意志が表れていますね。だから、この詞の内容とアニメの今後の展開とのリンク具合も一緒に楽しんでいただきたいです。

「Resolution」はアスナと一緒に歌っている

──「Resolution」の歌声からは、同系統のロックナンバーである「courage」や「モノクロ」(2016年10月発売の17thシングル表題曲)よりも切迫したものを感じます。

戸松遥

やっぱり歌詞が、「SAO」の世界を客観的に描くというよりは、もうキャラソンにしてもいいんじゃないかっていうくらいアスナの心情にフォーカスしているので。「Resolution」は戸松遥の楽曲ではあるんですけど、気持ち的にはアスナと一緒に歌っているというか、この歌詞をアスナのセリフとして歌おうとした結果、感情移入してしまったんでしょうね。もちろん「アスナの意志の強さを歌で表現したい」「軽い歌にはしたくない」という思いも抱きながら歌わせてもらってもいます。

──アスナと戸松遥のバランスって、どうやって取っているんですか? あるいはアスナに限らずなんらかのキャラクターの気持ちになって歌うとき、一方で「キャラソンにならないように」みたいな自制が働くのか。

正直、戸松遥名義で歌うときは特に考えてないですね。今回はアスナ要素が強かったので、アスナの気持ちの部分はもらっているんですけど、歌うときはあくまで戸松として歌っています。だから……ちょっと話が変わっちゃうんですけど、こないだ戸松遥として歌っている「DELUXE DELUXE HAPPY」(テレビアニメ「八十亀ちゃんかんさつにっき」主題歌。コミックス「八十亀ちゃんかんさつにっき 6巻 特装版」同梱のCDに収録)をキャラクターで、要するに八十亀ちゃんとして歌わせてもらう機会があったんですよ(参照:戸松遥「DELUXE DELUXE HAPPY」インタビュー)。そしたら、もう全然違ってて(笑)。

──へえ。それは聴いてみたいです。

戸松遥の曲を自分が演じるキャラクターでセルフカバーするというのは初めての経験だったんですけど、歌っている感覚も、歌いやすいパートも歌いにくいパートも違っていて面白かったです。同じように「Resolution」も、もしアスナとして歌ったら表現の仕方から何から変わってくるでしょうね。

──先ほど「Resolution」の歌詞はアスナの気持ちを歌ったものだとおっしゃいましたが、そこに戸松さん自身と重なる部分はありました?

すごくストレートな歌詞なので、そういう意味では自分も似たタイプというか。例えば何か手に入れたいものだったり、叶えたい目標だったりがあると、そこに向かってまっすぐ突き進んじゃうタイプなんですよ。なので、特にサビの「可能性へ 傷ついて 踏み出していく」のあたりは、けっこう自分の人生と似てるなって(笑)。もちろんそういう機会がしょっちゅうあるわけではないんですけど、そこに自分自身も重ねられたぶん、より感情移入しやすかったのかもしれません。

──戸松さんのレコーディングは「楽しんでいたら終わっていた」という場合が多いと以前おっしゃっていましたが、「Resolution」のようなシリアスな曲でもそうなんですか?

ああー、楽しい……楽しい?

──楽しくない?

いや、楽しくないわけじゃないです(笑)。ただ、楽しさの質が違うかもしれないですね。例えば「DELUXE DELUXE HAPPY」はもう曲も歌詞も楽しいので文字通りずっとハッピーだったんですけど、それとは別に、歌を作っていく楽しさというのもあって。メインボーカルもハモもコーラスもひと通り録り終えたあと、その場でラフミックスを聴くんですけど、そのときの「わあ、できた!」という感動はどんな曲にもあるんです。特に「Resolution」のようにコーラスもハモも多い曲は、正直レコーディングは大変なんですけど、そのぶんできあがったときの感動も大きくなりますね。